団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3263号04面03)(2022/10/03)


団結ひろば 投稿コーナー

地方崩壊の怒りで国葬粉砕
 静岡 川島孝志

 「安倍の国葬粉砕! 中国侵略戦争阻止!」の決意と戦争反対の意思を体を張って示すべきだと9・23集会に総決起しました。
 この日は台風15号が本州直撃かと、一抹の不安はあったのですが、今立ち上がらずしていつ立ち上がるのかという思いで全員が決起しました。
 ウクライナ戦争以来、静岡ではたった一人のスタンディングから街頭宣伝を強化してきましたが、街頭にはすさまじい怒りが渦巻いていました。署名用紙に列をなして順番を待って署名を行うことはかつてなかったことです。「中国侵略戦争阻止=世界戦争・核戦争絶対阻止の闘いを革共同の責任でつくり出さなければならない」、それは、私たち自身の真剣で命がけの決起によって切り開かれるものです。
 この日、やはり帰りは、静岡台風直撃で新幹線・在来線はストップ。約半数の8人が電車内に泊まるという事態となりました。この原稿を書いている最中も復旧はされず、SNSでは怒りが噴出しています。
 国葬反対の大きな声とうねりの根底には帝国主義・新自由主義による地方の崩壊に対する激しい怒りがあります。「反帝国主義・反スターリン主義の旗のもと、万国の労働者団結せよ!」のスローガンは全世界の労働者の共通のスローガンになろうとしています。

「黙っていられるか」とデモ
 学生 A

 「資本主義は屍(しかばね)を晒(さら)さない」という言葉がある。岸田は、国葬に血税を投入して安倍が残した「遺産」を土の下に隠し、神格化しようとした。9・27国葬反対デモはそれを許そうとしない労働者・学生の怒りだった。
 杉並区議の洞口さんの発言に「安倍による犠牲者は山上徹也だけじゃない」とあった。全くその通りだと。「犠牲者」はまだ日本にたくさんいるし、もっと言えば安倍に殺された人たちもいる。そうした犠牲者と比べたら、私は恵まれているはずだ。まだ口と歩ける足がある。だからデモをした。「人が死んでるんだぞ。静かにしろ」と怒鳴ってくる人がいた。こっちこそ「人が死んでるんだぞ。黙っていられるか」と怒鳴り返した。
 デモの後、武道館に向かうと道を塞いだ機動隊と衝突することになった。「何の法的根拠があって道を塞いでいるのだ」と叫ぶと、彼らはにらむだけだった。
 やや蛇足だが、デモ行進に参加するのは毎回楽しい。デモだけでは不十分なのはいうまでもないが、デモなき政治活動はありえないだろうし、あらゆる政治的表現の基盤である。初めて参加した人からも「興奮した」という感想があった。友人を誘って、みんな来れば良いのに。道路の真ん中を歩くと空が開けてて気持ちいいよ。
 私達は自然淘汰(とうた)されてはならない。立ち上がって、歩いて、岸田政権に声を上げ続けなければならない。

安倍が沖縄を踏みにじった
 沖縄中部合同労組 M

 9月7日、元北中城村議会議員の宮城盛光さんと沖縄中部合同労組の仲間たちで北中城村の村長と教育委員会(委員長)に対して、「安倍国葬にあたり半旗掲揚などの弔意の強制を行わない」よう申し入れを行いました。回答は「(国葬に際しての)国からの通知も何も来ていない。沖縄には半旗を掲揚する風習はない(掲揚しない)」ということでした。
 この申し入れとともに、国葬反対を訴える「北中だより」(ビラ)を3千世帯に配布しました。ビラを受け取った人はすぐに目を通して「いつもありがとう」と、安倍の国葬に対しても怒りを持っていることがひしひしと伝わってきます。沖縄の思いの根源にあるものは〈基地と安保〉に対する怒りです。それを安倍はことごとく踏みにじってきました。
 岸田政権が国葬を通してやろうとしていることは、戦争と改憲の安倍政治を正当化することにあります。日米による中国に対する戦争挑発は激しさを増しています。沖縄を戦場とした〈新たな沖縄戦〉の危機が迫っています。沖縄で広がる安倍の国葬反対の声は、戦争への怒りと直結するものです。

森川弁護士講演会に参加し
 東京・清掃労働者 E

 9月17日、中部・南部大行進主催で森川文人弁護士を講師に「安倍の国葬反対」の講演会がもたれた。
 開始時間までまだ1時間以上ある。現場でコーヒーでも飲んでいようかなと、大崎駅の改札を出て会場の方へ歩き始めると、見知った人がビラを配っていた。「まずい!」と思ったがもう手遅れだ。一緒にビラを配ることになった。30分くらいで手渡せたビラは4枚だった。その間、ビラは渡せなかった2人から「同意してるよ」との声も。
 森川講師は冒頭「自分は弁護士だが、法律の話はしない。権力者に法律を説いても無意味だからだ」とおっしゃった。自分が長年抱えてきたモヤモヤが、この一言で理解できた。
 講師の話は分かりやすく、レジュメもいろいろと活用できそうである。問題は、こういう取り組みをより多くの人に参加して理解してもらうために、自分に何ができるのかだ。
 政治に関する私の持論は、「非自民を謳(うた)う政治家は信用してはならない」である。自民党ではないが、やることは自民と同じか、よりえげつないからだ。反自民を掲げる人たちとともに活動していこうと改めて覚悟した。

朝日歌壇席巻した反戦短歌
 東京 新谷洋介

 9・23芝公園の集会で高山俊吉弁護士が朝日歌壇に載った十亀弘史さんの短歌について言及されました。十亀さんの歌は、「戦争は祈りだけでは止まらない 陽に灼(や)かれつつデモに加わる」(9月11日付朝日新聞)。今こそ闘いが必要だ、労働者の闘いだけが戦争を止められる、という思いを端的に表現しています。
 高山弁護士は、「戦争のための国葬にどのように反対するか。祈るだけではダメだ、行動しよう。行動が求められている」と呼びかけ、「闘う歌人」十亀さんの歌を紹介したのです。
 朝日歌壇では、馬場あき子さんをはじめ4人の選者全員がこの歌を選びました。毎週2、3千通もの短歌が寄せられるうち10首しかない枠で、4人とも同じ歌を選んでいるのを初めて見ました。すごい! 十亀さんの歌が圧倒的多数の人民から共感を受けていることを示しています。そうだ、闘いに立とう、と奮い立たせてくれます。
 ウクライナ戦争開戦後、朝日歌壇に載った十亀さんの反戦歌は、「軍隊は軍隊をしか守らない交戦国のどちら側でも」(5月29日)など数々ありますが、どれも的確で、階級的共感を呼び起こす歌です。闘うプロレタリア歌人に敬意を表します。

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