広島教職員100人声明アピール(要旨) コロナ危機を利用した改憲攻撃を許さない

週刊『前進』04頁(3155号02面04)(2020/08/17)


広島教職員100人声明アピール(要旨)
 コロナ危機を利用した改憲攻撃を許さない


■安倍の全国一斉休校を許さない
 安倍首相の全国一斉休校要請は、改憲先取りの強権発動であり許せません。1945年、児童・生徒を食料増産・軍需産業に動員した「戦時教育令」以来です。一方、オリンピックは3月24日の延期決定まであきらめていませんでした。同日、感染が広がる中で萩生田文科相は4月再開を発表しました。失策に次ぐ失策が大混乱を招きました。
■休校を利用したICT教育・民営化を許さない
 政府はICT教育を一気に進めようとしています。政府が描く「Society5.0」の時代では、「教室で先生と子どもが一緒に授業」という概念は存在しません。AIが能力を選別、企業が参入して金もうけをし、企業戦士を育成するのです。しかし、友だちや先生とのかかわりの中でしか人格の形成はできません。
■生身の正規職をふやし少人数学級を
 学校生活と感染防止は相反することです。感染しない・させないストレスのもと、多忙に拍車がかかっています。「年単位の変形労働時間」も、前提にしていた夏休みさえ崩れてしまいました。コロナ感染か過労死かという状況です。
 1クラス半分で行った分散登校、この学級規模でこそ行き届く教育ができます。タブレットより、まず正規職員増と少人数学級を私たちは求めます。
■コロナを口実とした改憲攻撃を許さない
 「感染拡大を踏まえ、有事の際の政府権限を強める緊急事態条項を創設する憲法改正案を」(4月10日自民党憲法改正推進本部)。海外に比べ日本の政府権限が弱いかのように誘導し、改憲しようとしています。許してはなりません。
■ヒロシマから声を
 広島市は、拡声器規制条例の策定はできないまま、平和記念式典前後「平和公園周辺を立入り禁止」にしました。感染防止と関係なく、ヒロシマの声をつぶすものです。戦争・改憲反対に自粛はありません。私たちは教え子を再び戦場に送らない! コロナを利用した改憲攻撃を許さず、戦争反対の声を上げましょう!
 2020年7月 呼びかけ人一同
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