総合支援法反対で討論集会 八尾北労組軸に障害者解放へ

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週刊『前進』04頁(3096号04面02)(2019/12/23)


総合支援法反対で討論集会
 八尾北労組軸に障害者解放へ


 12月8日、大阪府八尾市の八尾プリズムホールで実行委員会が呼びかけた「障害者総合支援法に異議あり討論集会」が95人の結集で成功しました。(写真)
 八尾北医療センター労働組合と地元の作業所などでこの間討論を積み重ね、労働組合が声を上げることにより地域の結集軸となり、障害者解放闘争の新たな地平を開く集会となりました。会場から積極的な意見が出され、活発な討論となりました。
 基調報告は関西合同労組の上野明書記が提起しました。上野さんは、新自由主義政策の破綻の中で安倍政権が障害者をはじめ高齢者、女性、在日・滞日外国人を「一億総活躍」路線のもとに低賃金・非正規職労働者として動員しようとしていることについて、これは搾取の強化でもあるが、「誰が生産手段を握っているのか」という所有の問題を根底に据えて生産手段を奪い返す労組の登場が求められていると述べました。
 また、「経済に役立つか」という指標は、団結を破壊し分断を強化することで「戦争に役立つか」という指標にいつでも転換できることを明らかにし、これが総合支援法の狙いであるとを鋭く指摘しました。議論の積み上げが基調報告に反映され、進化しています。「戦争と障害者」というテーマに本格的に踏み込み、改憲と戦争を阻止する路線の形成となります。
 地元作業所との議論を重ねることで信頼関係が生まれてきました。作業所で起こっていることが個別の問題ではなく、「生産性向上」と営利主義という資本主義特有の攻撃としてあることが鮮明になりました。 八尾北労組の位置と闘いがさらにグレードアップしました。生きるため、地域のあらゆる人たちが結集する「地域医療」を労働組合が中心となってよみがえらせる意義が鮮明になりました。労働組合の役割が自分たちの労働条件向上だけではなく、職場と地域で起こるすべてのことに責任を取り、労働者―地域住民主体の社会を形成していくことを自覚させられました。
 総合支援法反対―障害者の解放は、労働者の解放の中にあることが改めて確認できました。総合支援法反対の闘いは、障害者、作業所が労働組合を媒介に団結して、新しい社会をつくる大きな運動であり、地区党建設の重大な闘いです。
 集会・基調報告づくりの土台に労働者階級と呼吸し団結する我々の〈包容力〉が問われました。最初から意見が一致しないことは当然ですが、議論の中で一致と団結をつくり出していくことです。現場の苦闘に肉薄して、それを路線的に練り上げ深化させていくことです。総合支援法絶対反対を具体的に労働組合の闘いとして提示することで攻撃の狙いが具体的になり、反対の陣形が広がることが明らかになりました。
 改憲に突き進む安倍政権を倒す闘いの先頭で障害者と作業所の仲間は闘おう!
(障害者総合支援法反対実行委員会・朝霧広巳)
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