団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3072号04面03)(2019/09/30)


団結ひろば 投稿コーナー

「東電無罪」絶対ありえない
 東京 伊集院勉

 「昨日の東電の無罪判決、あんなの絶対ありえない。もうテレビ見てて腹が立って腹が立って----」
 9月19日、東京地裁は「東電元会長ら3人は全員無罪。津波の高さは想定外だから原発事故の過失責任なし」という判決を出しました。その翌日、「原発再稼働反対・福島の切り捨て反対」のゼッケンを着けて街頭署名の準備を始めた途端、60代の女性が駆け寄ってきて、署名しながら言った言葉です。
 20日の街頭は「裁判所まで安倍政府や東電の側に立つなんて本当に許せない」「想定外で済むなら、また同じことが繰り返される」「絶対安全ということがないのなら原発は全て廃炉にすべき」「福島県民全員の気持ちを踏みにじるもの」という声であふれました。列をなすように次々と署名をしていただけました。
 京都在住で反原発運動に参加されている京都弁の女性。キリスト教会で福島支援をしている女性。福島県会津若松市の夫婦は9・22水戸集会に関心を示してくれました。母親と一緒に女子中学生も署名し500円のカンパ。96歳の女性も署名。子ども連れの千葉市の30代の男性とは大停電の話になり、「東電は設備投資の大幅削減で経常利益が3・11事故前の水準に戻っている」という事実に怒りまくっていました。
 街頭は3・11後の「原子力ムラ」への怒りがよみがえっていると感じました。職場で地域で街頭で怒りを集め、11・3労働者集会/改憲阻止!1万人行進の成功を勝ち取りましょう。

千葉台風災害起点に反撃を
 東京 林田 寛

 千葉県を襲った台風の直後、支援物資を届けに南房総市の知人を急きょ訪問した。なぎ倒された松林、根元から90度に倒れた電柱、骨だらけのビニールハウス、窓が割れた学校など、戦時さながらの様子だった。長期・広範囲の停電で、ピリピリした緊迫感のある空気に包まれていた。
 ブルーシートを屋根にかぶせる作業に総出であたる中、懸命に助け合う人々の姿があった。高齢者が多く30~40代が少ない中、必死でがれきを撤去する中高生。家族を助けに帰省した若者やボランティアで役場などは込み合い、何人もの方が「この町にこんな人が集まってくるのを見るのは初めて」と語ってくれた。
 対極にあるのが政治家たちだ。森田千葉県知事が被災地入りしたのは5日後。安倍は内閣改造で災害対策本部すら立ち上げず、自衛隊の姿もほとんど見なかった。これは単なる失策ではなく意図的な「棄民政策」だ。「3・11」以来の日本政府の災害対策は完全に転換した。2005年にアメリカをハリケーン・カトリーナが襲った際、被災者救済に充てられるべき資金が公教育制度の解体と民間移行に転用された。同様に安倍は災害を歓迎し、ビジネスチャンスとして大胆な国家改造(改憲)に踏み込もうとしている。この本性を見抜き反撃に転じよう。

地球壊してきた資本に怒り
 東京 佐々木舜

 9月20日、気候変動問題への対策を求めて全世界で約400万人のデモが行われました。多くの生徒・学生が「学校ストライキ」を宣言して街頭に飛び出し、「気候変動ではなく体制変革を」と訴えています。
 このデモに続いて23日にニューヨークで行われた国連気候行動サミットでは、運動の発起人であるスウェーデンの高校生・グレタさんが各国首脳を前に、「私たちは大絶滅の始まりにいる。それなのに、あなたたちが話すことといえば、お金や永続的な経済成長というおとぎ話ばかりだ」と弾劾。そして「世界は立ち上がった。あなたたちが望もうと望むまいと、変化は訪れる」と断言しました。
 彼女の怒りの深さ、信念と行動力に敬意を抱くとともに、前日の9・22水戸闘争での「海を返せ!」「山を返せ!」というデモコールを思い起こしました。
 危険性を十分認識しながら原発を動かし続け、被災地の人々を今なお苦しめる事故を引き起こした東電の責任者たちが無罪になる社会。温室効果ガスの排出量すら売買し、地球も人類の未来も食いつぶしてきた資本主義。全世界で立ち上がった人々に共通するのは、こんな現実は変えたい!変えられる!いっしょに変えよう!という思いではないでしょうか。核と戦争を手放さない支配者たちではなく、自らの手によって。
 これまでの常識が崩れ、ダイナミックに歴史を動かせる時代がきました。怒り、悩み、立ち上がる一人一人の思いを大切に、朗らかに闘いたいと思います。

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