三里塚第3誘導路裁判 違法かつ無用の長物 B’滑走路を閉鎖せよ

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週刊『前進』04頁(3166号03面03)(2020/10/19)


三里塚第3誘導路裁判
 違法かつ無用の長物
 B’滑走路を閉鎖せよ


 10月9日、千葉地裁民事第3部(内野俊夫裁判長)で第3誘導路裁判が開かれた。新型コロナの影響で昨年12月以来の開廷となり、傍聴席は3分の1に制限された。三里塚芝山連合空港反対同盟と顧問弁護団、支援の労働者・学生は、9・27全国集会成功の追い風を受け共に闘い抜いた。
 弁護団は、陪席裁判官交代に伴う更新意見を述べ、さらに二つの準備書面を陳述してB’滑走路と第3誘導路の違法性を明らかにした。
 空港公団の事業を引き継いだ成田空港会社(NAA)は、「基本計画」にあるB滑走路とは位置も長さも異なる 滑走路を「暫定滑走路」として設置して長年供用し、その上に今度は機能強化と称して基本計画を改定して北へ1000㍍延伸しようとしている。成田のような国家的事業にとっての基本計画は「憲法」として厳格に守られるべき強行法規なのに、それを無視してまったく違うものを造るとは住民の生命・財産の権利を侵害し違法に違法を重ねることだ。
 新型コロナによる航空需要の激減でB’滑走路は閉鎖され、のちに再開したものの今や誰が見ても無用の長物と化した。今後の回復はありえない。この上1000㍍北延伸や、第3滑走路建設などまったくの無意味。B’滑走路と第3誘導路の変更許可処分を速やかに取り消せ!
 被告席に居並ぶ国とNAAの代理人たちは、破綻した国策の惨状を超リアルに突き出されて打撃感を隠せない。内野裁判長も無表情を装って手続きを進めながら、内心ではあせりを深めている。
 次回期日を来年の1月22日と確認し閉廷した。
 報告集会では弁護団が勝利への決意を表明し、動労千葉の中村仁書記次長が11・1全国労働者総決起集会への参加を呼びかけた。
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