青年労働者は11・3日比谷へ 職場から声を上げ行動しよう 若者から未来を奪うな! マルクス主義青年労働者同盟

週刊『前進』04頁(3080号01面01)(2019/10/28)


 青年労働者は11・3日比谷へ
 職場から声を上げ行動しよう
 若者から未来を奪うな!
 マルクス主義青年労働者同盟


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 すべての仲間に11・3全国労働者総決起集会への参加を呼びかけます。職場に闘う労働組合を取り戻し、私たち青年の生活や家族、未来を守り、改憲と戦争を絶対に許さないためです。11・3集会を呼びかける全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合港合同、国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)は日本で最も原則的に団結を守り、労働者のために闘ってきた労働組合だからです。

命よりも金もうけの現実

 台風15号、19号の被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。これは紛れもない〝人災〟です。甚大な被害が出ることがわかっていながら、利権のために対策を放棄してきた政府や、利権をむさぼるゼネコンは本当に許せません!
 堤防整備が不十分で、大雨で深刻な被害が起こることは、ずっと前からわかっていました。しかし、ゼネコンがもうかるダム建設が優先されて巨額の予算が投入される一方、命を守るために必要な堤防整備はないがしろにされました。国土交通省によると、台風19号で決壊した堤防は7県71河川、128カ所です(10月18日現在)。人も予算も足らず、現場労働者たちには「わかっていてもできない」状態が強制されてきた。昨年の西日本豪雨災害もまったく同じ構図です。
 台風15号で大きな被害を受けた千葉県では、放置されてきた山林で大量の倒木が発生しました。送電施設の更新も東電のコスト削減のために先送りされ、多くの電柱に加えて鉄塔まで倒れました。そして、停電が大規模・長期化しました。
 政府が使う税金も、企業の上げる利益も、すべて労働者を収奪・搾取して得たものです。その金は大企業がさらにもうけるために使われ、そのために労働者とその家族の生活が犠牲にされています。
 こんな社会は絶対に間違っている!

労働者への矛盾押しつけ

 安倍政権は「働き方改革」を推進しています。「同一労働同一賃金」「非正規という言葉を一掃する」「一億総活躍社会」「女性活躍推進」----。しかし、職場の現実は聞こえのいい言葉からかけ離れています。
 「残業を減らせ」と言われても、仕事が減るわけでも人が増えるわけでもなく、管理職はいっそう高圧的になる。「同一労働同一賃金」の名のもとに、非正規職並みの低賃金の「名ばかり正社員」に置き換えられていく。「女性活躍」と言いながら、家事や子育てが女性の献身で成り立っているのに、育休や子育てでの早退などはうとまれ、一度職場を離れれば次は非正規職。「無期転換」逃れの非正規職解雇や派遣切りは横行する。安倍政権は、どんなに働いても残業代の出ない高度プロフェッショナル制度=「過労死法」まで成立させました。「働き方改革」は労働者の団結と権利を根本から解体し、メンタル疾患や過労死、低賃金を強制するものです。
 矛盾はいつも労働者に押し付けられています。消費税は上がり、大企業は減税される。企業のために総非正規職化・解雇自由化を進めながら、首切りも低賃金もすべて私たちの自己責任。病院や学校まで「もうかるかどうか」が基準にされる。
 原発の「安全神話」は崩壊しても、国は核武装のために、電力会社は利権のために、原発を再稼働させる。福島原発事故の避難者への補償は打ち切られ、医療は福島で暮らす人々の健康被害を「原発事故と関係ない」と言うために使われる。私たちはこんな社会のあり方を、自分たちの職場の現実を変えたい。

