戦争・排外主義うち破ろう 連合解体情勢に立ち向かい階級的労働運動の再生を! 国鉄解雇撤回!2・13労働者集会へ

週刊『前進』04頁(3230号01面01)(2022/02/07)


戦争・排外主義うち破ろう
 連合解体情勢に立ち向かい階級的労働運動の再生を!
 国鉄解雇撤回!2・13労働者集会へ


 沖縄で1月27日未明、警察官に暴行を受けた高校生が右眼球破裂などの重傷を負い、これに怒りを爆発させた500人の青年が沖縄署(沖縄市)を包囲し、投石などの実力行動をたたきつけた。基地の島・沖縄で育ち、中国侵略戦争の最前線に立たされ、仕事は非正規雇用しかなく、米軍が新型コロナウイルスの感染を拡大させているという「復帰」50年の沖縄の現実が青年の怒りの根底にある。新自由主義の最大の矛盾点・破綻点である沖縄から青年の怒りが暴動となって爆発した。高校生に許しがたい暴行を加えた警察権力を絶対に許さず徹底的に断罪しよう。全国の青年労働者や学生は、中国侵略戦争と改憲に突き進む岸田政権を打倒し、腐り切った今の社会を根底から変えるために立ち上がろう!

中国敵視あおる国会決議

 ウクライナをめぐって、アメリカ帝国主義―北大西洋条約機構(NATO)とロシアがいつ戦争に突入してもおかしくない緊迫した状況が続いている。米帝をはじめとした帝国主義とロシアや中国などの大国が核軍事力をふりかざして激突していることは、日本帝国主義・岸田政権をますます改憲と中国侵略戦争、核武装へと突き動かしている。岸田政権は2月1日、「経済安全保障推進法案」の月内国会提出を目指し、提言をまとめた。「国益」を掲げた経済統制で社会全体を戦争に動員する決定的な踏み込みだ。
 さらに同日、第2次世界大戦中に朝鮮人を強制労働させた「佐渡島の金山」を世界文化遺産の候補としてユネスコ(国連教育科学文化機関)に推薦する方針を閣議決定した。また、衆議院本会議では「新疆(しんきょう)ウイグル等における深刻な人権状況に対する決議」という中国敵視決議を挙げた。いずれも元首相・安倍晋三や自民党政調会長・高市早苗などの極右勢力が中国侵略戦争に向けた国家主義・排外主義の扇動のために主導し、岸田政権を突き上げてやらせていることだ。だが、在日朝鮮・中国人民をはじめ外国人労働者への徹底的な人権蹂躙(じゅうりん)を行っているのがこうした極右連中である。そして日帝は、人民虐殺に手を染めるミャンマー国軍を支援し幹部を防衛省や自衛隊に招いて軍人養成まで行っている。この日帝や極右連中が中国侵略戦争のために「人権」を語ることなど断じて許せない。
 しかも、日本共産党の志位和夫委員長は「決議としては大変不十分」などと、中国に対する敵視と排外主義を自民党以上にあおりたて賛成した。労働者人民がとるべき立場は、中国スターリン主義打倒へと立ち上がる中国の労働者人民と固く団結して、米日帝による中国侵略戦争を阻止し、岸田政権を打倒することであり、全世界の労働者人民と団結して帝国主義とスターリン主義を打ち倒す世界革命に向かって闘うことだ。

