団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3179号04面04)(2021/01/25)


団結ひろば 投稿コーナー

一年の計は星野闘争にあり
 香川・星野文昭さんを取り戻す会 高橋 敦

 1月8日、高松の星野絵画展初日。寒い中、街頭にビラ配りに出掛ける。配りながら四国といえども雪の積もる徳島刑務所を思い、文昭さんはこの寒さの中で何を感じ、何を考えていたのだろうかと思った。
 70年安保・沖縄闘争への弾圧のすべてを引き受け、国家権力と闘い続けたその人生は、寒風吹きすさぶ街頭でのビラ配りなど全く問題にもならないくらい過酷なものであったに違いない。沖縄労働者階級との団結を求め、仲間との団結の中に生き、人間のもっとも人間らしいものを獄外に訴え続けたその人生を思うとき、胸が熱くなる。体の芯から燃えてくるのだ!
 ビラを受けとってくれる人、ビラを見て絵画展に行こうとする人もいる。その横を通り過ぎる人もいる。このすべての人たちとの距離を縮めるには何が必要なのか、いつも考えさせられる。それは、人間らしく生きられないこの社会に対する怒りと人間らしさを求める熱い思いで団結することだといつも頭の中で答えを出す。でも、それだけではないことも現実から教えられる。私たちがこの社会の矛盾の解決のために格闘すること、そして実際に解決できる能力をつけること、その展望を我が身の実践によって示すこと、それを労働組合の団結した力で行うことだと確信している。
 星野闘争の偉大さは無限だ。闘えば闘うほど、その豊かさが実感できる。文昭さんの中で生き続けたものが、私の中にもよみがえってくる。一年の計は星野闘争にあり、だ!

最先頭で仁王立ちする決意
 日教組香川三観地区教職員組合執行委員長 片山元久

 激動の2021年の幕が開けました。
 昨年、私たち日教組香川三観地区教職員組合は、県下教職員と共に「変形労働時間制の導入反対!」「違法な時間外労働を許すな! 教育委員会は労基法を守れ!」「一時金カットを絶対に許さない!」との闘いを繰り広げてきました。
 日教組香川の体制内勢力は教委のお先棒をかつぎ、変形労働時間制の導入を昨年の年明けから推進しています。そんな中で、仲間の組合員が導入反対署名の呼びかけ人となっていることを口実にして、組合員をやめさせる攻撃をしてきました。直ちに私たちは撤回させましたが、彼らは今でも変形労働時間制導入に立ち回っています。労基法違反の職場を放置し「教職員の綱紀粛正」のみをつぶやく教委と体制内勢力を、私たちの団結の力によって今年こそ蹴散らす決意です。
 また、昨年10月には、年末のボーナスの引き下げを勧告した県人事委員会に対して怒りの声を上げました。4、5月の学校休校期間も、私たちは子どもたちへの連絡、自宅学習の教材作成、消毒など働きづめでした。学校再開後も、7時間授業や昼休みなし、夏休みを削っての労働強化を強いられました。例年よりはるかにたくさん働いたのに、なぜボーナスが下げられなければならないのか。本当に許せません。今回の引き下げは、むしろ始まりであることを職場の誰しもが感じています。賃金と労働時間および安全問題は労働組合の基本課題です。ストで闘う医療労働者に続き、闘いの最先頭に私自身が仁王立ちすることを年頭の決意といたします。
 共に頑張りましょう!

マウスの動きを上司が監視
 東京G

 年明け早々の緊急事態宣言。先日、コンビニのレジ越しの会話。
 お客さんが嘆く。「在宅(勤務)が続く。いつまで続くのか。でも家からどこにも行けない。パソコンの前に縛り付けられてる。抜き打ちでリモート会議が入る。その時にパソコンの前にいなければ、アウトよ」
 抜き打ちですか?
 「そうよ。私の友だちなんか、10分マウスを動かさなかったら、上司から電話が入ったんだって」
 ひどい話、監視以外に仕事がないのかしら?
 藤原竜也が出ているテレビCM。大口の顧客は大手企業をはじめ総務省、大阪市、産経新聞、TBS、大学や教育委員会など。中小合わせて1万6589だ。
 平井デジタル相が、追跡アプリの使用を義務化し、来日外国人の行動を把握すると発言した。コロナ禍に乗じ恐るべきデジタル化、監視社会へ動いている。

