青年は職場から闘いに立つ 階級的労働運動復権の先頭に マルクス主義青年労働者同盟

週刊『前進』04頁(3177号02面02)(2021/01/11)


青年は職場から闘いに立つ
 階級的労働運動復権の先頭に
 マルクス主義青年労働者同盟

(写真 昨年11・1デモでの青年労働者の隊列)

 マルクス主義青年労働者同盟はこの間、職場に徹底してこだわり、労働運動の復権と青年運動の発展に向け闘ってきました。だからこそ、コロナ禍の困難の中でも青年実運動、各職場での闘いを貫いてきました。昨年の第17回大会の成功をかちとった地平の上に、2021年の決戦へ新たな闘いに立ち上がります。

コロナ禍の困難に階級的な観点で立ち向かった

 コロナ禍は、どの職場でも同じ問題を提起しました。感染の危険の中での労働強化、一時帰休や「シフトに入れない」という休職・解雇攻撃などが労働者に襲いかかっています。
 こうした攻撃は、「感染対策」を口実に、コロナがあたかも「人類共通の問題」「超階級的問題」であるかのように行われました。しかし、起きていること、行われていることは徹底して階級的です。それらは「感染防止」に名を借りた挙国一致体制構築・戦時体制の強化であり、労働者民衆に対する統制の「演習」にほかなりません。
 マル青労同は討論を通してこうした階級的なものの見方を確立し、さまざまな困難や重圧がかかる中でも、職場から闘うことに改めてこだわり闘いぬきました。昨年の大会では、医療職場でのストライキを含む闘いを先頭に、コロナ禍の困難に立ち向かう実践が生き生きと報告されました。
 青年実運動では、とくに東京と関西で大きな前進をかちとってきました。
 東京では、職場での問題に対して「闘いの当事者になる」ということが出発点になりました。ともに議論して闘いに立ち、実践した成功や悔しさを含めて共有していきました。職場での格闘をともにする団結の中で、青年実主催で「『私たち』を使い捨てるな」というスローガンをもってデモ行進をやりぬいています。
 関西では、動労西日本の青年が過労死させられる中で、改めて「人生をかけあった団結」をつくり出してきました。そして、都構想決戦では街宣や練り歩きを行って地域住民から圧倒的に支持される闘いをやりぬき、多くの労働者民衆とともに都構想否決の勝利をかちとることができました。

労働者階級全体の利益守り闘う3労組に学んで

 マル青労同の方針の核心は、この時代に闘う労働運動、階級的労働運動の復権をかちとることです。とりわけ動労千葉、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同の実践と教訓から学ぶことが重要です。これら3労組はすべて1980年代の新自由主義攻撃に負けなかった労働組合だからです。
 各労組は具体的な闘いによって、これまでの日本労働運動の限界を乗り越える内容と階級的労働運動の姿を示してきました。労働者階級全体の利益、労働運動全体の前進という観点を譲らず、資本・権力と労働者の非和解的な関係を絶対にあいまいにせず闘いぬいてきた組合でもあります。
 この3労組が日本における新自由主義攻撃の本格的な出発となった1987年の国鉄分割・民営化との闘いを機に結びつき、出発したのが11月集会運動です。コロナ禍をきっかけに新自由主義の矛盾と破綻があらわになったこの情勢下だからこそ、改めてその意義が鮮明になっています。職場の実践こそ、3労組の闘いの教訓や理念を真につかむ鍵だと、大会を通して改めて把握しました。

時代認識と団結の重要性示した医療現場の闘い

 コロナ禍のただ中で、3労組のような闘う労働組合、階級的労働運動を復権する条件と可能性が各所で生み出されています。そのことを、医療労働者のストライキをはじめとする昨年の闘いが示しました。「病院をつぶす気か」という恫喝や「経営あっての医療」という論理を打ち破り、「医療は社会保障だ」と訴えて立ち上がった医療労働者のストライキは、少数であっても全国・全世界から大きな注目、支持と共感を集めています。マル青労同は、この闘いが切り開いたもの、教訓をつかみとり、自らの職場で実践する挑戦に打って出ます。
 階級的な立場からの実践をやりぬくために必要なのは、マルクス主義に裏打ちされた時代認識と、自らの職場で今必要な具体的実践と内容を仲間との討論で深めることです。闘いの成否はその時々の条件に左右されます。しかし、どんなに困難であってもこの課題から逃げず、マル青労同と仲間の団結の力にかけて闘うことが大切です。それが壁を突破する道であることも、この間の闘いの中でつかんできました。
 この闘いをやりぬくための団結と組織をつくり出すこと、すなわちマル青労同建設と革共同の地区党建設が、闘いのもう一つの核心です。マル青労同は革共同の仲間とともに、この闘いの先頭に立ちます。

労働組合めぐる攻防に勝ちぬき山を動かす年に

 コロナ禍が深まる中、労働組合をめぐる攻防がさらに焦点となることは間違いありません。この攻防には労働者民衆の未来がかかっています。命を守るべき病院さえ競争原理にたたきこみ、金もうけの道具にして破壊してきた現実が象徴するように、新自由主義は社会を破壊し、格差や分断を激化させてきました。全世界で巻き起こる労働者民衆の闘いは、そのことへの根底的な怒りの決起です。
 そして、こうした情勢は日本においても本質的に同じです。コロナ禍が格差や分断をますます促進し、とりわけ女性に矛盾を集中させている中、すでに休業や解雇、感染の危険の中での長時間労働などに対して労働者の生きるための闘いが始まっています。
 日本においても、「山が動くときが来る」情勢です。マル青労同は2021年、労働者民衆の怒りの先頭に立ち、階級的労働運動の復権にむけた1年とすべく、全力で闘いぬきます。
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