国鉄闘争勝利へ総決起を

 中国侵略戦争情勢は同時に、「労組なき社会」化―連合解体情勢を激化させている。連合は新年交歓会に岸田首相を出席させて自民党に急接近し、夏の参議院選挙ではこれまで支援してきた立憲民主党などと政策協定を結ばない方針を決めた。朝鮮戦争下の産別会議(全日本産業別労働組合会議)崩壊、国鉄分割・民営化後の総評(日本労働組合総評議会)解散に続き、労働運動が戦後3度目の大流動情勢に入っている。
 国鉄分割・民営化は労働組合のナショナルセンターであった総評の解散と労資協調の連合結成をもたらし、労働運動が急速に力を失っていった。だが、国鉄闘争の勝利と労働運動の再生を闘いとるために全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、国鉄千葉動力車労働組合による3労組共闘がつくられ、毎年11月に全国労働者総決起集会が闘いとられてきた。それは韓国やアメリカ、ドイツなど世界の闘う労働組合との労働者国際連帯の発展をつくりだしてきた。昨年には全国労働組合交流センターの共同代表に3労組が立ち、今年で11月労働者集会は25周年を迎える。
 新自由主義の大崩壊が戦争に転化する中で、労働者人民は闘いの呼びかけを求めている。職場から階級的労働運動をつくりだすと共に、あらゆる労働組合に3労組と共に闘うことを今こそ呼びかけよう。新自由主義に立ち向かい勝利してきた3労組と共に階級的労働運動を再生させていくことが、改憲と中国侵略戦争を阻止し、資本主義・帝国主義を打倒する道だ。「国鉄分割・民営化で不当解雇から35年 臨調・行革攻撃40年 2・13労働者集会」を階級的労働運動再生と11月労働者集会に向けた総決起集会としてかちとり、国鉄1047名解雇撤回、JR3月ダイヤ改定阻止、大幅賃上げをかちとる22春闘へ攻め上ろう。
 国鉄闘争は大量首切りをめぐる長期争議として闘われ、ついに解雇撤回の勝利まで「あと一歩」のところにまで来た。
 1987年2月16日、国鉄労働者にJRへの採用・不採用の選別結果が通告された。その中でJR各社への採用を希望しながら、採用通知を受けなかった国鉄労働者が動労千葉組合員12人を含めて全国で7628人。彼らは4月1日のJR発足時、JRに採用されずに国鉄清算事業団に送られた。そして、90年4月1日に国鉄清算事業団から解雇された国鉄労働者が1047人(2度目の解雇)。以来、国鉄1047名解雇撤回闘争は、国家権力による闘争圧殺攻撃や和解攻撃をぶち破って、動労千葉を先頭に闘われてきた。
 2015年には、最高裁判所が、動労千葉組合員をJR採用候補者名簿から削除するために作られた「不採用基準」の策定は不当労働行為になると認定した。しかもその「不採用基準」はJR設立委員会の指示で作られ、JR設立委員会で決議されたものであることが暴かれた。JRこそが国鉄解雇の不当労働行為の当事者であることが明らかになった。JRが行った解雇である以上、解雇は撤回されJRに復帰させなければならない。このことを全国の労働者人民に訴え、国鉄闘争勝利へ総決起しよう。

3月ダイ改阻止!春闘へ

 コロナ禍を利用した新自由主義のさらなる絶望的強行の最先端を行っているのがJRだ。3月ダイヤ改定は国鉄分割・民営化以来の最大の合理化攻撃だ。鉄道の各専門分野の職名をすべて廃止し、1人の鉄道労働者に何でもやらせようとしている。JR東日本は、山手線などで2025〜30年にはワンマン運転を導入すると発表し、将来的には山手線や京浜東北線を「ドライバレス運転」(自動運転)にしようとしている。運転士や車掌の存在しない「鉄道会社」に向かって大転換しようとするのが3月ダイ改だ。鉄道の安全が崩壊する大問題だ。これに対して、動労千葉は全力で立ち向かっている。動労千葉と団結して、JR3月ダイ改を阻止しよう。
 コロナ解雇粉砕・大幅賃上げ獲得へ22春闘に決起し、階級的労働運動の再生をかちとろう。コロナ感染拡大「第6波」の中で、コロナに感染したか濃厚接触者となり、出勤できない労働者が膨大に生みだされている。また、保育所や小学校の閉鎖で子どもを見るために出勤できない労働者が急増している。特に非正規職労働者にとっては、出勤できないことで収入が減り、欠勤が続けば契約更新されない雇い止めに直面する。極めて切実な問題だ。コロナ特別休暇を認めてきた大企業が1月で申請を打ち切ったところもある。年度末に向かう2〜3月、コロナ解雇や生活破壊に全力で立ち向かい、労働組合に組織化し大幅賃上げをかちとるために闘おう。
 3・11福島へ、原発再稼働阻止・全原発廃炉、汚染水の海洋放出阻止で闘おう。沖縄の青年の怒りと一つになって、沖縄米軍基地撤去=安保粉砕・日帝打倒へ、沖縄闘争を全力で闘おう!

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