3・11反原発福島行動`22へ 呼びかけ人からの訴え すべての原発いますぐなくそう!全国会議ふくしま代表 椎名千恵子さん 汚染水流すな!戦争止めよう!

週刊『前進』04頁(3234号01面02)(2022/03/07)


3・11反原発福島行動`22へ
 呼びかけ人からの訴え
 汚染水流すな!戦争止めよう!
 すべての原発いますぐなくそう!全国会議ふくしま代表 椎名千恵子さん


 3月11日、福島県主催の東日本大震災追悼復興祈念式に首相として初めて岸田が出席するとのこと。会場は福島市の信夫山(しのぶやま)のふもとで、「3・11反原発福島行動22」会場の信夫山公園から500㍍の距離。「8・6ヒロシマ大行動VS平和記念式典」と同じように、政府と真っ向から対峙する関係です。
 くしくも、ウクライナで始まっている戦争の時代が必然性をもって引き寄せた「絶対非和解」の構図です。緊張が走ります。3・11反原発福島行動22で「反原発」「反核」の思いの丈を福島県民・市民に訴えながら、福島県庁への大デモ行進を実現しましょう。

被曝させるな! 戦場にも送るな!

 岸田政権は「台湾有事」を掲げて南西諸島にミサイルを配備し、事あるごとに「敵基地攻撃能力の保持」を強調して軍事化を進行させようとしています。
 はたして岸田の脳裏には、甲状腺がんの悲痛を抱えながら果敢に立ち上がった6人の若者の姿はどう映っているのか。若者たちが「甲状腺がんと福島原発事故の因果関係を明確にし」「原爆被爆者と同じように手帳を受け取って、生涯、医療費や各種のサポートを受けられる制度を」と人生をかけて立ち上がったことは、まさに核戦争の危機が迫る中での闘いと言える。
 全世界の人々がウクライナの惨禍に心を痛めている。ロシアの若者も、自国で「戦争やめろ」と立ち上がっている。殺し殺される戦争に未来はない。誰一人戦禍に巻き込まれてはならない。「被曝させるな」と「子どもたちを戦場に送るな」の闘いは一体です。「反原発」と共に「反戦」の旗も高らかに掲げ、福島と全世界の「戦争はやめろ!」の声につながりましょう。

3・11福島の闘いは決して外せない

 放射能汚染水の海洋放出は漁民の生存権を脅かすのみならず内部被曝を全世界に拡散し、生態系も破壊し尽くす犯罪性を内包しています。国と東京電力はふるさと・大地を奪いその責任も取らずに、またも海を汚染させるのか。内堀雅雄知事は2月16日の海外メディアの記者会見で、汚染水問題を「目の前の喫緊の課題」としながら「政府は科学的知見に基づいた正確な情報を国内外に繰り返し発信すべき」と自分の説明責任をかわし「ふくしまプライドを胸に挑戦を続け、復興をしっかりと前に進める」と逃げ切りました。
 「正確な情報」とは4月に公表予定の国際原子力機関(IAEA)の報告であることは明白です。汚染水海洋放出に向けた設備工事の実施計画には県知事の事前了解が必要です。国とIAEAの権威を盾に、姑息(こそく)に立ち回る内堀知事に「命の側に立て」と糾弾しましょう。内堀知事の出身は総務省で、権力の意思で福島の地に送られてきた人です。原発事故直後、オフサイトセンターから誰より先に逃げた姿を福島県民は見ている、知っているのです。だまされてたまるものですか。
 ついさっきまで「帰還困難区域」だったのを次々に解除。これはどこで決めた! 誰の都合か! ふるさとを思う当該の人たちの思いを翻弄(ほんろう)し、祈念式を「花とろうそく」で演出し「復興と祈り」の文句で県民を欺くな。3・11福島第一原発事故を葬らせてなりません。
 福島県内では漁業者を中心にあらゆる産業団体、市町村議会が汚染水の放出を容認していない。市民による「13日県庁前抗議行動」も継続されている。復興庁が中高校に送った「トリチウムは安全」のチラシに福島では自治体、教育関係者から抗議行動が起きています。福島高教組は内堀知事と鈴木淳一教育長に、生徒への配布中止と回収を求める要請文を提出しました。「福島の怒り」は収まるものではありません。
 デモ後半のポイントは自民党福島県連本部前です。夏の参院選に、自民党の推薦を受けて星北斗「県民健康調査」検討委員会座長が出馬します。国会で「甲状腺がんは放射線の影響とは考えにくい」と言うつもりでしょうか。出馬は絶対に阻止です! 現在、自身は体に負荷を抱えている身ですが、この場所だけには何としても立ちたいと考えています。3・11反原発福島行動22は外せない!

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