ローソン配送労働者がスト 「退職金なし」に怒りの反撃

週刊『前進』04頁(3170号02面01)(2020/11/16)


ローソン配送労働者がスト
 「退職金なし」に怒りの反撃

(写真 九州・全国から駆けつけた仲間と共にロジテム社前で「スト決行中!」の横断幕を掲げる当該組合員【10月22日 福岡市】)

 合同労組レイバーユニオン福岡は10月22〜23日の両日、株式会社ロジテム九州に対して48時間ストライキを敢行しました。
 大手コンビニ・ローソンへの食品配送を三菱食品から請け負うロジテム九州は、17年間働いてきた当該組合員Aさんに対して会長が「退職金は払う」と言っていたにもかかわらず、ふたを開ければ「年間2万円×勤続年数」という超低額(事実上の退職金なし)を事務を通して提示してきました。絶対に許せません!

「ストで勇気湧く」

 ロジテムは未払い残業を強制し、有給休暇をとらせず、過積載の車中で食事をとりながら休憩なしで1日に900㌔以上走らせるなど労働者のあらゆる権利を踏みにじり、ローソン・三菱食品と一体で悪らつな搾取を行ってきました。レイバーユニオン福岡はAさんを先頭に組合の総力を挙げてストライキに立ち上がり、怒りの声をたたきつけました。10月2日から社前アピールを開始し、19日にスト通告と記者会見を行いました。22〜23日の48時間ストライキを通して闘いの意義をマイクで訴え、入構するトラック一台一台にビラを手渡し、共に闘おうと呼びかけました。
 「2日間のストライキで、私もどんどん勇気が湧いてきました。職場の皆さんも大変なことがあると思います。ぜひ私に相談してください。組合のこの団結があれば大丈夫です」。Aさんは今回のストライキを職場の仲間を獲得する行動と位置づけ、3度の社前アピールでは同僚たちに組合加盟を呼びかけ、意気軒高とストを貫徹しました。
 今回のストライキ闘争には福岡県労組交流センター、動労総連合・九州など地元の仲間たちが支援に決起し、さらに合同・一般労組全国協議会からの代表派遣としてコンビニ関連ユニオンの河野正史委員長も駆けつけてくれました。河野委員長は「長野県でもセブン―イレブンの配送を行っていたドライバーが月150時間残業の中、店舗駐車場で過労死する事件がありました。コンビニ関連で働くすべての仲間が、命と生活を守るために団結することが最大の力になります。ストライキ闘争を共に闘います」と訴えました。
 社前闘争後はJR吉塚駅前でも情宣行動を行いました。雨が降る中でも「スト決行中」の横断幕とビラは圧倒的な注目を集め、多くの労働者・市民からの激励が寄せられました。

産業別労組建設へ

 今回のストライキは、非正規職労働者への退職金・ボーナスなしを合法とする10・13最高裁判決に現場からの決起で反撃し、コンビニ関連のあらゆる労働者を組織する産業別労組建設への第一歩としても勝ち取られました。ロジテムにとどまらず、コンビニ関連、運輸関連のあらゆる労働者に団結を呼びかけます。
 闘いはこれからです。ストを貫徹し、職場に復帰したAさんに対して会社は一指も触れられず、職場の仲間は大注目しています。11月26日の団交から、さらなるストライキ決起へ。さらに背景資本の責任追及や、周辺運輸会社・工場労働者への働きかけなど、あらゆる闘いで要求実現と組織拡大へ闘い抜きます!
(合同労組レイバーユニオン福岡・B)
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