関生支部から全国へ

週刊『前進』02頁(3141号01面02)(2020/06/18)


関生支部から全国へ

 640日を超えて不当勾留されていた全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部の武建一委員長(5月29日)、湯川裕司副委員長(6月1日)の保釈奪還にあたり、全日建運輸連帯労組、同近畿地方本部、同関西地区生コン支部の連名で全国に発せられた御礼のアピールを掲載します。(編集局)

全国のみなさまへの御礼に代えて
 武委員長・湯川副委員長の640日ぶりの保釈にあたり

 関生支部の武建一委員長が5月29日、次いで湯川裕司副委員長が6月1日に保釈されました。2人が最初に逮捕されたのが2018年8月28日。それからおよそ1年の間に、武委員長は計6回、湯川副委員長は計8回もくりかえし逮捕され、こうして保釈されるまでの勾留期間は武委員長がじつに641日、湯川副委員長が644日に及んだことになります。
 2人の早期保釈のためにご尽力いただいた全国のみなさまに、まずもって心から厚く御礼申し上げます。
 地元関西圏の労働組合や市民運動による弾圧反対実行委員会、「関西生コンを支援する会」、 東海や静岡の会、さらに平和フォーラム各地方組織や、北は北海道から南は沖縄まで、全国各地のさまざまな労働組合や市民団体のみなさま。この弾圧の本質を的確に指摘する抗議声明を出してくださった日本労働法学会有志、自治体議員、弁護士のみなさま。さらにはたくさんのカンパや激励の手紙をくださったみなさまをはじめ、無数のみなさま方のご尽力のおかげでこの保釈は実現したものです。とりわけ、昼夜を分かたず献身的な弁護活動をつづけてくださった関西生コン弁護団のみなさまに重ねて感謝申し上げます。ほんとうにありがとうございました。
 あらためて言うまでもなく、この「関西生コン事件」は、関生支部の組合員と事業者がのべ89人逮捕され、のべ67人が起訴されるという、組合活動を理由とした刑事弾圧事件としては戦後最大規模の事件です。今回の2人の保釈でようやく全組合員の保釈が実現しました。
 しかし、すでに多くの機会にお知らせしてきたとおり、保釈されたとはいえ、裁判所は、武委員長や湯川副委員長をはじめ多くの組合員に対し、組合事務所への立ち入りや組合員同士の接触、面会、電話、メールの一切を禁止するとの保釈許可条件をつけています。事実上の組合活動禁止にほかなりません。これら憲法違反、ILO条約違反、国際人権規約違反の保釈条件を取り消させることが焦眉の課題です。
 しかも、警察・検察・裁判所が一体となった労組壊滅作戦に終止符が打たれたと楽観的にとらえることは時期尚早だと私たちは認識しています。大阪広域生コン協組が主導した関生支部排除の攻撃もつづいています。ひきつづき警戒心を高め、反撃の条件づくりに全力をあげていく決意です。
 本来ならば直接お伺いすべきところではありますが、とりいそぎ書面をもって、今日までの全国のみなさまの物心両面にわたるご支援、ご協力に重ねて感謝申し上げ、御礼の礼に代えさせていただきます。
2020年6月5日
全日本建設運輸連帯労働組合 中央執行委員長 菊池進
全日本建設運輸連帯労働組合近畿地方本部 執行委員長 垣沼陽輔
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 執行委員長 武建一

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