職場からの通信 郵便の翌配廃止許すな 郵政 静岡

週刊『前進』04頁(3234号02面04)(2022/03/07)


職場からの通信
 郵便の翌配廃止許すな
 郵政 静岡


 郵便の送達に関する法律の一部が「改正」され全国の郵便局でこの法律が順次実施されています。昨年10月からは普通郵便の土曜配達が休止となり、今年は翌日配達が順次廃止になります。私の局でも1月24日から始まりました。
■郵便屋の誇りを奪う
 この制度では、まずお客様にも大変迷惑がかかってしまいます。以前でしたら夕方までに投函(とうかん)すれば近い所なら翌日配達でしたが、この制度の導入で近い所でも配達は2日後になり、遠いところは3日後になってしまいます。会社の方針は極端に言えば「何日かかろうがとにかく郵便が届けばいいんだ」ということで、責任を持って郵便を配達していた昔ながらの郵便屋の誇りを奪っています。
 私が入局した当時は職人気質な先輩が多くいて、私も「名前だけで覚えるな、とにかく住所からしっかり覚えろ」と骨の髄までたたき込まれました。郵便屋の誇りや先輩方が培ったものをぶち壊し、今や徹底的な「コスト削減」の一点にしぼっているのが実態です。
 これにより職場でどういうことが起きているか述べたいと思います。わが局では内務の場合、特に非正規ならびにアソシエイト社員がメインになるんですが、これまで朝5時頃出勤の早朝勤務だった方のうち何人かは局の提起に基づき、「本人の希望」で朝の9時からという勤務設定になってしまいました。
 これまでは早朝手当がいくらか付いて、それを糧に生活をしていた方がそれが付かなくなり、減収になったはずです。集中局では深夜勤廃止ももくろんでいます。そうすると夜勤手当もなくなります。そこまでして経費節減をしたいのか!
■コスト削減で事故増える
 そして外務ですが、以前は郵便物は配達当日の朝に届いていました。しかし翌配廃止後は、前日の夕方までには機械で配達順路ごとにそろえた普通郵便物が到着し、「これが明日配るものです」とケースに積まれています。上層部はその郵便物をみて、まず午前10時とか11時とか遅番の出勤時間を決め、本人(担当者)に伝えていきます。まるで日替わりメニューのようで予定も立てられません。普通郵便物とは別に書留や速達、アマゾンなどもあり、機械でくる普通郵便物だけで判断していいものか? と疑問が残ります。
 「コスト削減」ばかり言っているとさらにミスが増え、事故のリスクがこれまで以上に高くなるのは当然です。それに対し反撃すらしないJP労組本部は上層部と一体です。絶対に許せません。最後になりますが、郵政の3・5万人削減計画はもう始まっています。あらゆる手段を駆使し皆の力で粉砕しましょう。
(由利徹)

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