7・3天神峰樫の木まつりへ 市東さんの農地を守りぬこう

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週刊『前進』04頁(3249号04面01)(2022/06/20)


7・3天神峰樫の木まつりへ
 市東さんの農地を守りぬこう

(写真 昨年7月、第4回樫の木まつりで闘志を表す反対同盟)


 7月3日、三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける第5回天神峰樫(かし)の木まつりに集まろう。「成田軍事空港絶対反対! 農地死守・実力闘争」を掲げ、56年闘い続ける反対同盟と共に、市東孝雄さんの農地を守り、成田空港を廃港へ追い込もう。

深く広く根を広げ

 樫の木まつりは、天神峰開拓時代(1910年代)から市東さん宅中庭に植わる樫の木のように「深く広く闘いの根を広げよう」との呼びかけで、2017年に始まった。当時、最高裁の農地法裁判上告棄却(市東さんに農地明け渡しを命じる)に対し、強制執行を阻止するための請求異議裁判が始まっていた。同時に、成田の空港機能強化策(①第3滑走路建設、②B滑走路の1千㍍北延伸、③早朝5時から深夜1時まで飛行時間を延長)が打ち出された。この攻撃を打ち破って農地を守りぬき、空港周辺情宣一斉行動と一体で反対同盟と支援勢力の底力を示し、地域住民をも組織する画期的催しとして、樫の木まつりは回を重ねてきた。17年の第1回には、済州島で空港建設反対を闘う韓国の仲間も結集した。
 5年を経た今日、三里塚をめぐる事態は一層重大な決戦局面を迎えている。
 昨年6月8日、請求異議裁判で最高裁が上告を棄却し、市東さんの農地を強制執行で取り上げることを認める反動判決が確定した。農民への「死刑判決」ともいうべき暴挙であり絶対に許せない。反対同盟と支援連は現地で強制執行実力阻止態勢を取り、今日まで一指も触れさせず農地を守りぬいている。
 また、もう一つの農地裁判である耕作権裁判では、今も一審でNAA(成田空港会社)の悪事を暴き、徹底追及し続けている。
 他方で、成田は2020年、コロナパンデミックをきっかけとした航空需要の蒸発で、B滑走路の一時閉鎖にまで追い詰められた。日本政府は海外からの観光客入国を解禁し始めたが、かつてのような需要の回復は望むべくもなく、NAAは2期連続の大赤字で、存亡の危機にあがいている。
 その中で、もはや大借金と過剰施設を増やすだけの機能強化が、暴力的に実行に移されようとしている。
 ウクライナ戦争の長期化、第3次世界大戦危機の現実化のもとで、反対同盟が掲げてきた「軍事空港阻止」が、切迫した重大な意味を帯びている。

軍事空港阻む現場

 中国侵略戦争のための沖縄・南西諸島ミサイル基地化と連動して、米軍と自衛隊の機動的展開の戦略的兵站(へいたん)拠点として、成田が位置づけられている。
 闘う労農学の「戦時下」の交流と団結の催しとして樫の木まつりに駆けつけ、決戦の現場、天神峰を体感しよう。三里塚の「農地死守・実力闘争」の思想と実践、労農学連帯・国際連帯の地平を、今こそ全職場・キャンパスへ拡大しよう。

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天神峰樫の木まつり
 7月3日(日)
 午後0時30分 市東さんの南台の畑集合
   0時45分 デモ出発/1時30分 交流会
 主催 三里塚芝山連合空港反対同盟

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