労働運動よみがえらせる 6・9集会主な発言

週刊『前進』04頁(3044号02面01)(2019/06/17)


労働運動よみがえらせる
 6・9集会主な発言

主催者あいさつ
資本主義的奴隷制をうち破る闘いを
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人/経済学者 鎌倉孝夫さん

 私は一生かけてマルクスの『資本論』を勉強しています。その立場で話をしたいと思います。
 新自由主義が展開されて約40年たちます。労働者の生活は破壊され、人間労働が破壊されています。今、新自由主義は人間生活、環境に直結する農林水産業分野をターゲットにし、多国籍資本が自由に展開して利潤追求の場にする方向に進んでいます。さらに、人間を徹底的に物にして、人間労働そのものを破壊する、資本主義的奴隷制です。
 この状況を是正する労働組合の闘いを押しつぶそうとする動きが進んでいます。関生労組に加えられている攻撃です。資本の金もうけの権利が、労働者の生きて働く権利を破壊している。労働者の組織的団結と闘いによって資本と国家の支配を転換させることによってしか、われわれは人間として生きられない。国鉄闘争全国運動の前進で展望は開かれると確信します。

関生支部弾圧粉砕を
仲間全員の奪還へ支援の大カンパを
 全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部書記次長 武谷新吾さん

 経営者が約束をしたことを守らせるためのストライキを「威力業務妨害」、建設現場における安全性を確保するためのコンプライアンス活動を「恐喝未遂」というような事件で弾圧をされております。今週2人保釈が認められました。あと委員長を含めて6人です。
 裁判の中で、むちゃくちゃな事件だということが明らかになりました。滋賀県警、大阪府警以外の警察が動き出している兆しもあります。彼らはとりあえず逮捕して、組合やめろと家族を脅して長期勾留して弱めていくのが本筋なんでまだ弾圧は続くと思います。
 弾圧に便乗して解雇をしたような企業があるんですけど、そこに現場の行動に入りつつあります。原理原則の運動にして闘います。
 これまでに延べ58人逮捕されて起訴されたのは四十数人です。保釈金だけでも莫大(ばくだい)なことになっています。ぜひ支援のカンパをお願いしたいと思います。
 不当な権力弾圧を粉砕して残り6人の仲間を奪還するまで闘い続けます。

共に国鉄闘争担う関生支部支えよう
 全国金属機械労組港合同執行委員 木下浩平さん

 関西生コン支部の緊急カンパの取り組みに全力で応えていただきたいと思います。労働運動全体にかけられた攻撃としてとらえ、共に闘っていきましょう。
 武委員長の裁判の意見陳述で印象に残っているのは、関西生コン支部は労働組合の闘いとして二つの社会的な役割を担ってきた、ひとつは沖縄の闘いで、もうひとつは国鉄闘争を闘ってきたと述べたことです。それは動労千葉との連帯として闘いぬかれていることが法廷の場でも述べられていたことが印象的です。
 国鉄闘争を闘いぬくことが今の労働運動の状況を変える唯一の水路であるというところに3労組が共に立ち、闘いぬいてきました。
 今年の11月を、本当に巨万の決起をかちとる集会にしよう。

1047名解雇撤回へ
審問もせず却下は労働委の自殺行為
 動労千葉顧問弁護団長 葉山岳夫さん

 星野文昭さんに対し心から哀悼の誠を捧げます。星野さんを獄死せしめた国家権力の責任を追及し、最高責任者・安倍を打倒し改憲を阻止して、無念を晴らさなければなりません。
 1047名解雇撤回闘争は重大な局面に差しかかっています。千葉県労働委員会は、動労総連合の申し立てを却下する反動決定を下しました。斉藤英四郎の出身母体の経団連、葛西敬之、井手正敬らJR中枢を直撃する申し立てにおびえ、設立委員会が不当労働行為の不採用基準を決議したという公然たる事実を無視して、「設立委員が不当労働行為に関与したことは認められない」と審問も開かず断定しました。これは葛西をブレーンとする安倍政権にはいつくばる、労働委員会の自殺行為です。
 弁護団は中労委で徹底的に闘い勝利すると決意しました。共に闘いましょう。

