労働者の怒りを7・20銀座デモへ 若者は黙っていない 安倍の改憲クーデター打ち砕け

週刊『前進』04頁(3052号01面01)(2019/07/15)


労働者の怒りを7・20銀座デモへ
 若者は黙っていない
 安倍の改憲クーデター打ち砕け


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 安倍は7月4日に公示された参院選を「改憲の是非を問う」ものとし、改憲と戦争へクーデター的に突進している。それに対して、改憲阻止へ闘う我々には労働者民衆は必ず立ち上がるという人間に対する根底からの信頼があり、獄中44年で獄死させられてなお民衆の中に生き続ける星野文昭さんの精神がある。7・20銀座デモを呼びかける全学連は「自民党内の派閥争いや野党のすみ分けに頼るのは、もう終わりにしましょう。より良い収奪者を選ぶのではなく、収奪者から収奪する方法を考えましょう」(高原恭平委員長)と訴え、洞口朋子杉並区議は「『労働』や『教育』が私たちの人生を奪っている。こんな社会に未来はありません。選挙の時だけのきれいごとはもううんざりです。私たちの行動で社会を変えよう!」と団結と行動を訴えている。学生と青年の呼びかけに応え、共に闘おう!

自衛隊明記は戦争と独裁への道

 7・21投開票の参議院選挙は安倍の改憲クーデターの始まりだ。安倍は、改憲をして戦争のできる国にならなければ日本の国家と資本の未来はないと、労働者を脅している。そして、国会の全政党がこの脅しに正面から対決できていないどころか屈している。
 G20大阪サミットで破産と無力性があらわになった安倍は、秋の臨時国会で憲法改悪の発議を狙っている。安倍は「自衛隊を憲法に明記するだけ」であるかのように言う。本当にそうだろうか。
 自民党の改憲案に書かれている「9条の2」は「前条(現行の9条と同文)の規定は必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として自衛隊を保持する」としている。必要な自衛の措置のためには、これまでの9条は完全に死文化し、本格的な侵略軍隊への財源の確保、装備と要員の増強が義務化され、これに反対することは憲法違反となる。とんでもない逆転だ。
 実際に戦争のできる国にする改憲は、社会のあり方を根本から覆すクーデターだ。また9条改悪とともに「緊急事態」新設は、首相に独裁的権限を与えるナチス・ヒトラーの手口にも通じる。戦争と独裁のための改憲を絶対に阻止しよう。

有志連合軍参加で中東派兵狙う安倍

 米トランプ政権はホルムズ海峡を通る船舶を警護するために有志連合を結成することを画策している。安倍はこれに参加することで自衛隊のさらなる海外派兵を狙っている。
 すでに安倍政権のもとで空前の大軍拡が進められてきた。海上自衛隊の護衛艦を空母に改造すると発表し、アメリカから147機ものステルス戦闘機を購入、地上配備型迎撃ミサイルシステムのイージス・アショアの設置を強行しようとしている。
 帝国主義は、世界経済危機のなかで生き残りをかけて戦争に突入する。
 安倍のクーデター的政治を激しく表しているのが、G20直後から始まった韓国に対する経済制裁(輸出規制)だ。「安全保障上の理由」を挙げた韓国への友好国対象からの除外は、事実上の敵国扱いであり、韓国・北朝鮮の朝鮮半島全体への侵略の意図を明らかにしたものだ。植民地支配の歴史を「済んだこと」と繰り返してきたのも、新たな侵略の意図があるからだ。
 ここには、労働者が団結して立ち上がることへの恐怖がある。韓国の「ろうそく革命」に続く、香港の青年・学生をはじめ200万人の決起は、世界とりわけ東アジアの資本家・権力者を震え上がらせている。安倍は、韓国でパククネ政権を倒した労働者のゼネストを軸にした闘いが、国境を越えて拡大することを恐れている。だから支配階級は労働者同士の分断に必死になり、団結をつぶそうとするのだ。

労組の団結で働き方改革粉砕を

 国家や資本が存在しないと労働者は生きていけないのか? 逆だ。労働者がすべてを生産し、社会を成り立たせている。年金問題も非正規職問題も、今の国家と資本の支配をひっくり返し、1%にも満たない資本家を倒せば解決する。
 大恐慌の爆発は世界的に資本主義の終わりを告げている。特に日本の資本は追いつめられている。世界で唯一、日本の労働者の賃金水準だけがこの20年の間に9%も下落した。安倍政権の6年間で、非正規職が309万人増え、全労働者の39%となり、年収200万円以下の労働者が実に1600万人におよぶ。「何が『年金だけでは2千万円不足』だ。働き続け、生き続けるだけでギリギリだ。2千万円もためられない」という怨嗟(えんさ)の声が深く渦巻いている。
 安倍の働き方改革の大うそは国家と資本の絶望も表している。有期雇用労働者に対する無期転換逃れの横行や、公務員職場への会計年度任用職員制度など、戦後最大の雇用破壊攻撃が吹き荒れている。働き方改革の名で総非正規職化と奴隷的支配が狙われている。労働者は黙ってはいない。
 JRの職場では、首相官邸に呼び出されて指示された社長(現会長)が労組破壊の露骨な不当労働行為をやっている。しかも32年前の国鉄分割・民営化に賛成して現場の労働者を裏切った御用労組さえつぶしにかかっている。鉄道業務のすべてをバラバラに外注化・分社化し、いつでも解雇できる非正規職にしようという。しかし、不屈に闘う労働者の団結が動労千葉を先頭に存在し続けている。
 天皇代替わり儀式や東京オリンピックを使って、特にマスコミを戦時型に制圧し、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部に「当たり前の労組活動をすることが犯罪」という異常な弾圧を加え、70人以上も不当逮捕している。全力でカンパを集め反撃しよう。

星野さんの獄死を絶対に忘れない!

 関生弾圧は、国策に反対する労働者の団結と労働組合が新たな大反乱に発展することに、資本と安倍がおびえていることの表れだ。
 さらに革共同と闘う労働者民衆は、星野文昭さんが獄死した2019年5月30日を絶対に忘れない。沖縄の基地をそのままにしたペテン的返還協定に反対し、沖縄労働者人民のゼネストに応えて1971年11月14日の渋谷闘争を闘いぬいた星野さん。でっち上げ殺人罪で獄中44年無実の政治犯として、最後の一瞬まで国家権力と闘い続け、誇り高く生きぬいた。その精神は彼が獄中で描いた絵画とともに沖縄をはじめ全国各地のあらゆる世代の人々に継承され、ますます光り輝いている。沖縄・辺野古の新基地建設阻止の闘いの不屈性は星野精神と一体だ。改憲・戦争阻止、階級的な労働運動の現場には常にその精神が息づいている。
 改憲と戦争を許すな! 非正規職だけの社会は絶対につくらせない! 労働運動の復権をかちとり、安倍政権を倒そう! 広島の教職員100人声明を支持して闘おう。動労千葉、闘う労組・人士が呼びかける改憲・戦争阻止!大行進運動を発展させよう。11月3日の全国労働者集会に、全国から日比谷野音へ大結集しよう。
 参院選―戦争情勢と対決して、7・20銀座デモを全力で闘い、7・26杉並公会堂での星野さん追悼、国家犯罪を裁く大集会へ総力で集まり、夏から秋の大闘争をともにつくりあげよう。『前進』の購読をさらに広めよう。革共同と階級的なすべての闘いへの夏期カンパを訴えます。

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