牛久の会が活動報告会開く
 牛久入管収容所問題を考える会 Y

 12月13日、茨城県つくば市で開かれた牛久の会の年間活動報告会は、私の個人的な思いもあって特に忘れられない集会となりました。コロナ下で果たして報告会が無事できるのか? 来てくださるのか? 大変な思いで迎えました。入管法改悪の動きもあって、当日は100人近くの方々が集まり、熱のこもった集会となりました。
 リモートで講演した駒井知会(ちえ)弁護士は「市民や弁護士による支援活動が送還忌避罪の共犯とされる危険性もある。何があっても入管の責任ではなく私たちの責任にしてしまうずるいやり方は許せない。皆でこの世の中を変えていきましょう」と話されました。大川秀史弁護士からは滞日外国人の子どもたちの教育の問題。伊藤しのぶ弁護士は多くの弁護士に働きかけていこうと発言されました。
 会員からは、被収容者の方々に思いを寄せ、この大変な状況をなんとか乗り越え、変えていこうと前向きな発言が続きました。クルドの子どもたちもたくましく育っています。
 翌日、「序局」25号の「船橋二和病院労組の闘い」を読みました。私は一昨年、昨年と2度の入院を経験し、医療に携わる方々のありがたさを感じ、大変さを目の当たりにしました。飯田江美委員長は言います。「『労働者は経営を脅かさない程度にどれだけ大きなパイ切れを取れるか』、それが労働組合の闘いかのように教えられた。医療費を削減したい国は『もっとこのパイを小さくできる』、そう考えるに決まってる。私たちは、パイが小さくなるのだから給料が下がるのは仕方ないという、この『仕方ない』をどうにか打ち砕きたい、そう思って、新しい組合を立ち上げました」(10・10ふなばし集会・基調報告)
 牛久の会の報告会で思ったことと結びつきました。この世の中の主人公は私たちです。権力が悪法を作ろうとしても、止めるのをあきらめない。悪法ができてしまっても皆で破ればこわくない。しなやかに、したたかに生きていきます。

11月集会報告集で感動新た
 東京 長沢典久

 昨年末に発行された「11・1全国労働者総決起集会/改憲阻止!1万人行進」の報告集を年末年始に改めて読み返してみた。
 私も集会に参加したが、文章化された各発言をじっくりと読むと、11月集会の意義が身に染みて実感できる。本当にこれは歴史的な集会だったのだ。
 関西生コン支部、港合同、動労千葉の3労組がコロナ下で労働運動再生の呼びかけを発したことは、決してこれまでの繰り返しではない。国鉄闘争を軸に3労組が二十数年も共闘し続けたこと自身、労働運動の歴史にはない驚異的なことだ。その3労組が関生支部への国家権力の許しがたい弾圧と対決する中でさらに団結を固めた。また港合同を先頭にした大阪都構想粉砕の闘いは、私たちに新しい闘いの指針を与えた。
 コロナがもたらす困難を見据えて対決すれば、それは闘いを広げる条件にも転じる。実践に基づく集会での各発言は、それを確信させるものだった。
 11・1労働者集会が労働者国際連帯のさらなる強化の中で持たれたことを改めて感じた。渡航が制限されて海外の仲間と直接会えない中で、これはなかなか実感しにくいことだった。だが、この報告集では、それが見事に視覚化されている。コロナ下で、全世界の闘う労働者はしっかりと手を結んだ。ここに資本主義が支配する今の世界を覆す展望がある。
 11月集会に参加できなかった仲間に、この報告集で闘いの息吹を伝えたい。参加した仲間も、報告集でこの闘いの意義をもう一度かみしめてほしいと思う。

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