動労千葉が48時間スト ダイ改阻止へ戦時下の闘争貫徹

週刊『前進』04頁(3236号02面01)(2022/03/21)


動労千葉が48時間スト
 ダイ改阻止へ戦時下の闘争貫徹

(写真 動労千葉を支援する会はストライキの意義を伝え反戦を訴える街頭宣伝を展開した【3月12日 JR千葉駅前】)

 動労千葉は「ダイヤ改定阻止、職名廃止・融合化粉砕、ワンマン運転拡大阻止、反合理化・運転保安確立、70歳まで働ける労働条件確立、22春闘勝利」を掲げ、3月11日正午から13日の勤務明けまで48時間のストライキに立った。運転、検修、清掃の各部門で延べ90人がストに突入した。
 JRダイヤ改定当日の3月12日、動労千葉は千葉商工会議所第一ホールでスト貫徹!総決起集会を開き、200人が参加した。集会は、関道利委員長―渡辺剛史書記長を先頭とする執行部のもと一糸乱れず闘う動労千葉の団結力を示した。

反戦は労組の任務

 あいさつに立った関委員長は、ウクライナで戦争が進行する中での闘いとなった今回のストを「戦時下の春闘スト」と位置づけ、「労働組合の本質的課題として戦争を絶対に阻止しなければならない」と声を強めた。岸田政権はここぞとばかりに大軍拡を強行し中国侵略戦争に突き進もうとしている。核武装も狙い、改憲を本気で進めている。関委員長は、ロシアをはじめ全世界で労働者が反戦デモに立っていると指摘し、「闘う労働者の国際連帯が戦争を止める」「改憲絶対阻止を」と強調した。
 ダイ改でJRが強行する「業務融合化」は、専門的な技術や経験は必要ないとして、労働者を「何でも屋」にする攻撃だ。JR東日本はこの日、職種の壁を取り払うと称して、運輸区や駅を統合した「統括センター」を発足させた。千葉支社管内では木更津に統括センターが設けられた。関委員長は「日々鉄道を運行し安全を守っているのは現場の労働者だ。それをないがしろにする職名廃止と業務融合化は、労働組合として、鉄道労働者として絶対に許せない」と力説した。
 この攻撃の背後にあるのは民営化・外注化の大破綻だ。外注化で技術継承は断たれ、人員は確保できなくなっている。関委員長は、「闘う労働組合が職場を握り、本気で抵抗すれば攻撃を破綻に追い込める」と訴えた。業務融合化への怒りや不安は職場に渦巻いている。「労組なき社会」化によって団結を奪われた多くの労働者も、動労千葉がどう闘うのかに注目している。関委員長は、「職場の仲間に訴え、怒りや不安を形にすることが、今回のストの目的だ。すべての闘いを組織拡大に集約しよう」と呼びかけた。
 また、70歳までの雇用確保と労働条件の確立、低賃金打破に向けたCTS(千葉鉄道サービス)での本格的な春闘、1047名解雇撤回闘争などの諸課題を全力で闘おうと訴えた。
 そして、新自由主義の崩壊が戦争を引き寄せている深刻な情勢を見据え、今年の11月労働者集会へ、労働運動の再生をかけて総力で闘うことを強調した。
 三里塚芝山連合空港反対同盟の伊藤信晴さんが動労千葉との不動の連帯を表明し、3・27芝山現地闘争への結集を訴えた。外房線と地域を守る会が、ワンマン化とそれによる事故を追及しての国土交通省との交渉などについて報告した。国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんは、「労組なき社会」化攻撃に最先端で立ち向かう動労千葉を全力で支えようと訴えた。
 動労千葉を支援する会はこの日、ストの意義を伝え、「ウクライナでの戦争をやめろ」と訴える街頭宣伝を千葉駅前で展開して集会に結集した。山本弘行事務局長と織田陽介事務局次長が動労千葉と共に闘いぬくと力強く表明した。
 JR東日本とCTS、JR貨物との交渉報告を執行部が行った。

労働者の誇りかけ

 渡辺書記長が基調報告に立ち、「業務融合化は労働者のプライドを否定するものだ」と弾劾した。
 また、銚子検査派出の廃止と鴨川検査派出の縮小について、「問題の本質は外注化。外注化をやめ仕事も人もJRに戻せ」と声を強めた。検査派出の業務はCTSに委託されているが、JRは仕業検査の周期延伸を理由にCTSへの同業務の発注をやめ、CTSはそれを口実に検査派出を廃止・縮小した。派出にはエルダー(60歳定年後再雇用)の組合員もいるが、その職場をなくすのだ。これは安全破壊の攻撃でもある。
 渡辺書記長はさらに、65歳以降の組合員の再雇用を拒否するJRとCTSに対し、昨年11月に労働委員会へ申し立て、その第1回調査が3月7日に行われたと報告、業務が回らなくなってもあくまで動労千葉組合員を排除するJRとCTSの不当労働行為を徹底追及して闘うと表明した。
 そして、「声を上げられない労働者が、動労千葉の闘いを見ている。先輩方が築いた礎を基に、動労千葉の発展のために頑張る」と述べ、ストを最後まで貫徹しようと呼びかけた。
 郵政と自治体の労働者がJRと同様の攻撃が自分の職場でも行われていると報告し、動労千葉とともに闘う決意を語った。
 中村仁副委員長が、1047名解雇を撤回させると熱い思いをほとばしらせた。これを受けて各支部の代表が決意を表明、スト貫徹の固い意思を示した。
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