放射能汚染水を流すな 東京労組交流センター東電本社に抗議

週刊『前進』04頁(3229号03面02)(2022/01/31)


放射能汚染水を流すな
 東京労組交流センター東電本社に抗議

(写真 寒風が吹き付ける中、東京労組交流センターなどは福島と団結し汚染水放出を絶対許さないと闘いぬいた【1月21日 東京・千代田区】)


 東京労組交流センターは1月21日夕方、東京電力本社に対して福島第一原発で発生し続けている放射能汚染水の海洋放出をやめるよう求める申し入れと抗議行動を行った。岸田政権と東電が来春に狙っている海洋放出を絶対に阻止する怒りの行動だ。東京・新橋の東電本社前にNAZEN東京、原発とめろ!新橋アクション、全学連、とめよう戦争への道!百万人署名運動の仲間たちも駆けつけ、ともに闘いぬいた。
 午後4時、社前に出てきた原子力センター長の井口に対し、東京労組交流センター副代表の小泉義秀さんが申入書(抜粋別掲)を力強く読み上げ手渡した。続けて、小泉さんの司会で各団体がアピールを行った。
 まずNAZEN東京代表の佐藤賢一さんがマイクを握った。「労組交流センターがここで申し入れと抗議行動をすることは大きな意味がある。広島の『黒い雨』裁判で裁判所は内部被曝を認めた。東海第二原発の水戸地裁判決では避難できなければ意味がないと、再稼働を認めなかった。広島の被爆者をはじめとする全国の闘いは大きな地平を切り開いている。今日の行動も展望にあふれるものだ。NAZENとしてもこれから全国でたくさんの予定を入れている。汚染水放出は絶対に許さない」
 新橋アクションの仲間は「原発事故によってできた核燃料デブリに触れた水と地下水が混ざったものが汚染水です。この汚染水を海に流してはいけない。このことを、東電で働く皆さんにも一緒に訴えて頂きたい」と呼びかけた。全学連の学生は「岸田政権は『福島は安全』と帰還を強制しているが、絶対に許されない。このあと首相官邸前で行われる金曜行動にも駆けつける」と力を込めた。
 百万人署名運動、全国労組交流センター女性部、交流センター常任運営委員の郵政労働者の発言に続き、東京労組交流センター事務局長が発言した。「福島の漁民にはものすごい怒りがある。私たちも放出は絶対に認めない立場で本日、要請行動に決起した。今日だけでなく、汚染水を絶対に流させない闘いをやっていく。きたる3・11を、福島と共に汚染水放出絶対反対の大闘争として闘おう」
 最後に小泉さんが「汚染水海洋放出絶対反対で闘おう。岸田政権の中国侵略戦争・核戦争を阻止しよう」とまとめ、東電に怒りのシュプレヒコールをたたきつけ、行動を終了した。
 福島の労働者・民衆、漁民と固く団結し、海洋放出を必ず阻もう。抗議行動、署名活動などやれることは全てやろう。労働組合を先頭に全国から福島に駆けつけ、3・11を放出絶対阻止の行動として取り組もう。

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申入書(抜粋)
 岸田政権は昨年末の12月28日、福島第一原発で発生し続けている放射能汚染水の海洋放出についての行動計画を正式決定し、政府と東京電力は来年春にも実施しようとしています。原発は核兵器開発の道具であり、核戦争を準備するためのものです。汚染水を放出し、再び福島の海を核で汚染することは3・11フクシマを繰り返す暴挙です。
 東京労組交流センターは、絶対反対です。直ちに放射能汚染水の海洋放出をやめるよう申し入れます。
 東京電力は2015年に福島県漁連の「要望」に文書で「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わず」と約束したのではありませんか? 昨年4月13日の政府(菅政権)の海洋放出決定に福島の漁民・労働者は「海洋放出絶対反対!」「漁業を守れ!」と声を上げています。同日、野崎哲・福島県漁連会長は「海洋放出に反対する」と表明し、岸宏・全漁連会長も「容認できない」と声明を発しています。
 「処理水にはトリチウム以外の放射性核種はほとんど含まれていない」「海外の原子力発電所でも『トリチウム水』の放出は行われている。だから問題ない」と日本政府は主張しています。とんでもないうそです。トリチウムは極めて危険な放射性物質です。
 階級的労働運動を担う東京労組交流センターは汚染水放出に反対し、核武装と原発そのものに反対して闘いぬきます。直ちに汚染水海洋放出計画を中止するよう、強く申し入れます。
 東京労組交流センター

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