解雇撤回まで闘い戦争も絶対に阻む
 動労千葉争議団 中村仁さん

 1047名闘争は今、すごい局面を迎えています。絶対、解雇撤回まで闘います。われわれは「決められたからしょうがない」という立場に絶対立たない。労働者の立場に立つんです。戦争する国にするために安倍がやろうとしている改憲も、労働者の団結があれば、絶対止められます。
 国会や国が決めることに従うことはない。労働者が決めていくんです。改憲を阻止し、非正規にさせない闘いをしましょう。われわれも解雇撤回まで闘います。共に闘いましょう。

(写真 動労千葉争議団と動労総連合1047協議会が弁護団とともに壇上に並んだ。発言者は中村仁さん、その右が羽廣憲さん)

何年かかろうとも勝利するまで闘う
 動労総連合1047協議会/動労総連合・九州委員長 羽廣憲さん

 今かけられている攻撃は国鉄分割・民営化を超える攻撃だといわれています。なぜそこまでエスカレートしているのか。それは、闘う労働組合が存在しているからだと私は思います。
 だから私たちの解雇撤回闘争は、勝利するまでやるしかありません。何年かかっても解雇撤回をかちとるまで闘いたいと思います。

運転士・車掌廃止阻止
職場代表選に再び勝ち外注化粉砕へ
 動労千葉副委員長 関道利さん

 外注化反対裁判は、5月10日に東京高裁が不当判決を出しました。職場の実態を見ようともせず、何の理由もなく出向の必要性は認められるというものです。判決文は出向期間が長期化しても実質転籍とは言えないとしていますが、私たちは期間を何度も延長され、退職まで出向され続けています。許せません。
 今CTS(千葉鉄道サービス)で職場代表選挙が始まっています。私はこの1年、職場代表として36協定をめぐる交渉や安全衛生委員会で会社を追及し、職場環境の改善をかちとってきました。職場代表選にもう一度勝って組織を拡大し外注化粉砕へ闘います。

高裁の不当判決を最高裁で必ず覆す
 出向無効確認訴訟弁護団 石田亮さん

 外注化・強制出向に対する裁判の中で、出向命令がいかにでたらめかを明らかにしてきました。にもかかわらず5月10日、東京高裁は、グループ全体の業務の適正配分のため出向の必要性は認められるという不当判決を出しました。
 外注化には労働者を分断して労働組合の団結を破壊し、外注先で労働条件を切り下げる目的があることは明らかです。安全も破壊されています。弁護団は現場と協力し、最高裁でしっかり闘います。

ダイ改に対し闘う姿を見せスト貫徹
 動労千葉津田沼支部長 相馬正利さん

(写真 動労総連合の各組合が出向無効確認訴訟弁護団とともに登壇し決意を表明した。発言者は動労千葉津田沼支部の相馬正利さん)

 私は総武緩行線の電車を36年間運転しています。運転士は毎日、何千、何万の命を目的地まで運ぶ重要な仕事を担っています。それを踏みにじる運転士・車掌廃止のジョブローテーションを絶対に許せません。これは分割・民営化以上の攻撃だと思います。
 3月のダイヤ改正で私はストライキに立ちました。動労千葉の闘う姿を見せるチャンスだと思いました。労働時間が大幅に延ばされ、このままでは運転しながら死ぬ人、体を壊す人が絶対出てきます。今止めなければいけないとストに立ちました。動労千葉は組織拡大を実現しジョブローテーション粉砕へ闘います。

