闘いは進む 青年の職場から 団結破壊・労組解体のジョブローテーション 動労水戸 照沼靖功

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週刊『前進』04頁(3036号03面05)(2019/05/20)


闘いは進む 青年の職場から
 団結破壊・労組解体のジョブローテーション
 動労水戸 照沼靖功


●「変革2027」踏まえ
 JR東日本は昨年10月の車掌の要員削減に続き、今年3月のダイ改で運転士の要員削減によって、乗務員労働者に極限的な労働強化を強制し、オーバーランなどの事故が多発しています。さらに、ダイ改直後の3月28日には「変革2027を踏まえた新たなジョブローテーションの実施」なる提案が出され、昨年2月からの東労組大量脱退を皮切りに急ピッチで労組解体の攻撃が掛けられています。
 これまでの「駅→車掌→運転士」の養成体制を見直し、「柔軟な人事運用」や「多様な業務経験で成長していく」などと言いながら、実際の目的は「ワンマン運転の拡大」や「ドライバレス運転の実現」などこれまで以上の要員の削減です。
 また、「運転士試験・車掌試験」を廃止して乗務員の仕事の特殊性を完全に無視し、乗務員としての誇りを奪うだけでなく、10年を超えない期間での異動・担務変更など労働者の団結をつくらせない攻撃です。絶対に許すことはできません。
 さらに異動や担務変更、乗務員の養成などの人事決定は、管理者の「勤務評価」次第で行おうとしています。業務研究やマイプロジェクト(小集団活動)などで社員同士を競争させ自らの勤務評価への不安をあおり、グループ会社を含めて「社友会」へ囲い込んで会社に従順な社員を養成する。「労働組合に所属する社員は社友会への入会資格は無い」と規約にある通り、最大の目的は「団結破壊・労働組合の解体」です。
 この施策の実施は2020年4月とされています。「働き方改革」や東京オリンピック、常磐線の全線開通と一体で、安倍政権の先兵になっているのがJR東日本です。
●安全を守るのは労働者
 鉄道の安全は、運転士や車掌のみならず車両・保線・電力など、全ての業務が支えあい、連携することで成り立っています。一つでも欠けてはなりません。会社は「究極の安全の追求」と言いながらも、検修・構内業務や設備関係業務の外注化、さらには「電気部門の変革2022」と、鉄道の安全の根幹とも言える業務の外注化を進め業務間の連携を破壊しています。
 鉄道の安全を守っているのは現場で働く労働者一人ひとりです。動労千葉は「反合理化・運転保安闘争」を確立し、鉄道の安全を守ると同時に、労働者を守る闘いを貫徹しています。また、東労組の青年も昨年10月の車掌の要員削減以降、現場労働者が怒りの決起を開始しています。
 今こそ、現場で働く労働者の団結を取り戻し、労働組合の力をよみがえらせましょう。「命よりも金」の安倍政権、「安全より利益優先」のJRを打倒し、労働者の誇りを取り戻しましょう!

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