星野文昭同志の遺志継ぎ全国学生運動の大前進を

週刊『前進』04頁(3042号04面01)(2019/06/10)


星野文昭同志の遺志継ぎ全国学生運動の大前進を

星野同志に革命貫徹誓う

 5月30日夜、国家権力は不屈の革命家である星野文昭同志の命を奪った。私たちは青年・学生の決起で帝国主義を打倒し、プロレタリア革命を貫徹することを星野同志に誓う。「全世界の労働者民衆の怒りと力を一つに団結・国際連帯・ゼネストの力で資本主義の世の中を終わらせ、労働者民衆が社会の主人公となる世界史の扉を開こう。闘う青年労働者と共に、再び闘う学生がその先頭に立とう」——星野同志が昨年9月の全学連大会に寄せてくださったこの「遺言」を胸に闘おう。
 革命党は革命をめざすゆえに支配階級からの憎悪を一身に浴び弾圧を受ける。労働者人民とブルジョア国家権力は非和解だ。星野同志のように完全黙秘・非転向の闘いを貫くことで弾圧は無力化できる。1971年渋谷暴動闘争での「殺人罪」でっち上げと闘う大坂正明同志、京大学生運動で先月起訴された斎藤郁真同志(前全学連委員長)をはじめすべての獄中同志をただちに取り戻そう。

大学めぐる権力との激突

 大学が改憲と戦争を巡る焦点となり、闘う学生への弾圧が相次いでいる。昨秋以降、10月に1人(京都大)、11月に4人(京都大と東洋大)、今年3月に1人(広島大)、5月に3人(京都大1人と広島大2人)と逮捕者数は9人に上る(うち4人が起訴)。先月末にはセブンイレブン資本と闘う労働者が「信州大への建造物侵入」容疑で不当逮捕、翌日奪還された。大学当局は警察権力と癒着し、闘う学生・労働者を率先して売り渡している。
 5月22日に大学職員への「傷害」でっち上げで逮捕された広島大2学友を31日に釈放させたことは決定的な勝利だ。弾圧専門職員が自ら転んで「暴行行為」をねつ造するなど、最初から破綻は明らかだった。怒りに燃えて広島大の学生大衆が続々決起し、日々拡大し、「運動の力」で2学友を奪還した。権力は万能ではない、闘えば勝てる。新しい学生運動の「芽」が広大から生み出された。
 「大学・教育は誰のものか?」——いま大学のあり方が根本的に問われている。2004年の国立大学法人化を契機に大学は激変した。カネもうけ至上主義、軍事研究・戦争協力推進、学生の自治と自由をはく奪する新自由主義大学化が推し進められている。そのなれの果てが前述の学生運動弾圧だ。「2020年改憲」に向けてこの攻防は激化していく。
 大学での闘いはストレートに国家権力・大学当局との激突となる。しかし、安倍政権は本質的に脆弱(ぜいじゃく)であり、青年・学生の決起におびえている。全国学生運動は日本革命の決定的一翼として登場しよう。

9月全学連大会への課題

 9月全学連大会への課題は一つに、今秋臨時国会での改憲発議を阻止する広範な決起をつくろう。二つに、「大学改革」が生み出すキャンパスでの反動的攻撃に大衆的に反撃する、柔軟な組織政策・戦術を考え抜こう。三つに、マルクス主義での武装を強め、機関誌『中核』の活用を含め学習会を無数に建設しよう。
 最も重要なことは、青年・学生の怒りと結びつく「言葉」を持つための宣伝・扇動の変革だ。今年2月発行の『イデオロギーと日本政治——世代で異なる「保守」と「革新」』(遠藤晶久氏ら著、新泉社)は重要な示唆を与えている。
 筆者は各種調査結果を精査し、「この20年間で……日本で(若者の)保守化は起こっていない」、むしろ「左派に自らを位置づける若者は……大きく増えている」と青年の意識動向を分析。しかし選挙で自民党が多数を得るのはなぜか?と問題提起し、「若者が政党支持を決めるときには……自民党か無党派かという2択しかない」「現在の20代が政治的社会化の時期に経験したのは民主党政権の失敗」「野党にとっては絶望的なほどの支持の低さは、おそらくこの経験に基づいている」「(青年は)左側の選択肢に対する信頼を失っている」と推測する。
 〝若者に左の選択肢がない〟ことを主体的に捉え返したい。「社会変革の展望」「自らの力への確信」を言葉と実践で示せるか、既成野党と隔絶した「真の革新=革命勢力」として登場しうるか、である。これに挑戦し、過酷な労働と団結破壊の下にある青年が、真の敵である資本との対決を自覚し、経験を通して政治を奪い返すことだ。
 21世紀革命の主役は青年労働者・学生だ——全国の学友の真摯(しんし)な取り組みと格闘で、必ず9月全学連大会への大結集は実現できる。
〔革共同中央学生組織委員会〕
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