危険な羽田新ルート反対 国交省が江戸川区船堀で説明会 東部ユニオンが弾劾のビラまき

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週刊『前進』02頁(3101号02面04)(2020/01/23)


危険な羽田新ルート反対
 国交省が江戸川区船堀で説明会
 東部ユニオンが弾劾のビラまき


 1月18日、東京・江戸川区のタワーホール船堀で、国土交通省による「羽田空港新飛行ルート説明会」が開かれた。東京東部ユニオンは、これを徹底弾劾するビラまきを行った。
 氷雨の中、「江戸川・江東上空を飛ぶ危険な羽田新ルート反対」と題するビラを入り口前で配ると、人々は大きな関心を示して次々と受け取っていく。 (写真
 説明会は1階のロビー中央で「オープンハウス型」と称し、展示ボードを並べ、スタッフが訪れた住民に個別に対応し説明する形式で行われた。「教室型」の説明会では、反対意見や抗議の声が全体に影響を与えてしまうからだ。
 しかしそんな小手先のごまかしは利かない。落下物、騒音被害、離着陸時の事故の危険性などについて訪れた人々が居並ぶ説明員に問いただしても、彼らは「安全対策を強化する」「航空会社に点検・整備を指導する」「補償を充実する」「落下物が生じたら航空会社を処分する」「騒音対策はできている」などと、教えられた通りの空文句を述べるだけだ。そんなことで誰が安心できるか。
 「疑問をもって説明を聞きに来たが、到底納得できるものではなかった」「反対の声を直接ぶつけようと思って駆けつけた。職員らの言ってることは肝心なところはごまかしだらけ。こんなやり方は許せない」「やはり反対の声を上げるしかない」----説明会を訪れた人々は、口々に怒りを表し、ビラをまく東部ユニオンの仲間と意見交換し意気投合した。

五輪を口実に増便3月29日開始狙う

 国交省は2020年東京五輪を口実に、羽田の国際線発着枠を1日50便増やすために、都心を超低空で飛行する「新ルート」を3月29日から開始すると発表している。南風時の午後に着陸機が新宿・渋谷などの都心上空を、北風時の午前と午後に離陸機が江戸川区・江東区の上空を荒川沿いに飛ぶとしている。それを実行するためのアリバイづくりとして、都内と近県での「説明会」を11月から連続して行ってきた。
 もともと羽田空港の離着陸は、「海から入り海に出る」という原則に基づいて、大田区など地元と取り決めて運用されてきた。それを今になって五輪を口実に根本から破壊し、住宅密集地上空を飛ぶことを当たり前のことにしようとしている。だが、成田空港周辺地域で明らかなように、必ず落下物事故が頻発し、激しい騒音は住民の生活を圧迫する。そして、飛行機事故の75%が離陸後3分、着陸前8分の「魔の11分」に集中している。
 環境を破壊し、人々を事故の危険の中に恒常的にたたき込むこの「新ルート」を絶対に認めることはできない。飛行直下の住民は、強い怒りを込めて反対の声を上げている。
 成田の機能強化策粉砕と一体で羽田「新ルート」を阻止しよう。

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