沖縄・九州を戦場にさせない 闘う労働組合の鮮烈な登場を

週刊『前進』04頁(3254号03面02)(2022/07/25)


沖縄・九州を戦場にさせない
 闘う労働組合の鮮烈な登場を

(写真 NAZENナガサキを先頭に爆心地へのデモが闘われ、菅首相【当時】の平和祈念式典出席を弾劾【昨年8月9日 長崎市】)

 今夏ヒロシマ・ナガサキ闘争は核戦争を阻止する闘いだ。世界の労働者と連帯し、帝国主義戦争を自国政府打倒の内乱に転化する跳躍台として大結集しよう!

世界戦争・核戦争と対決する闘いを

 6月末の会合をもってNATOは「戦略概念」を改定し、対ロシア・中国の世界戦争を遂行する軍事同盟へと一挙的に転換した。即応部隊の大増員(4万人から30万人!)、ウクライナ近隣国への米軍司令部・部隊配備、北欧諸国のNATO加盟促進などを打ち出し、ついにNATO自体がロシアとの全面激突に向かおうとしている。日帝・岸田も参加し、ウクライナ戦争と中国侵略戦争が一体であることを強調し、その戦争意志をむき出しにした。
 NATO全面参戦と中国侵略戦争の発動は、文字通りの核戦争だ。5月23日の日米首脳会談でバイデン・岸田は「拡大抑止(=米核抑止力の同盟国への拡大配備)」を宣言した。これはペテン的な「核の傘による抑止」とも全く違う。中距離核ミサイル(INF)を沖縄・南西諸島や岩国・三沢など全国各地に配備し、日米帝国主義が積極的に中国に対する全面核戦争を仕掛けていくものだ。
 7月8日に銃殺された元首相・安倍晋三は自民党最大派閥の長として権勢を奮い、9条改憲と共に「核共有」「敵中枢への攻撃」を扇動して、防衛予算倍増をあおりたててきた。安倍の死による支配の崩壊を岸田は「国葬」の虚飾で塗り隠し、本格的な改憲と大軍拡=核武装へ突進しようとしている。断じて許すことはできない! 今夏ヒロシマ・ナガサキ闘争は、何よりもまず世界戦争・全面核戦争切迫との対決だ。

9千万人が死傷のシミュレーション

 核兵器は本質的に労働者人民に向けられた虐殺の兵器だ。ヒロシマ・ナガサキに投下された原爆は一瞬ですべてを焼き尽くし、30万人に及ぶ労働者民衆の命を奪い去り、永久に続く被ばくの脅威をもたらした。第2次大戦後も帝国主義とスターリン主義は核開発を競い合い、人類を絶滅させる戦略核兵器を大量保有してきた。INF全廃条約を米帝が破棄した2019年にプリンストン大学から発表された核戦争シミュレーション「プランA」では、限定核使用からとどまるところなく報復の応酬が拡大し、わずか数時間で死傷者は9150万人に達するとの試算が示されている。言語に絶する死と破壊を労働者民衆にもたらす核兵器は、存在自体絶対に許すことはできない。だからこそ被爆者を先頭に全世界の労働者民衆は一貫して核兵器の廃絶を願い、核保有国への怒りをたたきつけてきた。
 チェルノブイリや福島の原発事故を受けて、原発もまた「地上におかれた原爆」そのものであり、半永久的な放射能汚染に対する根源的な怒りをもって全原発廃炉を求める決起が燃え上がってきた。だが帝国主義(とスターリン主義)は、自らの体制を維持するために核の独占と支配を手放すことは決してない。核戦争を阻止し、核を廃絶できるのは、反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命の完遂だけだ。

岸田来長直撃する8・9長崎に結集を

 とりわけ8・9ナガサキ闘争は、核戦争阻止と一体で沖縄・九州全域を対象とした中国侵略戦争の準備を打ち砕く闘いだ。日米帝国主義は昨年4月の首脳会談以来、中国侵略戦争の準備として日米共同軍事演習(レゾリュート・ドラゴン21など)を切れ目なく継続してきた。その上に年初の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)にて中国侵略戦争の具体的計画としての「遠征前進基地作戦(EABO)」を確定させた。南西諸島の島々をミサイル基地とし、中国からの反撃と住民見殺しを前提に計画される「EABO」を米軍と一体で担うのが、「日本版海兵隊」と言われる陸上自衛隊水陸機動団だ。
 昨年9~11月に全国から10万人を動員した陸自大演習の要は、長崎県佐世保基地に配備された水陸機動団を軸とした中国侵略戦争の体制を構築することにあった。また今年6月には佐世保・岩国に米軍の強襲揚陸艦「トリポリ」が環太平洋演習「リムパック」に併せて「修理・補給」の名目で寄港。トリポリはF35Bステルス戦闘機や垂直離着陸機オスプレイの搭載も可能な「軽空母」でEABOの主力ともいえる艦船であり、佐世保・岩国が本土における最大の焦点であることが鮮明に示されている。
 今、沖縄など全国各地の反基地闘争と並び、九州でも佐賀空港オスプレイ配備反対運動や水陸機動団演習反対の住民運動が闘われている。原発をめぐっても岸田政権が改憲・大軍拡と一体で「今秋最大9基の原発再稼働」を打ち出し、汚染水放出や国家責任否定などの大反動との激突が始まっている。闘う労働組合の鮮烈な登場こそが、全反動を打ち破り、革命勝利の展望を示す最深の力だ。動労千葉の新・戦争協力拒否宣言を武器に、反戦闘争を貫く階級的労働運動の旗を強固に打ち立てよう! 革共同九州地方委員会は今夏8・9闘争を総力で闘い抜き、必ずや長崎の地に闘う労働組合の旗を打ち立てる。
 日帝・岸田を直撃する8・9来長弾劾デモと8・9反戦反核集会に、全国の仲間は総結集しよう!
〔革共同九州地方委員会〕
このエントリーをはてなブックマークに追加