JR産別労組へ飛躍誓う 動労総連合が定期中央委員会

週刊『前進』04頁(3034号02面01)(2019/05/13)


JR産別労組へ飛躍誓う
 動労総連合が定期中央委員会

(写真 田中委員長は雇用破壊と改憲は一体だと述べ、6・9国鉄集会から11月労働者集会へ総力で闘おうと訴えた【4月27日 DC会館】)

 動労総連合は4月27日、DC会館で第33回定期中央委員会を開いた。JRが運転士・車掌廃止の攻撃に突き進む中、動労総連合はこれと真っ向から対決する方針を確立した。
 あいさつに立った田中康宏委員長はまず、動労西日本がJR西日本広島メンテックによる元木康亮組合員の解雇を不当労働行為とする労働委員会の勝利命令を勝ち取ったと報告し、動労連帯高崎の鈴木喜平副委員長の雇い止めを撤回させた勝利と併せ、動労総連合がJR関連労働者の本格的な組織化に乗り出す時が来たと呼びかけた。また、安倍政権とJRが「労働組合のない社会」をつくろうとたくらみ、ストライキを絶滅しようとしている中で、ダイヤ改定阻止と19春闘を統一行動として闘ったことの重要性を確認した。
 運転士・車掌の廃止をはじめとするJRの攻撃は、雇用・賃金・労働条件を打ち壊し、労働者を総非正規職化する「働き方改革」の切っ先にある。田中委員長は、昨年4月、1600万人の有期雇用労働者が無期転換の対象になったが、そのほとんどは雇い止めにされるか超低賃金が固定化されるかして労働者の地位は決定的に低められたと指摘し、「同一労働同一賃金」が施行される来年4月までの1年が大決戦になると強調した。
 また、1047名解雇撤回闘争をさらに強め、動労総連合1047協議会を闘争機関として機能させること、動労水戸を先頭にした常磐線全線開通阻止の闘いに動労総連合が総力で取り組むことを訴えた。そして、本格的な組織拡大に打って出ようと呼びかけた。
 川崎昌浩書記長が当面する取り組みを提案した。全組合員の知恵と力を結集して時代に通用する反合理化・運転保安闘争をつくり出し、組織拡大に総決起すること、各単組の非正規職解雇撤回闘争を先頭に「非正規職だけの社会をつくらせない」運動をつくり出すこと、6・9国鉄集会を成功させ、1047名解雇撤回闘争を軸に労働運動の再生を勝ち取ることを訴えた。特に、3月ダイヤ改定で強行された乗務員勤務制度の改悪と運転士・車掌廃止に対し、動労千葉・動労水戸を中心に「乗務員勤務制度改悪阻止闘争本部」を立ち上げ、現場に渦巻く怒りと不安を闘争に転化させる方針を打ち出した。
 討論では、各単組がダイヤ改定阻止・春闘を闘い、つかんだ手ごたえを語った。動労西日本と動労連帯高崎の委員が非正規解雇との闘いの勝利を報告した。動労水戸の委員は、これまで上からの圧力で抑え付けられてきた東労組の青年が自主的に行動を始めていると述べ、彼らとの一致点を見出していくことが課題だと指摘した。ダイヤ改定阻止のストライキに立った動労千葉の委員は、運転士・車掌の廃止は青年の未来を閉ざす分割・民営化以上の攻撃だと弾劾した。動労総連合・九州と動労総連合・北海道の委員は、なんとしても現状を突破し、1047名解雇撤回闘争を切り開きたいと決意を述べた。
 総括答弁に立った田中委員長は、JRの産業別労働組合を目指して結成された動労総連合の原点に立ち返り、JRと関連会社のすべての労働者を組織する構えのもと、一人の仲間を獲得することに人生をかけようと訴えた。また、1047名解雇撤回闘争の日本労働運動における位置の大きさをあらためて強調し、これを軸に労働組合の再生を勝ち取ろうと呼びかけた。
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