斎藤前全学連委員長に反動判決

週刊『前進』04頁(3144号04面02)(2020/06/29)


斎藤前全学連委員長に反動判決


 6月22日、京都地裁第2刑事部(伊藤寿裁判長)において、この間の京大弾圧裁判の一つ、斎藤郁真前全学連委員長の「建造物侵入」事件の判決が出ました。京大同学会の執行部選挙(予備選挙)の広報を手伝い、京大構内で投票を呼びかけるビラを机上配布したことへの判決は、なんと検察の求刑通りの懲役6月・執行猶予2年!
 コロナ対策で傍聴席数が制限されるなかでも集まってくれた多くの京大生・仲間たちは激怒し、裁判長が判決文を読み上げる際も批判を集中し、怒りの声を上げました。裁判長は自らの犯罪性を自覚しているのか、弱々しい声で、噴出する怒号を制止することすら諦めて、判決文を読み上げ続けるしかありませんでした。
 この裁判では画期的なことに、京大同学会でずっと中心的に関わってきた作部羊平さんが証人として認められ、京大当局がいかに都合よくルールをねじ曲げ、学生の意見を聞かない体制をつくってきたかを「証拠」として直接暴露しました。
 そのため、判決文では一定その経過に裁判長が触れざるをえなかったことが印象的でした。しかし判決は、徹底的に当局の立場に立ち、「建造物侵入」の根拠となっている「立ち入り禁止規定」を、単に「大学の所有者たる理事会の決定だから」というだけでなく「そのプロセスも正当」「バリストを呼びかける団体のビラには脅威がある」という、ブルジョア法としてもお粗末だが凶暴な反動判決を出してきたのです。
 裁判後の総括集会では、「作部さんの証言も認めたし、今まででは一番いい方の裁判長だと思っていたけれど、やはり司法は3権が『団結』してると認識させられた」などの意見が出ました。
 京大当局・裁判所との非和解性はますますはっきりし、そうであるからこそ、キャンパスからの反撃、全学的団結の実現で力関係を変えることが勝利の道であることは明確です。斎藤さんも「保釈条件は消えた。ここからだ」と反撃の意志を語っていました。団結して勝利していきましょう!
(全学連・S)
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