医療労働者先頭にメーデー 東京 都立病院なくすなと訴え

週刊『前進』04頁(3194号01面03)(2021/05/17)


医療労働者先頭にメーデー
 東京 都立病院なくすなと訴え

(写真 「オリンピック動員ふざけるな!」。医療労働者の怒りが爆発した【5月1日 東京・錦糸町駅前】)

 5月1日、東京・錦糸町で、「生き抜くために闘おう2021メーデー実行委員会」の主催でメーデー闘争が行われ、300人の労働者・学生が結集した。緊急事態宣言下で屋内集会を街頭宣伝に切り替えたが、連合や全労協をはじめ多くの労組全国組織がメーデーをリモート開催とするなかでの労働者の街頭闘争は大きな注目を集めた。特に市民メディアの報道を通じて共感が大きく広がった。(各地のメーデー4面)
 午後2時からのJR錦糸町駅前でのリレーアピールでは、医療・福祉労働者が次々とマイクを握った。多摩連帯ユニオン根岸病院分会の徳永健生分会長は「大阪では入院できずに死亡する人も出ている。この現実を絶対に許すな!」と怒りを込めて訴えた。さらに、東京五輪組織委による「看護師500人動員」要請に反対する看護師らによるツイッターデモが巻き起こるなか、五輪への動員を断固拒否すると宣言。都立病院の独法化阻止へ、さらなる運動の拡大を訴えた。
 現場で闘う労働者の発言が続く。コロナ感染が急拡大し医療が崩壊するなか聖火リレーを強行し、医療労働者のみならず子どもたちの動員まで画策する菅政権への怒り。危険性の説明も不十分なワクチンを「特効薬」であるかのように描き、医療労働者や高齢者に対して行われている事実上の接種強要への怒り。熱い訴えが通行人の心をとらえ、雨が降り出すなかでも多くの人が立ち止まった。
 自治体労働者からも都立病院独法化阻止アピールを受け、闘いの報告に移った。動労千葉の中村仁執行委員は「メーデーは労働者が血を流してかちとった労働者の日。この錦糸町から共に闘う労働者の声を上げよう!」と呼びかけ、東京西部ユニオンの青年労働者は、「僕たちが声を上げれば職場は変わる。社会は変わる。そのことを示しているのがミャンマーのゼネストだ」と熱く訴えた。
 最後に、東京労組交流センターの山口弘宣代表が「国際的な労働者の日であるメーデーをあらためて国際的な闘いの日にしよう!」と訴えるメーデーアピールを読み上げた。世界各地の労働者の闘い、日本でも五輪・聖火リレー強行や福島原発汚染水放出への怒りの声が広がっていることを確認。そして国軍のクーデターに抗議するミャンマー人民の命がけの闘いをめぐり「日本の労働者にとって真の国際連帯とは、自らの手で菅政権と自国の資本家を倒すことである」「労働者が生き抜くために、『万国の労働者よ、団結せよ!』」と呼びかけ、全体が拍手で確認した。
 この闘争には、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の武建一委員長と武谷新吾書記次長からメッセージが寄せられた。
 その後、都立墨東病院の横を通って亀戸駅までのデモ出発時には再び快晴に。「オリンピックただちにやめろ! 医療労働者を動員するな!」「墨東病院つぶすな! 医療も介護も社会保障だ!」「世界の労働者と団結しよう! 組合つくって闘おう!」のコールに、マンションのベランダで拍手する人、大きく手を振る人が次々と現れた。
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