ワンマン運転導入反対 動労千葉 ストに立ち館山で集会

週刊『前進』04頁(3187号01面03)(2021/03/22)


ワンマン運転導入反対
 動労千葉 ストに立ち館山で集会

(写真 関道利委員長が「ワンマン化は廃線に行き着く」と指摘、地域の人々と共にJRと闘うと述べた【3月13日 千葉県館山市】)

 JRダイヤ改定日の3月13日、動労千葉は館山商工会議所ホールでスト貫徹総決起集会を開いた。
 JR千葉支社管内ではこの日、内房線、外房線、鹿島線にワンマン運転が導入された。内房線は君津以南、外房線は上総一ノ宮以南がワンマン化され、千葉との直通列車は大幅に減った。乗客は乗り換えを強いられ、特に障害者は「交通権」を奪われる。
 これに対し動労千葉は、12日の泊まり勤務から14日の明けまで、運転士が48時間のストライキに突入した。スト決行中の組合員の熱意とローカル線切り捨てへの住民の怒りが結合し、130人の集会の意気は上がった。

3波の山場を構え21春闘を闘いぬく

 関道利委員長があいさつに立ち、ワンマン運転反対の署名やJRとの交渉に精力的に取り組む「内房線と地域を守る会」「外房線と地域を守る会」に敬意を表し、「地域の人々と手を携えJRを追い詰めたい」と述べた。また、運転士や車掌を駅に強制配転する「ジョブローテーション」に対し、職場から怒りの声を組織するためストを貫徹しようと強調した。さらに、検修業務外注化粉砕の春闘第2波闘争、CTS(千葉鉄道サービス)での大幅賃上げ獲得・非正規撤廃に向けた第3波闘争の方針を明らかにし、その闘いを組織拡大に集約しようと訴えた。

横暴なJRに対し地域の住民が怒り

 館山市議会がワンマン運転反対の意見書を全会一致で採択したことを、同市の市議会議員が報告した。
 「外房線と地域を守る会」幹事を務める動労千葉OBは、ワンマン化のための新型車両の危険性や、ほとんどの駅が無人化され勝浦駅も人員が大幅に減らされている中でのワンマン運転の無謀性を、説得力をもって指摘し、ワンマン運転の撤回を求めて住民が交渉しても、まともに回答しないJRへの怒りを示した。
 動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長は、「館山までワンマン列車に乗って来たが、運転士の負担の重さを実感した」と述べ、動労千葉や地域住民と共にJRと闘う意思を表した。
 「内房線と地域を守る会」の館山市民が、ワンマン運転を許さず闘い続ける意思を巧みな腹話術で表現し、会場をわかせた。
 中村仁書記次長と佐藤正和執行委員が交渉報告。長時間行路・長時間拘束などダイヤ改定による労働条件の一層の悪化を弾劾した。
 川崎昌浩書記長が闘いの課題を提起し、「JR北海道やJR四国、JR貨物の現実が示すように国鉄分割・民営化は破綻している」と喝破、この危機を突破するためJRが強行してくる大合理化に全力で立ち向かおうと訴えた。
 スト対象の運転職場から木更津支部、鴨川支部、佐倉支部、千葉運転区支部が決意を述べた。安全と地域を破壊するワンマン運転に労働組合の責務として反対する熱意がほとばしった。
 外注化粉砕へ闘う幕張支部、大幅賃上げ獲得の春闘に向かうCTSの組合員が決意を示し、CTSで昨年新たに動労千葉に結集した組合員があいさつに立って大きな拍手を浴びた。貨物職場の千葉機関区支部の発言が続いた。
 閉会あいさつで繁沢敬一副委員長が「ワンマン化は強行されたが本当の闘いはこれからだ」と述べた。団結ガンバローの拳を上げ、組合員、住民、支援は連帯してワンマン運転反対で闘い続ける意思を固めた。
このエントリーをはてなブックマークに追加