「日の丸」掲揚するな 香川・教職員 教育委員会に申し入れ

週刊『前進』04頁(3082号02面03)(2019/11/04)


「日の丸」掲揚するな
 香川・教職員 教育委員会に申し入れ


 日教組香川の仲間をはじめとした香川の教職員はこの間、県教育委員会を始め市町教委や校長に対して申し入れ行動を行いました。
●違法な時間外労働を追及
 7月末に香川の「改憲・戦争阻止!教職員100人声明」運動で100人を達成し、さらに多くの教職員に賛同を広げると同時に、申し入れを新たに取り組むことにしました。というのも、100人声明運動を取り組む中で、私たち教職員の時間外労働のデタラメさについて、あらためて思い知らされたからです。
 9月10日の県教委からの回答(写真、左が教職員)は「違法な時間外労働はない」「部活は業務でない」というもので、部活動をはじめ膨大な時間外労働はすべて「自主的にやっている」との見解です。部活動については、その後の申し入れの中で見解を一部訂正して「学習指導要領に書いてあるから業務である」としましたが、「では、部活動は労基法に書かれている労働なのですね」と確認すると、「そうではない」。「では一体何なのですか。家族の関係を壊してまで部活をさせられている人もたくさんいますよ」に対しては回答なし。おそらく今臨時国会で審議されている給与特別法改悪(変形労働時間制の導入)で対応するのだと予想されます。
 「働き方改革」と称してやることは「勤務時間の延長」。全く逆! 本当にデタラメです。安倍政権のやろうとしていることはデタラメな現実を変えることではなく、デタラメな現実にあわせて法律を変えるというのですから。こうして憲法27条や28条をはじめ労働者の権利を事実上剥奪(はくだつ)していくことこそ改憲攻撃そのものです。
●改憲阻止する決意を込め
 「天皇の即位儀式」なるものについても、「日の丸」の掲揚を強制しないよう申し入れを行いました。沖縄や福島の人たちの怒り・苦しみ、ブラック職場で働く青年らに見向きもしない「即位の儀式」が、国民が被災している中で行われるなんて、何が「国民に寄り添う」でしょうか。
 陸上自衛隊駐屯地のある善通寺市にも申し入れを行いました。ここは、カンボジアPKO(国連平和維持活動)で海外派兵をしたところです。9条改憲を狙う安倍の言う「お父さん、違憲なの?」は全くの作り話です。子どもたちからの実際の話は「お父さん、行かないで。死なないで」「(海外派兵は)入った時と話が違う」です。すべての子どもたちを守るためにこそ、「9条を変えてはいけない」「日本を戦争をする国にさせてはいけない」と申し入れました。
 「憲法の実体は労働組合だ!」という動労千葉の中野洋さんの言葉が本当によく分かります。日教組をよみがえらせ「人間が人間らしく生きていける社会」をめざし、11月集会を跳躍点にして全国・全世界の仲間と共に闘います。
(香川 教育労働者・高橋敦)

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