常磐線開通阻止の9・22水戸集会へ
 動労水戸委員長 石井真一さん

 JR東日本は2020年に常磐線を全線開通させると言っています。動労総連合は5月27日に本社団交を行いました。会社は、線路と駅は土壌を全部さらって敷き直したから年間放射線量は20㍉シーベルト以下で列車は走れると言う。しかし、線路や駅の外に一歩出れば50㍉シーベルト。そこに列車を走らせるなど、絶対に許せません。しかも会社は、列車には放射性物質は付着しないと言って、調査もしません。
 9月22日、常磐線全線開通阻止・東海第二原発再稼働阻止の集会とデモを水戸でやりたいと思います。ぜひ参加して下さい。

新組合員を迎えて新たな闘いを開始
 動労連帯高崎委員長 漆原芳郎さん

 2月に鈴木喜平副委員長に雇い止めの通告をされましたが、私たちは埼玉県労働委員会に申し立て、TTS(高崎鉄道サービス)との団体交渉で解雇通告を撤回させ、鈴木副委員長の無期転換をかちとりました。
 5月に入り、群馬合同労組の仲間の協力もいただき、JR本体の仲間が動労連帯高崎に加入しました。パワハラ攻撃を受けていた彼は、動労連帯高崎に入ってパワハラ・退職強要と闘うことを選択しました。JRとの新たな闘いが始まりました。さらに組織拡大をめざして奮闘します。

線路の半分の廃線狙うJR北と闘う
 動労総連合・北海道委員長 長尾信一さん

 JR北海道は、北海道の線路の半分を廃線にしようとしています。1日に1本か2本でも駅に列車が止まることは、その地域に住む人たちの安心感になっている。それをJR北海道は奪おうとしています。動労総連合・北海道は定期的に札幌駅頭でビラをまき、JR北海道の労働者にも、廃線で仕事がなくなっていいのかと訴えています。
 北海道でも改憲・戦争阻止!大行進の結成に向かって闘いが進んでいます。私たちは北海道の労働運動の鬼っ子になり、新しい運動をつくりたいと思います。

韓国・鉄道労組から
動労千葉の闘いこそ国際労働運動の先鋒
 鉄道労組ソウル地方本部長 ファンサンギルさん

(写真 鉄道労組ソウル地方本部のファンサンギル本部長が発言し動労千葉との連帯を熱く語った。登壇者左はイジョンギュ総務局長、右はパクジョンテ調査局長【6月9日 東京・上野公園野外ステージ】)

 1980年代中曽根政権の新自由主義攻撃で日本の国鉄が分割されました。外注化で非正規職が量産され、労組破壊工作によって国鉄労組が瓦解(がかい)するという苦難の歴史がありました。JR東労組と国鉄労組が、政府と会社側の不当な弾圧に屈服し、現実と妥協する路線を選択しました。動労千葉を知る前までは、このような残念な歴史が全てだと思っていました。
 「国鉄分割・民営化に屈せず人生をかけて解雇撤回まで闘うことを決意した1047名は、戦後日本労働運動の真骨頂」という中野動労千葉前委員長の言葉に共感します。
 長い間の反合理化闘争、1047名解雇撤回運動、20年の外注化阻止闘争として続いてきた動労千葉の闘いは自尊心だけ残った灯(ともしび)ではなく日本労働運動、いや国際労働運動の先鋒(せんぽう)でひるがえる旗です。
 韓国・民主労総は、ろうそく革命の先頭でパククネ政府を引きずり下ろしました。しかし現政府は、下落する政権支持率回復の手段として労働法改悪を試みています。真の労働者民衆政府を樹立する前までは絶えず闘い、警戒しなければなりません。
 人生をなげうって闘う1047名解雇労働者先輩たちに敬意を表します。困難な条件でも正しい労働運動を思い悩み、実践してきた動労千葉同志たち、愛しています。国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する国鉄闘争全国運動の同志たち、ありがとうございます。

