京大弾圧裁判 堂々の最終弁論で圧倒 懲役6カ月求刑弾劾

週刊『前進』02頁(3121号02面03)(2020/04/02)


京大弾圧裁判
 堂々の最終弁論で圧倒
 懲役6カ月求刑弾劾


 3月23日、2018年の京都大学同学会予備選挙の際の、京都大学内でのビラ配布を「建造物侵入」とした前全学連委員長の斎藤郁真さんの裁判が京都地裁第2刑事部(伊藤寿裁判長)で行われました。
 この日は最終弁論でした。検察官は論告で、斎藤さんが法政大学での闘争のときに学内集会を開催したことが「威力業務妨害」「建造物侵入」となった「前科」を引き合いに、「反省の意志がなく厳しく処罰するべきだ」として懲役6カ月を求刑しました。そんなことを犯罪だとして今も「民主主義国家」などと名乗り、髙田暁典さんをはじめ多くの仲間を「有罪」としながら反省もない国家権力こそ厳しく処罰されるべきだと思いました。
 続いて、弁護団が堂々たる弁論。被告側証人として出廷した作部羊平さんの証言に依拠して12年に同学会が再建された経緯、それ以来激化した京大当局の弾圧に触れながら、斎藤さんを含む14人への「立ち入り禁止措置」が学生運動弾圧の不当なものであることを完璧に論じ切ったと思います。そして不当な立ち入り禁止措置に基づいた「建造物侵入」は無効であり、法律上管理権が山極総長にあるとしても憲法に反しており、裁量権の逸脱であると論じ、無罪を訴えました。
 最後に斎藤さんが意見陳述を行いました。京大当局の学生運動への暴力的・強権的対応は、大学側が強いからではなく学生側が強くてその団結を崩せないから強権に訴えざるをえなくなってきたこと、しかしその過程を通じて京大当局―弾圧職員たちは強権と思考停止でしか人を動員できないほど人間としての「質」が下がってしまったこと、逆に「自由の学風」を守ろうと闘ってきた学生たちは思想と活動の方法を鍛え、ついに広く強い陣形の構築に成功し当局を圧倒しつつあることを訴え、必ず情勢は変わり京大当局の自治破壊の背景である大学改革―改憲・戦争国家化は破綻することを述べました。
 次回は判決。6月22日午後2時、京都地裁です。力関係を変え、無罪をもぎとりたいと思います!
(全学連・S)
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