8・14労働者市民のつどいへ 戦争遂行の自国政府打倒へ 今こそ労働者民衆の国際連帯を 8・15労働者市民のつどい実行委員会 森川文人さん

発行日:

週刊『前進』04頁(3254号04面01)(2022/07/25)


8・14労働者市民のつどいへ
 戦争遂行の自国政府打倒へ
 今こそ労働者民衆の国際連帯を
 8・15労働者市民のつどい実行委員会 森川文人さん


 8・15労働者市民のつどい実行委員会の森川文人弁護士から寄せられた、「8・14戦後77年労働者市民のつどい」へのアピールを掲載します。(編集局)

到来した革命情勢

 2月24日のロシアの侵攻から5カ月、ウクライナでは今も戦争が続き、軍事同盟=北大西洋条約機構(NATO)はアジアにまで拡大しようとしています。世界の軍需産業の株価は急上昇しています。危機にある資本主義は戦争継続により延命を企てているのです。
 戦争に伴い物価は上昇し、40年ぶりのインフレ、50年ぶりの円安。庶民の生活は逼迫(ひっぱく)しています。同様に戦時下の不況に苦しむ世界各国の人々はデモやストライキを起こし、イギリスやスリランカでは政権を辞任に追い込んでいます。
 そして、この情勢下で安倍元首相が元自衛隊員に殺されました。「安倍政治」を継続している現政権にとっては決定的な打撃です。安倍の惨死は時代の転換点を象徴する事態と言えるでしょう。「戦争か革命か」の時代が到来しています。

メディアの欺まん

 安倍殺害について各政党やメディアは「民主主義の根幹を揺るがす出来事だ」と一律に非難し「何があっても暴力は許されない」と糾弾しました。さらに「国葬」などと祭り上げ、「安倍政治」の断行を私たちに強制しようとしています。
 この建前ばかりの議会政治と提灯(ちょうちん)メディアに対し、私たちは改めて階級的な断絶の念を深め、怒りを抑えることができません。安倍元首相こそが改憲と戦争国家化、3・11後の原発再稼働攻撃、戦後労働法制・社会保障解体などの推進者であり、また森友・加計問題、「桜を見る会」不正などで民主主義を暴力的にないがしろにしてきたことを、私たちは決して忘れないからです。
 直後の参院選で、議会内は改憲勢力が3分の2超となりました。国政選挙がなくフリーハンドで権力行使できる「黄金の3年」とも言われますが、政権には焦りばかりが目立ち、勝利の勢いはありません。「暴力を許さない」とうたうと同時に「軍事費2倍」に向けての「骨太方針」が承認される矛盾。議会制民主主義の本質的な限界が露呈したという意味でも、やはり時代は転換点となることを私たちに求めています。
 5・15沖縄闘争、5・22日米首脳会談・クアッド粉砕闘争を闘ってきた私たちは、安倍殺害の日も都内で反戦デモを決行しました。デモに対して暴力的な妨害を仕掛けてきたのは常に公安警察=国家権力でした。私たちが闘うべき相手は自国の暴力的政府です。

8・15闘争の意義

 1945年8月15日、天皇が「玉音放送」でポツダム宣言受諾を発表し「終戦」となりました。無残な加害と被害の戦争経験を「戦後民主主義」は記憶していたものの、「歴史修正主義」による歴史教科書などへの執拗(しつよう)な介入を行い、「積極的平和主義」なる軍事増強・改憲路線への決定的転換を進めたのが安倍政権でした。
 今、ロシアの侵攻により戦争が現実にウクライナで始まりました。21世紀になっても核兵器をはじめとする大量破壊・殺人兵器は開発され続け、人類は自ら破滅の危機を深めています。
 中国の台頭におびえる、凋落(ちょうらく)過程のアメリカ・バイデン政権と共に、日本・岸田政権にとって「台湾有事」は、起こさなければならない危機として、資本主義延命の目標として現実化しています。
 私たちは戦争を止めなければなりません。その反戦の闘いを開始する日が8・15です。岸田政権が、日本がかつて朝鮮・中国―アジアに対して行った侵略戦争と数々の戦争犯罪を居直り正当化して再び新たな戦争に乗り出そうとしていることに対し、多くのアジア民衆が危機感と怒りを表明しています。この声に向き合い、連帯して共に闘いましょう。

階級対立を鮮明に

 ウクライナ・ゼレンスキー大統領のオンライン講演会が日本の大学で行われ、学生は、防衛費は「多少でも増やした方がいい」と誘導されています。これこそ戦時に政府が求める国民意識・愛国心(ナショナリズム)の醸成です。世界各国で政府は自国資本の生き残りをかけ、国家間の闘争に民衆を巻き込み戦争に動員しようと躍起です。だからこそ自国内の階級的対立を鮮明にし、戦争を遂行する自国政府の打倒を掲げ、各国の労働者民衆との国際連帯を求めましょう。
 徹底した反戦の発想としての「革命的自国敗北主義」こそが原則的な労働者民衆の反戦思想であり実践的な方針です。時に「非国民」や他国のスパイだとののしられるかもしれません。しかし、必ずや拡大・獲得できると歴史的確信を持って訴えましょう。戦争か革命か。私たちの正念場です。原則的な戦争反対の声を上げ、断末魔の資本主義を終わらせるために、8月14日の集会に結集を。
 万国の労働者、団結せよ! 戦争遂行の自国政府を打倒し、私たちの世界を実現しよう!

------------------------------------------------------------
戦争をとめよう! 
私たちは「国益」と「排外」に屈しない
8・14 戦後77年 労働者市民のつどい
 8月14日(日)正午開場 午後1時開会
 烏山区民会館ホール(東京都世田谷区南烏山6―2―19、京王線「千歳烏山」駅すぐ)
 基調講演 森川文人 
 コント 松元ヒロ
 *参加費 800円
 主催 8・15労働者市民のつどい実行委員会

このエントリーをはてなブックマークに追加