常磐線全線開通阻止を 9・22水戸集会に集まろう 被曝と帰還の強制は止められる

週刊『前進』04頁(3062号02面01)(2019/08/26)


常磐線全線開通阻止を
 9・22水戸集会に集まろう
 被曝と帰還の強制は止められる


 JR東日本は東京オリンピック前の2020年3月までに常磐線を全線開通させると発表した。2011年3・11東日本大震災と福島第一原発事故で一部不通となった常磐線は現在、富岡―浪江駅間が運休中だ。この区間は、最も近い場所で、福島第一原発から3㌔圏内にある。この高線量地域に列車を走らせれば、乗員や乗客は被曝を強いられる。だが、安倍政権の意図を体現したJRは、原発事故をなかったことにし、避難している人々に帰還を強いるために、この暴挙を強行しようとしている。それはまた、労働組合つぶしとも一体の攻撃だ。

高線量地帯で列車を運行

 動労水戸を中心とする実行委員会は、「高線量地帯に向かって列車を走らせるな!9・22水戸集会」を呼びかけている。これは、常磐線の全線開通を絶対に阻止するとともに、東海第二原発の再稼働を許さないための重要な集会だ。
 JR東日本は7月、常磐線の全線開通とともに東京都内と仙台市内を結ぶ直通の特急列車を走らせ、各駅停車の列車も運行すると発表した。
 JRはまた、この区間の列車運行は主に原ノ町運輸区に担当させると打ち出した。そして、水戸支社管内で20人以上の労働者を同運輸区に異動させる攻撃にも手をつけている。
 JRが運行を再開しようとしている区間は、今も人の立ち入りが禁止された「帰還困難区域」だ。年間放射線量は50㍉シーベルトを超える。にもかかわらずJRは、「線路上は除染したから運行再開に問題はない」とうそぶいている。だが、線路の外は汚染されたままなのだ。
 この地域を通る国道6号線は、バイクの通行が禁止され、自動車は窓を開けることもできない。その地域にJRは列車を走らせるのだ。普通列車は各駅に止まり、列車のドアも開く。
 「帰還困難区域」内にある駅で、乗降客など見込めるはずがない。福島県富岡町は、常磐線の全線開通に際して、夜ノ森駅の駅舎と駅前広場などの鉄道施設区域、駅につながる町道約600㍍の区間について、避難指示の解除を求める方針を打ち出した。だが、解除の対象はそこだけだ。駅周辺が人の住めない地域であることに変わりはない。
 深刻なのは、列車の運行中に福島第一原発で不測の事態が起きた場合だ。原発事故はなんら収束せず、冷却水を注いで再臨界を防いでいるだけだ。メルトダウンした核燃料がどこにあるのかも分かっていない。もし、非常事態で列車が駅間に停車せざるを得なくなった時は、どうするのか。JRは乗客を避難させるための対策もまともに立ててはいない。
 また、東京都内と仙台市内を結ぶ直通の特急は、放射性物質を付着させて常磐線を走行することになる。上野東京ラインの開通以降、常磐線の特急は品川発着となっているが、仙台からの特急も品川まで乗り入れることが予想される。列車に付着した放射性物質は、都内を含む常磐線の全沿線に拡散されるのだ。
 高線量地帯を走る車両の検査・修繕や清掃の業務は、勝田車両センターで行われる。その業務に携わる労働者が被曝を強いられることは避けられない。

放射性物質は付着せず?!

 動労水戸は福島第一原発事故以降、広野駅に放置され放射性物質で汚染されたK544車両の検修、清掃作業を許さず職場で闘いぬいてきた。常磐線が全線開通されれば、車両センターの労働者には日常的に被曝の危険が伴う作業が強制されることになる。絶対に許せない。
 動労水戸は、これまでの闘いの蓄積の上に、常磐線全線開通を絶対に阻止する決戦に立ち上がっている。
 JRがやろうとしていることはまったくのでたらめだ。常磐線全線開通をめぐって5月に行われた動労総連合・動労水戸との団体交渉で、JR東日本本社は次のように言い放った。
 「(福島第一原発の現状は)冷温停止状態を維持し、安定状態にある」
 「鉄道用地は除染されているので年間放射線量20㍉シーベルト以下。鉄道用地の除染されている部分は政府が避難指示を解除することになる」
 「(駅間で列車が動けなくなった場合は)保守用車や自治体の車で乗客を救助する」
 「列車に放射性物質が付着するとは考えていない」
 このようにJRは、労働者や乗客の生命・健康のことなどまったく考えていないのだ。
 常磐線の全線開通と東海第二原発再稼働阻止へ、9・22水戸集会に全国から集まろう。

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常磐線全線開通に向けたJR東日本の方針

●2019年度末の運転再開を見込んでいる
●普通列車及び東京都区内と仙台市内を直通で結ぶ特急列車の運転を開始する
●いわき運輸区と原ノ町運輸区の乗務区間を見直す
いわき運輸区 いわき―富岡間
原ノ町運輸区 いわき―仙台間※いわき運輸区はいわき―原ノ町間の一部臨時列車を担当する
●震災前の原ノ町運輸区の業務量に比べ、増加が見込まれる

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動労総連合との団交でのJR東の回答

組合 福島第一原発が現在どういう状態だと認識しているのか。
会社 冷温停止状態を維持し、安定状態にある。
組合 帰還困難区域に列車を走らせて安全と言える根拠は。
会社 必要な除染を行っており敷地内は年間50㍉シーベルト以上となる認識はない。
組合 駅間で列車が動けなくなったらどうするのか。救済に行くにも帰還困難区域で容易には近づけない。
会社 並走する道を使い車で救済する、保守用車やディーゼルカーで収容する、自治体と連携して行う。
組合 線路が使えない場合もある。地震や放射能漏れの時に自治体のバスが来てくれるとは思えない。
組合 鉄道の敷地内は除染しても帰還困難地域を突っ走ることになる。
会社 鉄道用地の除染されている部分については避難指示解除になる。線路上では健康被害はない。
組合 車両に付着するであろう放射性物質についてはどう考えているのか。
会社 除染されて運転可能な区間であるので放射性物質が付着するという考えはない。
組合 運転再開することによる放射性物質の拡散は。
会社 拡散されるという認識に立っていないので調べていない。ここは大丈夫と会社として国として保証しているところなので測定する考えはない。

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高線量地帯に向かって列車を走らせるな!
―常磐線の全線開通は安全か?―9・22水戸集会
 9月22日(日)午後1時(午後0時30分開場)
 駿優教育会館8階ホール(水戸市三の丸1―1―42 水戸駅北口より徒歩3分)
 *集会後、水戸市内のデモ行進を予定
 主催/9・22水戸集会実行委員会
 参加無料

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