香港
　配送スト、争議に勝利
　民衆の不屈の意志示す

　11月13〜14日、香港のフードデリバリー会社「フードパンダ」の配送労働者２００〜３００人が、労働者への配送手当の減額やひどい労働状況に抗議してストライキに立ち上がった。この会社の配送労働者のほとんどが外国人労働者であり、香港の労働組合、労働者、市民がストを支援した。会社は18日、労働者の要求の大部分を受け入れ、闘いは勝利した。
　フードパンダは、今年に入ってから配送手当を次々と減額し、労働者の収入が30％も減った。配送手当からガソリン代やバイクの維持費などを引くと月額収入は１・４万香港元（約20万円）、減額が続けば生活できない。労働者は配送手当を２０２０年７月の水準に戻すことなどを要求した。
　また、会社は９月、労働者が各自で注文を受けられるようにすると同時に、操業停止制度を導入した。労働者が続けて３〜４件の注文に対応できなかったら、注文のオンラインが10〜15分停止する。さらに、客からのクレームを理由に、事前通知もなしにオンラインが５〜７日間停止したこともある。わざと難癖をつけてキャンセルする客がいても、会社は見ないふり。こうした不当な管理強化に怒り、その改善も求めた。
　「私たちは人間だ。犬ではない！」「公正な賃金を！」「不公平な賃金システムに抗議！」
　18日の団交で、会社は労働者の要求を大方認めた。「飲食・ホテル業職工総会」の何鴻興さんは「争議が成功したのは民族の違いを超えて団結したからだ」と語っている。
　香港では、国家安全維持法をはじめとする数々の弾圧への怒りが渦巻いている。配送労働者の争議とその勝利は、香港の労働者民衆の不屈に闘う意志と勝利の展望を示した。実際に、香港の労働組合、労働者、市民がこの争議を様々な形で支援し、勝利への確信を深めた。香港での闘いは終わらない。それはさらに大きな闘いの爆発につながっている。香港の労働者と連帯し、闘いぬこう！