ＡＧＣ本社の責任を追及
　株主総会　解雇撤回し正規雇用を

　「ＡＧＣ平井社長は韓国・旭非正規職支会の解雇を撤回しろ！　22人全員を正規職として職場に戻せ！」----３月30日朝、皇居前に怒りのシュプレヒコールが響き渡った。
　東京會館で午前10時からＡＧＣ（旧旭硝子）第97回定時株主総会が開かれる。旭非正規職支会支援共闘会議は、早朝から会場前に陣取って宣伝を開始。新型コロナが収まらず、旭支会の訪日がかなわない中、30人余りが、平井良典社長ら経営陣に抗議の声を上げ、株主らに訴えた。
　開会を前に韓国・クミ（亀尾）とリモートでつなぎチャホノ支会長が直接株主総会に訴えた（別掲）。「旭硝子（ＡＧＣ）は犯罪企業であり、不法企業だ」と弾劾したチャホノ支会長は、すでに韓国では派遣法違反で労働部が行政命令を出し、民事裁判では解雇された非正規職労働者を正規職として雇用しろという判決が出され、刑事裁判でもＡＧＣファインテクノ韓国の元社長に有罪判決が出ていることを突きつけ、「ＡＧＣ闘争を通して民主労組の力をみせてやります。少数でも民主労組の団結と階級的連帯の力がどれほど強いものかを見せてやります」と宣言した。
　動労千葉の佐藤正和副委員長や旭支援共闘会議の山本弘行議長、金元重顧問、さらに韓国サンケン労組を支援する会の仲間が次々とマイクで訴えた。
　この日午後７時、クミの旭支会が籠城（ろうじょう）している工場正門前では恒例の水曜文化祭が開かれた。その場に動労千葉国際連帯委員会の仲間がリモートで株主総会闘争を報告。「職場で困難があっても、旭支会と連帯するＡＧＣ本社闘争を通して闘争意志を形成することができる、力になる」という感想を持った人がいることなど、旭支会との連帯闘争が日本の労働運動再生の力になっていることを伝えた。

ＡＧＣ本社行動へ

　旭硝子は、２０１５年韓国工場で労働組合を立ち上げた非正規職労働者をメール１本で不当解雇した。民主労総金属労組に加盟した旭非正規職支会は、以来８年にわたる解雇撤回闘争を繰り広げ、韓国の非正規職闘争を牽引（けんいん）している。
　韓国では昨年８月11日、ＡＧＣ韓国子会社の元社長に派遣法違反では初の懲役刑が下された。これ以降、追い詰められたＡＧＣ本社は抗議申し入れにも応対できない状態が続いている。
　旭支援共闘会議のＡＧＣ本社行動に駆けつけよう。４月21日（木）午後３時30分に東京駅丸の内北口に集まろう。
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　４月６日、ＡＧＣ韓国工場前で「賃金ピーク制を廃棄しろ」とチャホノ支会長は抗議に立った。（写真）
　ＡＧＣが韓国工場で正規職労働者の賃金を55歳から定年60歳まで毎年５％ずつ削減するというのだ。この攻撃に旭支会が「非正規職労組の破壊に没頭するのでなく、労働者の賃金を引き上げ、賃金ピーク制を廃棄しろ」と要求する闘いを開始した。韓国工場の労組は唯一旭支会だけであり、正規職労働者に労組として共闘を呼びかける闘いだ。

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民主労組の力を見せる
　旭非正規職支会・チャホノ支会長アピール

　旭硝子（ＡＧＣ）は犯罪企業であり、不法企業です。韓国労働部は派遣法違反でＡＧＣに行政命令まで出しました。裁判所も民事裁判で派遣法違反は明らかだと解雇された非正規職労働者を正規職として雇用しろという判決を出しました。刑事裁判ではＡＧＣファインテクノ韓国の元社長に懲役刑判決を出しました。
　しかし、ＡＧＣ資本は一言も発することなく沈黙しています。
　ＡＧＣは昨年、初めて提案してきましたが、解雇者22名全員を雇用するとすべきにもかかわらず、私を除外し、代わりに慰労金を出すという提案でした。22名全員が断固として拒否しました。私たちは誰かを除外して合意することはできません。それが民主労組の基本精神です。
　ＡＧＣは私たちを分裂させようとしましたが、民主労組は簡単に分裂などしません。ＡＧＣ闘争は、ＡＧＣ資本が合意しようとすれば終わるというものではありません。私たちの意志によって終わるのです。
　旭非正規職労働者は、７年前に労働組合を初めてつくった時の純真だった労働者ではありません。７年の闘いは私たちを団結させ、私たちははるかに堂々としています。私たちはどう団結するのか、どう闘うのかを学びました。
　ＡＧＣ闘争は毎日毎日新しい歴史をつくっています。検察との闘い、非正規職労働者との共同闘争などは、民主労組の新しい道をつくっています。
　ＡＧＣ闘争は韓国で多くの同志たちが支持し共に闘っています。必ず勝利する以外ない闘いです。
　同志の皆さん、ＡＧＣ闘争を通して民主労組の力をみせてやります。少数でも民主労組の団結と階級的連帯の力がどれほど強いものかを見せてやります。
　同志たちと共に堂々と勝利します。同志の皆さん、共に闘ってくれてありがとうございます。
　トゥジェン（闘争）！