民営職場を元に戻せ 自治労本部の裏切りのりこえ階級的労働運動の再生へ!

週刊『前進』04頁(3204号02面04)(2021/07/26)


民営職場を元に戻せ
 自治労本部の裏切りのりこえ階級的労働運動の再生へ!


 7・23渋谷デモは労働者人民の怒りを解き放つ実力の闘いとしてかちとられ、日本階級闘争は改憲・戦争阻止の新たな段階に入った。国と自治体当局は現業攻撃を最大の柱に、全面民営化・総非正規職化と自治体労働運動の解体、産業報国会化を狙う。しかしそれは同時に現場の激しい怒りと決起を生み出す。自治労本部の裏切りを乗り越え、階級的労働運動再生の闘いが繰り広げられている。

会計年度職員が団結し闘い開始

 菅政権の中国侵略戦争への絶望的突進、改憲・戦争国家化に向けた「労組なき社会」化攻撃との激突が全産別・全労組で始まった。JR東日本の「業務融合化」―全面分社化・総非正規職化、関西生コン支部弾圧との攻防は、全労働者の未来をかけた闘いとして発展している。これらと一体で自治体労働者の歴史的な闘いが続けられている。
 自治体職員の総非正規職化攻撃が激化している。今や自治体の非正規職は全体の4割に迫り、全員が非正規職の職場も増えている。他方、民営化・民間委託することで丸ごと非正規職化しようとする自治体も多数ある。
 昨年4月導入の会計年度任用職員制度は、非正規職の「待遇改善」を名目に自治労本部が政府と手を組んで進めた。しかし現実には全く逆の事態が進行し、その裏切りが暴かれた。総務省調査では事務職の会計年度任用職員の年収は7割が200万円に届かず正規職の3割だ。さらに当局はフルタイム勤務の非正規職をパート化することで賃金を下げ、退職手当をなくし、期末手当も少額にする手口を横行させている。
 会計年度任用職員制度の〈1年任期・賃金引き下げ・評価制度による権利侵害〉の現実が現場の怒りを燃え上がらせ、労働組合への新たな結集と闘いが始まっている。労働組合の力で全員パート化を阻止したり、昼休み懇談会やフラクションを開催したりして労組幹部の屈服を乗り越える取り組みが執念をもって続けられている。それはこれまでの正規職中心の労働組合のあり方を変え、非正規職との分断を乗り越える決定的な契機となろうとしている。動労千葉に続く非正規職撤廃の闘いだ。

「正職員の待遇に手をつけろ」

 7月15日付日経新聞は、会計年度任用職員の待遇改善が必要であれば「増税や行政サービスの縮小を住民に受け入れてもらい、それができなければ正職員の待遇に手を付けるべきだろう」と露骨に主張した。総務省の「自治体戦略2040構想」が求める公的業務の縮小と職員半減、デジタル合理化、全面民営化・総非正規職化との攻防がいよいよ本格化している。
 コロナ禍によって、限界を超えた人員削減と民営化・民間委託、非正規職化の耐えがたい現実が日々突き出されている。保健所、ワクチン接種対応や東京五輪関連業務にあたる職員はもとより、どの部署でも人員不足で通常業務さえ支障をきたしている現状に激しい怒りが噴き出している。それは自治労本部を直撃する闘いとなる。そしてついに民営化された現場を「元の公立に戻せ!」という声が上がり、自治労本部路線との対決が始まった。

現業を売り渡す本部路線に怒り

 自治労本部は2000年代に「攻めの民営化」方針を掲げて民営化・合理化を自ら提案していく。公立病院の独立行政法人化・民営化、保健所の廃止に協力していった。さらに「効率化で無駄を省く」自治労本部路線が公務労働のあり方を大きく転換させた。長時間・過重労働と非正規職化がどんどん進められた。
 今や自治労本部は民営化を露骨に進める「公民連携」を掲げるに至った。彼らは新自由主義の破滅的危機の中で産業報国会へと変質しようとしている。とりわけ現業労組を内部から解体することを狙う。現業労組が実力で闘ってきた歴史を恐れているからだ。
 自治労本部は現業民営化・全廃を決断し、全国の自治体単組を屈服させようとしている。しかし現場の闘いを抑え込むことはできない。現業全廃に抗する奈良市従の攻防は、自治労内部に階級的労働運動を生み出していく闘いであり、市従執行部=自治労本部との全面対決となっている。ここでの勝利は階級的労働運動派による自治労権力全体の奪取につながる。

五輪動員拒否し戦争攻撃粉砕を

 あろうことか自治労東京都本部は7月都議選で、改憲の旗を振り都立病院の独立行政法人化を狙う小池・都民ファーストの会を推薦した。しかし都立病院独法化阻止の闘いが地域住民の行動と結合して大きく前進している。
 7・23デモは階級闘争の新たな時代の幕開けとなった。東京五輪への怒りは日帝・菅政権打倒へ向かう。いよいよ現場からの決起で闘う労働組合をつくりだし、社会を根底から変革する時だ。五輪動員を拒否し戦争攻撃を粉砕しよう。階級的労働運動の大前進をかちとろう。

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ポイント
・会計年度パート職、委託非正規職が急増
・自治労本部は「公民連携」=民営化を推進
・正規・非正規職の団結が労組再生の鍵

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