各地で国際婦人デー行動

発行日:

週刊『前進』04頁(3186号04面01)(2021/03/15)


各地で国際婦人デー行動

広島
 労組につながる運動に
 医療労働者が特別報告

 3月7日、広島市内で取り組まれた国際婦人デー行動は「コロナがあばいた『命よりカネ』の社会 死にたくない! つながって生きよう!」を掲げ、47人が参加しました。
 集会は、司会の自治体労働者による明るいあいさつで始まりました。基調報告は実行委員長です。
 「差別と搾取によってしか成り立たない資本主義の本質がパンデミックによって可視化されている」「女性は過半数が非正規であり、その多くが医療福祉・宿泊業・飲食業などコロナで大打撃を受けている職場。女性が真っ先に失業し、自死に追い込まれている」「すべての労働者が労働組合につながる運動が急務だ」。そして「働き方改革」「男女共同参画」「家族制度」の欺まんをあばき、資本主義が女性差別を必然としてきたことを明らかにしました。最後に「社会保障としての医療」を取り戻す闘い、世界中で決起する女性たちとつながり、「社会を根底から変えよう!」と訴えました。
 続いて、子育てをしながら医療現場で働く女性2人が特別報告。最初の仲間は、「きちんと国が補償をすれば死なずに済んだ命がどれほどあったか! 医療・介護労働者の良心につけ込む理不尽を許せない!」と、低賃金で子育てをしながら働く女性とその子どもに集中するしわ寄せへのストレートな怒りを表明してくれました。
 もう1人の仲間は、コロナ感染リスクに日常的に直面している病院の現状や、子どもが通う学校や保育園で感染者が出たときの様子を報告。そして「労働組合や仲間の存在があるから諦めずに立ち向かうことができる」「女性たちには職場・社会を変える力がある!」と力説し、参加者が一体になりました。
 その後、参加者全員が六つに分かれて行ったグループ討論も大いに盛り上がりました。SNSを見て参加した女性は「今こそアクションを!」と訴えました。
 商店街に繰り出したデモ(写真上)は大きな注目を浴びました。
(広島県労組交流センター女性部・M)

福岡
 怒りを共有できる場を
 パワハラ粉砕と連帯し

 福岡では3月7日、集会に先立ちデモ行進を行いました。「女性はつながって、社会を変えよう」の横断幕を先頭に、「3・8国際婦人デー、みんなでつながり闘おう」「女性は使い捨てじゃない」「組合入って闘おう」「腐り切った菅政権、今すぐ倒そう」と怒りの声を上げ、若者の注目を浴びながら福岡市の目抜き通りである天神周辺を練り歩きました。(写真下)
 集会は中央市民センターで開催しました。基調報告で生命保険会社でのパワハラ粉砕の闘いが報告され、「すべては労働者を使い捨てにしてもうけを優先する会社の責任」と指摘。パワハラへの怒りを爆発させ決起した女性労働者と連帯し闘おうと訴えられました。
 続いて、婦人民主クラブ全国協議会福岡支部が作成したDVD「ナガサキ被爆者の体験」が上映されました。山口県から参加した戦争体験者の女性は、「自分も疎開したが、食べ物はなく草を食べた。戦後は放射能は安全と宣伝するために子どもが利用された」と政府への怒りを述べました。
 職場・地域からの報告では、DVDで被爆体験を語ったHさんが、娘さんを過労で亡くし、その悲しみと怒りが婦民全国協に加入した理由でもあると訴えました。他にも「職場のおかしいことに声を上げ、仲間をつくることが重要だと婦民に入ってわかってきた」(福祉職場)、「いくら頑張っても評価は必ずマイナス。2年間賃金が上がらない」(飲食業)、「無期雇用になったが賃金は非正規のまま。会社は労働者の賃金を上げる気などない」(保険会社)など、女性差別と一対の低賃金の実態が語られました。
 まとめで、「ますます労働組合の重要性がはっきりした。女性の怒りを共有できる場をつくり、労働者が主人公の社会をつくるために、目に見える闘いを進めていこう」と提起されました。
(婦人民主クラブ全国協議会福岡支部・N)

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