公安警察の暴行を容認 全学連国賠訴訟控訴審 反動判決に怒り

週刊『前進』04頁(3255号04面01)(2022/08/01)


公安警察の暴行を容認
 全学連国賠訴訟控訴審 反動判決に怒り

(写真 反動判決に「学生運動の大爆発をもってこの大反動を粉砕する」と怒りのシュプレヒコール【7月21日 東京高裁前】)

 公安警察による全学連大会襲撃事件の国家賠償請求訴訟控訴審の大反動判決が7月21日、東京高裁(第14民事部・石井浩裁判長)で言い渡された。
 公安警察による暴行の違法性を認め、賠償を命じた1審判決を完全にひっくり返す大反動判決だ。原告席、傍聴席から一斉に怒号が飛ぶなか、裁判官は逃げるように帰っていく。全学連はすぐさま、東京高裁前で反動判決を弾劾する抗議のシュプレヒコールをたたきつけた。
 全学連大会襲撃事件国賠訴訟とは、2016年9月の全学連大会に参加しようとした学生に公安警察が白昼公然と殴る・蹴るなどの暴行を働いたことに対して、全学連が公安警察15人と東京都を相手取った裁判だ。
 全学連国賠は、学生運動、労働運動などあらゆる社会運動を弾圧してきた公安警察を法廷に引きずり出し、国家権力と公安警察の違法な弾圧を暴露し、1審で勝利判決を勝ち取った重要な闘争だった。控訴審では、この公安警察の暴行が組織的行為だったか否かが争点になっていた。
 ウクライナ戦争が中国侵略戦争―世界戦争へと拡大しようとする情勢であり、また元首相・安倍晋三が射殺される中で、司法・裁判所が岸田政権の国家意志と一体となって学生・労働者の怒りを抑えるために出した反動判決だ。絶対に許すことはできない。
 総括集会では、原告の作部羊平君が「ウクライナ戦争下、中国侵略戦争に向かう中での反動判決。15年安保国会のような労働者民衆の闘い、京大バリケードストライキのような闘いをもう一度させないという国家権力の意志だ」と怒りをあらわにした。
 また、森川文人弁護士が「この判決こそ民主主義への挑戦だ」と弾劾した。弁護団からも公安警察の主張をそのまま丸写しにした判決内容であることが報告され、誰もがこの判決の許し難さを確信した。
 総括集会の最後に、全学連書記長の長江光斗君が、「全学連の闘いの前進で反動判決をひっくり返そう。8・6ヒロシマ―8・9ナガサキの反戦反核闘争を爆発させよう」と提起し、全学連は一層闘う決意を固めた。
 全学連は上告審を闘い、岸田政権の中国侵略戦争阻止、改憲と大軍拡と闘う。学生運動の大爆発をもってこの大反動を粉砕する。
(全学連・仲井祐二)
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