AGC本社の責任を追及 旭非正規職支会支援共闘会議 解雇7年、日韓連帯の力示す

週刊『前進』04頁(3252号02面03)(2022/07/11)


AGC本社の責任を追及
 旭非正規職支会支援共闘会議
 解雇7年、日韓連帯の力示す

(写真 AGC本社の入る新丸ビル前をデモ【6月30日 東京・丸の内】)

(写真 命がけの籠城闘争を続ける大宇造船下請け支会に連帯アピール【AGC本社前】)

 2015年6月30日、韓国・亀尾(クミ)にある旭硝子(ガラス)=現AGC韓国工場の下請け労働者178人がメール1通で解雇された。最低賃金、昼休みも20分、小さなミスをしても懲罰の赤いチョッキを着せられる......こんな労働現場を変えようと労働組合を結成してから1カ月後のことだった。不当解雇から7年目の6月30日、旭非正規職支会支援共闘会議は、東京・丸の内のAGC本社を攻める本社前宣伝とデモを40人で闘い抜いた。
 午後3時すぎ、AGC本社前に「AGC平井社長は韓国・旭非正規職支会22人を今すぐ解雇撤回、正規職雇用せよ」の横断幕が広げられ、宣伝戦が始まった。動労千葉の佐藤正和副委員長は「何よりも今、アメリカと日本はウクライナ戦争でロシアを弱体化させ、本命である中国への侵略戦争に向けて突き進んでいます。労働者の国際連帯こそが戦争を止める力です。今日のデモを元気よく貫徹し、地にあふれる労働者の怒りと結びつき、闘いの大きなうねりをつくり出しましょう」と呼びかけた。
 旭非正規職支会のチャホノ支会長がリモートで参加し「7年も闘うことができるとは思わなかったが、早く終わることより正しく終わることが重要だ。22名の組合員が団結し、民主労組の精神で必ず勝利する」と宣言した。(発言別掲)
 「平井社長はこの場に出て来い! 日韓労働者は闘うぞ!」と怒りをAGC本社にたたきつけた。
 午後4時30分に常盤橋公園を出発したデモがAGC本社に迫る。酷暑のなか、東京駅丸の内北口から東京駅八重洲口へ。韓国サンケン労組を支援する会も駆けつけ、「サンケンの偽装廃業を許さないぞ! 日本企業の労組破壊を許さないぞ!」とシュプレヒコール。労働者の国際連帯の力を示す闘いとなった。

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非正規職闘争の道開く
 チャホノ支会長の発言

 今日は旭非正規職労働者が7年前、メール1通で解雇された日です。
 旭闘争が満7年になる日、日本で同志たちが忘れず、こうして闘争してくれてありがとうございます。7年を耐え抜き闘うことができる力を今日、同志たちが示してくれています。
 7年前、旭資本がメールで178名もの労働者を解雇するとは思いませんでした。メールで解雇の通告を受け、びっくりしました。
 もっと驚いたのは、私たちが7年を闘うことができたことです。旭資本も驚いたことでしょう。また、旭資本は日本の同志たちがこうして共に闘うとは考えもしなかったでしょう。
 資本は私たちをたった一度驚かせましたが、私たちは今まで資本をたびたび驚かせてきました。民主労組の力であり、労働者の闘いの力です。
 旭資本は1年前に(私を除く)組合員21名を雇用するという立場を明らかにしました。この提案を私たちが拒否して以降、旭資本は現在まで何の立場も明らかにしていません。どんな対話も行われていません。
 でも大丈夫です。時間が長くなったからといって、急いではならないと考えます。早く終わることより、正しく終わることが重要です。旭闘争は韓国の非正規職闘争にとって意味ある闘いです。少数の組合員の闘いですが、旭闘争は重要な道をつくっています。
 日本の同志たちの献身的な連帯に学びながら、旭非正規職労働者は韓国で必要な闘争に最優先で駆けつけ、連帯の精神を示しています。長期間闘っていても資本に屈せず、22名の組合員が団結し、民主労組の精神を守って闘っています。
 旭資本が動かない理由は一つです。労働組合が恐ろしいからです。工場内に労組を絶対受け入れたくないからです。
 グローバル企業、旭資本は労働組合に対する嫌悪を持っている企業です。グローバル企業らしくない、非常に閉鎖的な企業です。労働に対する認識も浅薄です。
 旭硝子は結局、私たちの闘いを通して変わります。だから旭闘争は、単に22名の解雇者の闘いではありません。より大きな価値と意味がある闘いです。
 旭闘争は必ず勝利します。旭闘争の勝利は私たちすべての勝利になるでしょう。その日まで同志の皆さん、健康に気をつけてください。ありがとうございました。

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