労働組合に社会変える力

 変える力は労働組合にあります。なぜなら、社会のすべてを生産し、日々の職場を動かしているのは現場で働く労働者だからです。
 私たちマルクス主義青年労働者同盟は、全国の闘う労働組合の実践から学び、ともに闘い、自分たちの職場で闘う労働運動を創ることを目指しています。労働者が労働組合に団結し、生活と権利を守り、労働条件をめぐって資本と闘うことは当然の権利です。
 ある職場では、組合員が一人だけであっても、労働者の労働条件を守るために資本に直談判したところ、同僚が共感し一緒に抗議する闘いをつくり出しました。その組合員は「自分が団結の軸になるんだという覚悟を決めることが重要だ」と振り返っています。
 11・3集会を呼びかける関西地区生コン支部は、企業の壁をこえて生コン産業の労働者を組織し、さらに中小零細ばかりの生コン業者を協同組合に組織することで、巨大なゼネコンとセメントメーカーに対抗しました。競争原理にストップをかけ、生コン産業の労働条件を守る画期的な闘いをつくり出しました。
 動労千葉は、国鉄分割・民営化―JR発足による戦後最大の労働運動解体攻撃にストで対決し団結を守りました。そして、労働者を非正規職に突き落とす最大の武器となった外注化と真正面から闘って、12年にわたり阻止し続けました。
 しかし、安倍政権はこのような労働組合の存在はもう認められないと、闘いと団結を一掃しようと攻撃を強めています。いま関西地区生コン支部には、労働組合が禁止されていた戦前のような弾圧がかけられています。労働組合の正当な活動を「犯罪」にでっち上げ、次々に組合員を逮捕する国家ぐるみの攻撃です。
 JRでは昨年2月にJR東日本の社長が首相官邸に呼び出されたことをきっかけに、国鉄分割・民営化に協力して仲間の首切りに手を染めた御用組合まで解体する攻撃が始まりました。「正社員」の象徴である運転士・車掌から職名を奪い、権利を剝奪することを通して、すべての鉄道業務の別会社化と転籍・非正規職化を強行しようとしています。JRから「労組なき社会」「非正規職だけの社会」を社会全体に拡大しようという攻撃です。
 労働組合に社会を変える力があるからこそ安倍政権は労働組合を壊そうとしているのです。これとの闘いはすべての労働者の権利と未来のかかった闘いです。
 関西地区生コン支部は激しい弾圧に抗して反撃に立ち上がっています。動労千葉は「労組なき社会」や外注化攻撃に職場から反撃し、組合員以外の労働者にも支持され職場代表選挙に勝利しています。私たちはすべての仲間に、関西地区生コン支部や動労千葉とともに闘おうと訴えます。

歴史の岐路に立っている

 安倍政権は労働組合をつぶして改憲を強行し、「戦争のできる国」をつくろうとしています。「戦争のできる国」とは、労働者が声を上げられなくさせられ、資本のためにボロボロになるまで働かされ、命さえも差し出せと迫られる社会です。改憲発議を許すわけにはいきません。私たちは歴史の岐路に立っています。
 「自由のために闘う」「いま声を上げなければ何も言えなくなる」「警察暴力を正当化する政府は許せない」----香港で若者たちが闘いの先頭に立っています。
 今年3月から始まった「逃亡犯条例」改悪案撤回を求めるデモに対し、香港政府は無視を続けました。政府の強硬な姿勢を打ち砕く闘いを切り開いたのは、必死に声を上げ行動した若者たちです。デモは香港史上最大の200万人にまで拡大し、政府に条例案撤回を約束させました。闘いは今も継続しています。
 香港の若者たちが置かれた現実と、日本の私たちの職場や社会で進んでいることは同じです。「経済発展」で資本が巨大なもうけを手にする一方、多くの若者が貧困に陥っています。格差は拡大し、物価も上がる。香港は、香港で生きている人たちの生活や人生と〝反対側〟に向かっています。若者たちはこの現実をなんとしても変えるために自ら声を上げています。
 日本でも私たち青年自身が声を上げよう。一人でも多くの同じ悩みを抱える仲間に呼びかけ、集まり、ともに考え、行動を起こそう。闘う労働運動をよみがえらせ、改憲と戦争を阻止するために、すべての青年労働者は11月3日、日比谷野外音楽堂に集まろう。

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