改憲・戦争阻止!大行進の発展を
100人声明の発展で改憲攻撃うち砕く
 広島教職員100人声明呼びかけ人 平野綾子さん

 昨年9月、広島の改憲・戦争阻止!大行進発足時に教職員100人集めて声明を出そうという運動を宣言しました。1998年の文部省是正指導から20年目でした。「国鉄の次は教育だ」と言われ、広島に対する国家総がかりの組合つぶしの攻撃でした。しかし、いよいよ改憲という時に、あの広島で、改憲阻止という姿を表しました。
 今年の8月5日に100人声明が呼びかけ教職員集会を開きます。文科省の放射線副読本配布や被爆体験の継承者に原発には触れるなということは、福島と広島をつぶす攻撃です。拡声器規制条例は8月6日を反戦闘争の日にしないという攻撃です。広島で安倍を怒りのデモで迎え、秋の改憲攻撃を阻止しましょう。

閉会あいさつ
沖縄と韓国の闘いに連帯し安倍倒せ
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人/元世田谷地区労議長 花輪不二男さん

 沖縄闘争と連帯し、沖縄住民の意思を無視し自分は責任をとらない安倍内閣を打倒せよ。韓国労働者の訴えに連帯し、朝鮮半島の南北ともに非核化をめざし国際連帯で闘おう。星野さんの無念に応えるためにはわれわれが闘う以外にない。
 国際連帯の闘いを進めましょう。国鉄闘争全国運動のさらなる発展を期して、団結してガンバロー。

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集会宣言

国鉄・JR決戦、関生弾圧粉砕を闘い抜き11・3労働者集会へ

 私たちは、国鉄・JR労働運動と関西生コン支部の解体を通して日本の労働者に屈服を迫る激しい攻撃に直面しています。これに立ち向かって労働運動の新たな生命力を生み出すのか、それとも新自由主義の破綻がもたらす社会の崩壊や改憲・戦争の道に屈するのか。重大な岐路に立っています。
 国鉄1047名解雇をめぐる千葉県労働委員会の却下決定は、「国鉄改革の真実」に一歩も踏み込むことができない敵の弱点を示しています。私たちは「国鉄闘争の火を絶対に消させない!」、この非常の決意で闘いを継続し、あらためて1047名闘争への支援・連帯・共闘を全国に訴えます。
 JR東日本では、分割・民営化に協力した東労組さえ解体し、運転士・車掌を廃止して、すべての鉄道業務を分社化によって投げ捨てる攻撃が始まっています。80年代の国鉄分割・民営化を超える攻撃です。  あらゆる産別で資本の攻撃が吹き荒れています。しかし、同時に労働者の怒りは満ち、資本の矛盾は深まっています。これに立ち向かうことができるならば、資本の危機と激しい攻撃を、新たな労働運動の原動力に転ずることができるはずです。
 今日の集会には、「国鉄闘争の火を消すな」の旗の下、関西生コン支部・港合同・動労千葉の3労組を先頭に数多くの労働組合、あるいは自治体や教労、全逓など各産別において苦闘して旗を守ってきた仲間が結集しています。韓国・民主労総をはじめ労働者の国際連帯を発展させてきました。
 動労千葉の分割・民営化反対ストライキや国鉄1047名解雇撤回闘争は、新自由主義攻撃に立ち向かう日本労働運動の進路を指し示してきました。いま一度、同じ気持ちで闘いを開始しよう。関西生コン支部の弾圧を全国の労働者の力で打ち破ろう。JR決戦を闘う態勢をつくろう。横浜シーサイドライン逆走事故は、無人運転の破綻を示しています。反転攻勢の開始です。
 「改憲・戦争阻止!広島教職員100人声明」を全国に拡大し、8・5―8・6ヒロシマ闘争、常磐線開通阻止9・22闘争、そして11・3全国労働者総決起集会への大結集を実現しよう。闘う労働運動を甦(よみがえ)らせ、改憲と戦争の安倍政権を打倒しよう。
2019年6月9日

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