8・6大行動 あらゆる力集め改憲阻止へ 市内ゆるがした大行進

週刊『前進』02頁(3059号01面02)(2019/08/15)


8・6大行動
 あらゆる力集め改憲阻止へ
 市内ゆるがした大行進

(写真 繁華街に繰り出した8・6ヒロシマ大行動のデモ行進に共感が拡大)

(写真 850人が結集した8・6ヒロシマ大集会)


 6日午後、広島県立総合体育館で8・6ヒロシマ大集会が開催され、全国から850人が集まった。
 開会あいさつを8・6ヒロシマ大行動共同代表の大江照己さん(動労西日本委員長)が行い、「国際的な連帯で戦争をとめよう。団結して行動を起こそう」と訴えた。
 被爆者の吉原美玲子さんと下田禮子さんのメッセージを司会が読み上げ、被爆2世の中島健さんが「アメリカが『核作戦』という文書を出しました。原爆を使った後、汚染された所を兵士に防護服を着せて歩かせ、息絶え絶えになっている人たちを殺していくというものです」と弾劾した。

被爆者の闘い継ぎ

 基調提起を8・6ヒロシマ大行動実行委の宮原亮事務局長が行った。
 「今年の8・6は、原爆投下から74年間やむことのなかった、核と戦争への被爆者の怒りと闘いを引き継ぎ、改憲・戦争を阻止するための決定的な闘いの日です」「トランプはイラン攻撃を核戦争として準備しています。絶対に許すことはできません」と訴えた。
 そして、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部への弾圧に対してともに闘うことを表明し、安倍政権による韓国への排外主義の扇動を弾劾した。
 「私たち実行委員会は、2つの基軸的闘いを担ってきました。一つは『教え子を戦場に送るな!改憲・戦争阻止!広島教職員100人声明』運動をともに担い、支え、広げていく取り組みです」「もう一つは、拡声器規制条例をめぐる攻防です。条例制定は広島市の自治体労働者を、反戦運動・市民運動をつぶす側に立たせる重大な改憲攻撃です」と訴えた。そして、「11・3に開かれる全国労働者総決起集会、改憲・戦争阻止!大行進をはじめとした秋の闘いに攻めのぼろう!」と呼びかけた。
 続いて、ふくしま共同診療所院長の布施幸彦さんが「福島、沖縄、韓国の人々が連帯して安倍政権を倒そう」と発言。
 沖縄からは、2017年12月7日に米軍ヘリの部品が落ちてきた緑ケ丘保育園の「チーム緑ケ丘1207」の3人が登壇。「人を殺す道具が毎日、頭の上を飛び交っています。安心安全な空を未来ある子どもたちに胸を張って残せるようにがんばりたいです」と訴え、集会参加者が書き寄せた檄布が手渡された。

韓国から熱い訴え

 続いて、韓国・テグから参加した6人が登壇。前日、福岡空港での安倍政権による入国妨害を打ち破って、夜に広島に到着したことが報告された。テグで星野詩画展を開催したイドクチェさんが「日韓の労働者の同志たちが団結しないといけない情勢が、東アジアでつくられています。星野文昭さんの遺志を継承し、ともに闘いましょう」と発言。これを受けて星野暁子さんが「みなさんとともに、星野文昭の闘いのすべてを継承します」と決意を語り、暁子さんの詩をイドクチェさんが翻訳し、詩集として販売されたことを紹介した。
 カンパアピールを婦人民主クラブ全国協広島支部の大江厚子さんが行った。
 休憩後、被爆2世・3世が詩の群読を行い、峠三吉の「原爆詩集」から「墓標」を読み上げた。
 改憲・戦争を阻止する労働者・市民・学生の決意として、広島教職員100人声明よびかけ人の平野綾子さん、日教組奈良市の執行委員、高陽第一診療所労働組合の森末一義委員長、草津病院労組の真保修一書記長、被曝労働拒否を闘う労働組合として愛媛県職労、島根人類愛善会、広島大学学生自治会が職場・大学と地域で闘う決意を表明した。京都府職労舞鶴支部と動労水戸も登壇した。
 今秋の闘いへ動労千葉の田中康宏委員長が発言に立った。広島教職員100人声明への決起に感謝を述べ、「臨時国会で改憲発議をさせないために、あらゆる力と怒りの声を結集したい」「安倍政権を見て『戦争前夜』の4文字が思い浮かびました。しかし、韓国の労働者民衆は私たちの尊敬する友達であり仲間です。私たちはこの友人と手を組んで、戦争をあおる政府を倒さないといけないと決意しました」と語気を強めた。そして、関西生コン支部への弾圧を弾劾し、JRで起きている労組つぶしにふれ、戦後最大の労働運動つぶしの攻撃と対決する決意を表明。11月3日に行われる全国労働者総決起集会への参加を呼びかけた。
 閉会あいさつを、自治労広島市労働組合の福井利明委員長が行った。「ヒロシマは安倍の改憲・戦争への道を断固拒否します。私は広島の労働組合としてその先頭で闘います。その誓いを本集会の参加者全体の拍手で確認していただきたいと思います」と訴え、参加者は大きな拍手で応えた。

反戦デモに大反響

 集会後、参加者は広島市内のデモに出発した。沿道から大きく手を振ったり、デモコールを唱和して支持を表明する人、飛び入り参加する中学生のグループなど、デモは大反響だった。解散地点である平和公園では、大行動の宮原事務局長が、秋の改憲阻止闘争への総決起を呼びかけ、参加者は決意を固めた。

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