職場からの通信

発行日:

週刊『前進』04頁(3186号02面03)(2021/03/15)


職場からの通信

闘う組合あれば安全あり
 介護 首都圏

 首都圏4都県で緊急事態宣言が何の補償もないまま延長され、多くの方の命や生活が脅かされていると思います。それは高齢者施設の労働者も同じです。
 特別養護老人ホーム(以下、特養)には2015年から要介護3以上の方しか入居できないようになったので、ほとんどの方が何らかの身体介護(食事、排せつ、入浴など)を必要としています。また入居者の多くが基礎疾患や認知症を抱えており「居室で安静にしている」ことができず、たちまち重症化・クラスターになってしまうのです。
 職員は常にマスクやフェイスシールドなどを装着し、外からウイルスを持ち込まないよう細心の注意を払って働いています。しかしこれほどまでに市中感染が広がっていると、いつ誰がどこで感染しても不思議ではありません。
 今年の1〜2月、私が働く法人の二つの特養でそれぞれ30人規模のクラスターが発生しました。もともと「PCR検査で陽性になったらただちに入院させる」と言われていましたが、実際には、「重症化したら救急車を呼んでください」――これが行政からの指示でした。しかし、特養は介護の場であって病院ではありません。重症化してから病院に運んでも遅いのです。結果、5名の入居者が逝去されました。
■組合の取り組みに手応え
 状況を少しでも好転させるため、組合は三つの闘いを実行しました。一つ目に休業を余儀なくされている労働者の賃金を100%補償し、有給消化ではなく特別休暇の付与を求めて署名をすること。二つ目に当該事業所の労働者に慰労と激励の気持ちを込めて動労千葉物販から野菜ジュースを贈るためのカンパを呼び掛けること。三つ目に夜勤看護師の配置を法人と行政に要求することです。
 多くの職員が署名してくれたおかげで休業となった職員全員が労災申請し、いったんは法人が立て替える形で100%の賃金が補償されています。また野菜ジュースのカンパは「これで解雇者も支援できるなんてうれしい!」と数日で2万3480円も集まり、たくさんの品物を贈ることができました。夜勤看護師の配置については小池都知事に申し入れ、「コロナ患者を受け入れている間に夜勤看護師を配置した場合、その人件費は全額国が負担することになっている」という回答を得ることができました。特養には夜勤看護師を配置する義務がないため、配置する場合の人件費は法人の持ち出しになります。今回「コロナ患者を受け入れている間だけ」という限定ではありますが、この回答を得られたことは大きな勝利です! 介護士たちからも「二度とクラスターは起きてほしくないけど、夜勤看護師がいたら安心だ」と言ってもらえました。
■赤字の補償は国がしろ!
 しかし今、新たな問題が出てきました。それは「コロナ患者を受け入れている間に休止したデイサービスやショートステイなどの減収分を国が補償する義務はなく、すべて事業所の赤字になる」ということです。
 国が30年間で14万床ものベッドを削減した結果として、入院したくてもできずに施設で見ざるを得なくなっているのに、赤字の責任はすべて事業所、つまりそこで働く労働者の賃下げで補え!とは、あまりにも無責任で理不尽ではないでしょうか。組合は労働者の生活や命を脅かすこのようなあり方を許さず「減収分を補償しろ!」と行政に訴えていく決意を固めました。
 今、解雇、賃下げなどコロナを理由にした労働者への攻撃がまかり通っています。しかし、労働者の闘いがないから会社に自由を与えてしまうのであって、労働者が立ち上がったら絶対に変えることはできます。
 コロナだからと諦めるのではなく、コロナだからこそ一緒に闘おう!と訴えたいです。「闘う組合あれば安全あり!」です。全国の介護労働者のみなさん、団結して闘いましょう!!
(社会福祉法人泉陽会労働組合執行委員長 新井佳世子)

