三里塚全国集会 実力闘争貫き農地死守を 490人が成田市内デモ

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週刊『前進』04頁(3214号01面02)(2021/10/11)


三里塚全国集会
 実力闘争貫き農地死守を
 490人が成田市内デモ

(写真 栗山公園を出発し、反対同盟を先頭に約2㌔の市内一周デモを意気高く貫徹した【10月3日 成田市】)
(写真 「農地死守、改憲・戦争阻止、自民党政権打倒」の気概を込め、全国から結集した490人が団結ガンバローを三唱)


 10月3日、三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が開催され、490人の労働者・農民・学生・市民が結集した。会場の成田市栗山公園は、1968年2月26日に全学連を先頭に実力闘争が爆発した「成田市営グラウンド」として知られる。成田市当局の規制策動を打ち破って集会場を確保した。
 前半の司会を決戦本部長の太郎良陽一さんが務めた。最初に反対同盟事務局の伊藤信晴さんが「反戦闘争の爆発で農地を守ろう」と主催者あいさつ。続いて、東峰の萩原富夫さんが基調報告を行った。
 「安倍内閣の再来である岸田内閣も打倒あるのみ。陸上自衛隊大演習に対して全国で反戦闘争を闘おう。最高裁第三小法廷が請求異議を上告棄却した。われわれは実力阻止の決意だが、耕作権裁判、新やぐら裁判もあり強制執行は簡単ではない。成田空港の1日平均旅客数はたった3800人でほぼ貨物空港になっている。こんな空港に市東さんの農地をやれない。廃港に追い込む時だ」
 連帯のあいさつの最初に動労千葉の関道利委員長が発言し、「三里塚と共に車の両輪として闘ってきた動労千葉は、改憲・戦争を阻止し、JRの大合理化攻撃に立ち向かう。今こそ労働運動が力を取り戻す時。11・7全国労働者集会に集まろう」と訴えた。続いて、第51回定期大会で新たに動労千葉書記長に選出された渡辺剛史さんが「農地を守り鉄路を守り、労農連帯で闘いましょう」と発言。関西実行委のあいさつに続き、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の西山直洋さんが「三里塚と共に勝利まで闘う」と語った。
 天神峰の市東孝雄さんが「これからも天神峰で畑を耕す」と揺るぎない決意を表明(別掲)し、会場が大きな拍手で応えた。
 反対同盟顧問弁護団、市東さんの農地取り上げに反対する会、群馬・市東さんの農地を守る会から発言が続き、全国農民会議共同代表の小川浩さんは「政治を変えなければ農民も労働者も生きていけない。市東さんの農地をみんなの力で守り抜こう」と呼びかけた。
 関西から駆けつけた川口真由美さんがギター弾き語りで闘いの歌を3曲熱唱。萩原さんがベースギターで参加し、熱いセッションが繰り広げられた。
 後半の司会を婦人行動隊・宮本麻子さんに交代。福島の椎名千恵子さんは、「三里塚に来ることで私の反原発の覚悟がすわった」と語った。さらに全国水平同盟の久原正子委員長、婦人民主クラブ全国協議会の三浦正子代表、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議の狩野満男共同代表、動労水戸の木村郁夫委員長、泉州住民の会の中川育子代表が決意を表明した。
 ひときわ大きな声援に迎えられて、沖縄大学全学自治会委員長で全学連副委員長の赤嶺知晃さんが「反対同盟と連帯し、農地死守・空港粉砕の実力闘争を貫く。この中に社会を変える力がある」と訴えた。
 反対同盟を先頭にデモに出発。市街一帯に「農地強奪許すな」の訴えを響かせ、市役所前では空港一辺倒の小泉市政を弾劾。市内一周デモを貫徹した。

これからも天神峰で畑耕す
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 最高裁で上告棄却されましたが、私の気持ちは全然変わっていません。ほかの裁判もあります。優秀な弁護士さんがそろっているので、最終的には勝てると願っています。卑劣な手段で土地を取ろうとするNAA(成田空港会社)のやり方は許すことができない。
 反対同盟55年の闘いを今こそ、ますます強固にして拡大したいと思います。福島、沖縄、三里塚を一つの闘いとし、動労千葉、関西生コン支部など闘う労働組合と連帯し、市民団体、学生さんたちとも強固なきずなをつくり、反対同盟をますます広げていきたい。
 「うそをつかない、あきらめない」----これを信念にこれからも天神峰で畑を耕していきます。

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