農地死守へ臨戦態勢 天神峰カフェ 全学連先頭に決意固く

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週刊『前進』04頁(3273号01面03)(2022/12/12)


農地死守へ臨戦態勢
 天神峰カフェ 全学連先頭に決意固く

(写真 天神峰カフェの参加者一同が市東 さん宅前の座り込み現場で強制執 行実力阻止を誓う【12月4日】)

(写真 農地死守の決意込め、市東さんの 農地に立つやぐらと看板、赤旗)


 12月4日、急迫する強制執行攻撃との重大決戦局面にある三里塚現地の市東孝雄さん宅中庭で、天神峰カフェが開かれた。旧小見川県道に面する団結街道入口では、日中は常時監視・座り込み態勢がとられ、深夜・未明にも警戒を怠らず見回りが続けられている。
 これまでの三里塚闘争半世紀の中で、大木よねさん宅強制収用、岩山大鉄塔破壊、現地闘争本部破壊、団結街道封鎖など、国家権力のやり口は常に卑劣な奇襲、不意打ち、だまし討ちの歴史であった。これへの怒りと悔しさを胸に刻み、市東さんの農地・営農を守り抜くために、全員が総決起している。
 この状況下で、三里塚芝山連合空港反対同盟、現地常駐の支援連絡会議、東京西部ユニオンの労働者、市東さんの農地取り上げに反対する会、全学連の学生ら十数人が今回のカフェに参加した。この場所そのものが強制執行の対象にされている。警察車両の動きは以前より明らかに活発化しているという。
 仲間が離れの台所で作ったシチュー、サラダを味わい、コーヒーカップを手に交流・歓談が進んだ。食事が一段落したところで、参加者が自己紹介を兼ねて発言した。全学連の3人の学生はそれぞれ、11月27日からの泊まり込み態勢に参加する中で、敵の動向を監視しながら、三里塚闘争の大義や勝利性に確信を深めていることを語った。さらに、実際に強制執行となった場合、千葉地裁佐倉支部から執行官が来るであろうから、同支部へのビラ入れ情宣活動を行ったことを報告し、今後もそれを継続・強化すると明らかにした。
 東京西部ユニオンの仲間は、阿佐ケ谷で三里塚野菜の青空市を開いたことや、強制執行阻止緊急署名への取り組みなどを報告した。
 反対同盟事務局員の伊藤信晴さんは、1971年の強制代執行での大木よねさんへの襲撃を回顧し、あのような暴虐を二度とやらせてはならないと強く訴えた。婦人行動隊の木内敦子さんは、「学生・若者たちの決起が心強くうれしい」と述べて、市東さんの農地を守る闘いを拡大・強化していくことを呼びかけた。
 決戦本部長の太郎良陽一さんは、「団結して元気よく闘おう。機動隊が襲いかかってきても、どちらに正義があるかを突きつけて、体を張って実力でとことんやってやろうじゃないか」とアピールした。参加者がそれぞれ熱を込めて農地死守決戦に臨む意気込みを語り、若い学生への期待を表明した。「三派全学連」の活動経験を持つ年配者も、今の全学連の躍進に希望を感じながら、自分も命の限り闘う覚悟を表した。
 そうした期待に応えて全学連の学生が再度発言を求め、「逮捕経験を持つ学生は今少ないが、この決戦に人生をかけて立つ」と宣言し、大きな拍手を受けた。
 翌5日、成田空港会社(NAA)は20人近くの作業員を動員して、市東さん宅向かい側の空地の草刈り、伐採作業を行った。重機で木を引き倒す作業も行われた。いよいよ強制執行は切迫している。現地に駆けつけて農地強奪の暴挙を絶対阻止し、市東さんの農地を守り抜こう。

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