世の中変える闘う労組を
 郵政 静岡

 コロナ情勢の中、全国の労働者の皆さん、本当にお疲れさまです。今、都立病院の民営化が狙われ、JRではさらなる労働強化や運転士や車掌の職名まで廃止されました。一生懸命働いてきた労働者の誇りを一掃し、仕方のない現実として植え付けさせようとしているのです。私はこの今のあり方を到底許すわけには行きません。皆の力でこの腐りきった世の中を変えていこうではありませんか。
■土曜休配を絶対許さない
 私は郵政労働者です。郵政が民営化されて10年以上が経ち、民営化の破綻が見てとれます。職場は問題が山積みです。今回は2点に絞って述べていきたいと思います。
 1点目は、かんぽ問題です。これは大きな社会問題にまで発展しました。かんぽ職場の現状ですが、会社側の方針は「積極的な募集はしてはならない」の一点ばりです。労働者は募集をしたくてもできないため、基本給のみでの生活を強いられています。かんぽ担当の一部の方は郵便の道順組み立て(郵便物を配達順に並べる)や郵便の仕分けを行っている現状で、これも2月末までの施策です。3月からはおわび行脚をするそうですが、それも現場労働者に丸投げです。
 2点目は、今年の10月から始めようとしている土曜休配の問題です。上層部はこれを行うことで結構な額の経費削減ができると言っていますが、これは私たちの仕事への誇りを奪い、郵便を利用しているお客様に対しても失礼ではないかと思います。私たち郵政労働者は、お客様に郵便物をいち早くお届けしたい一心でそれぞれの立場で日々奮闘しています。土曜休配は、近くなら夕方までに出せば明日届くという制度そのものをなくし、2日後、3日後に届くシステムに変えようということです。
■3労組の闘いに学びつつ
 上層部は金もうけのことしか考えず、労働者やお客様のことは二の次、三の次です。これが民営化の破綻した姿です。御用組合のJP労組はこれに全く反対せず、当局と一体です。こんな腐りきったあり方を皆の力で変えていきましょう。
 このコロナ情勢下で労働者民衆の不平・不満は爆発寸前です。私たちも3労組の闘いから大いに学び、本気になって闘う労働組合をよみがえらせよう。そして労働者が主人公の社会に変えましょう。
(由利徹)

労働者疑う資本許せない
 物流 首都圏

 衣料品通販サイトのZOZOに勤めています。最近ZOZOは従業員に対してピアスなどのアクセサリーを外して仕事をしろという通達を出しています。客商売ではないという理由もあり、もともと服装自由だったのですが、最近、商品の紛失が多いということで従業員の盗難が疑われる、身につけて盗み出されているかもしれない、ということでアクセサリー類は全面的に禁止されました。
 若い人、特に女性が多い職場なので、髪留めなどをしている人はかなり多いです。実にふざけています!ただでさえ普段、資本の収奪に耐えているというのに、さらに人間としての自己表現の手段を奪われてしまうのは屈辱でしかありません。しかも許しがたいことは、その理由として、労働者が盗んでいるのではないか、という労働者への不信を恥ずかしげもなく表明していることです!
 また最近、同じ職場の65歳の女性が定年を理由に雇い止めを通告されました。その女性は「なぜ長いこと一生懸命働いてきた自分が切られなければならないのか」と憤慨していました。
 この気持ちは痛いほど分かります。一生懸命働いた人間が損をする理不尽な状況に怒りを覚えるのは当然の感情だと思います。また、「私はまだまだ働けるのに年齢というひとくくりにした基準で一方的に決められるのは納得いかない」とも話してくれました。どう働くのか、いつまで働くのかの判断は当然、労働者自身が決めるべきものです。その女性は「自分のような人物を出さないように、みんなのために闘う」と意気込みを見せてくれました。この「みんなのために」という決意こそが重要です。こういうところから職場内の団結が形成されていくんだと思います。
 本当に労働者の地位が極限まで低められているのが現状です。富士そばもZOZOもホワイト企業だとかもてはやされていますが、実態は資本主義の枠内で労働者を搾取する主体でしかない。やはり、闘いを始めることこそ、そこから解放される唯一の手段です。
 他の職場でも、同じ悩みを抱えている人は少なくないはずです。そういう人こそ、ぜひ労働運動に参加し、会社と闘いましょう!
(猪狩進)

このエントリーをはてなブックマークに追加