獄中同志を奪い返そう 新年アピール

週刊『前進』05頁(3275号04面05)(2023/01/01)


獄中同志を奪い返そう
 新年アピール

(写真 故•星野文昭同志の絵「命【ヌチ】どう宝」【部分】)


 1971年沖縄闘争を故・星野文昭同志と共に闘った大坂正明同志、迎賓館・横田爆取でっち上げ弾圧と闘う須賀武敏同志の新年アピールです。(編集局)

反戦貫いて裁判を闘う
 東京拘置所在監6年 大坂正明同志

 71年11・14渋谷暴動闘争戦士。殺人罪でっち上げで指名手配46年、17年5月18日不当逮捕。昨年10月25日から東京地裁で裁判開始。5年7カ月を超える長期勾留・接見禁止。73歳。
 私の裁判に全国から多くの方が傍聴闘争に駆けつけ、支援の声も数多くいただいています。こうした全てに感謝しています。
 私の裁判では、証人の「覚えていない」との答えが繰り返されています。検察はそれを盾にして、取り調べ時の調書が最も事実に即しているという結論に持ち込もうとしています。
 今回、私の裁判で「初対面だ」「今日の供述が正しい」と勇気をもって証言してくれた方がいます。不当なでっち上げへの怒りは決して忘れることはありません。星野さんの無念を晴らすためにも、でっち上げの上塗りを許さず、勝利にむけ闘います。
 1971年11月闘争は、その全体について評価することはできても、参加者個々人の行動を明らかにすることなど、そもそも不可能です。裁判など成立するはずがないにもかかわらず強行されているのです。
 その理由は、すでに多くの方が喝破しているように、51年前の闘争を裁くというより、今日の政府権力の政策に応えるためにほかなりません。それは一言で言えば、中国侵略戦争に向けた戦争政策の一環だということです。
 現在岸田政権は、ウクライナ戦争を利用しつつ、軍事費をGDP比2%へと倍増し、軍備面では、敵基地や指令拠点を攻撃するミサイル基地網や迎撃ミサイル網の建設、そして最新鋭兵器への更新と新兵器開発など、軍事に直結した様々な攻撃に突き進んでいます。こうした攻撃は実に恐るべきものです。
 同時にあらゆる分野において戦争政策が貫かれています。その基軸は改憲と治安攻撃の強化であり、戦争反対派を一掃して、挙国一致の総動員体制をつくり上げようということです。
 もちろん司法界・裁判所も無縁ではありません。最近の裁判に限ってみても、憲法を無視した関生支部弾圧によって労働運動・労働組合の破壊を画策したり、三里塚では市東さんの農地の強制収用を認め、さらに全学連国賠訴訟ではペテン的論理で逆転判決を下しています。こうした攻撃は全て反戦運動・階級的労働運動を壊滅しようというものです。私の裁判もまぎれもなくその一環です。そうした裁判所・検察の強い意志を、私自身法廷で感じています。
 私の裁判では、裁判自体の勝利も重要ではありますが、それ以上に反戦派・階級的労働運動派の団結を、この裁判をテコとしてより一層固め、戦争政策との闘いを強化していくことが最も重要だと思います。反戦闘争の最先頭に立つ沖縄民衆や三里塚農民と固く結び、あらゆる戦争策動と闘いぬきましょう。
 私の裁判は、今年中には判決が出されそうです。スケジュールは非常に厳しいものがありますが、全力で皆さんの支援に応えたいと思います。
 裁判に勝利して皆さんの前に凱旋(がいせん)する日を楽しみにしています。

我らの頭上に勝利輝く
 横浜刑務所在監5年 須賀武敏同志

 迎賓館・横田爆取でっち上げ弾圧裁判で懲役11年の不当判決、18年2月下獄。命と健康を守るために、医療と刑の執行停止・即時釈放を要求している。78歳。
 今後10年は世界が激変する動乱の時代です。帝国主義が三度目の世界戦争―核戦争に突入するこの時、全世界の若い世代が、帝国主義の手先になって再び中国やアジアの民衆に銃を向けるのか、自国の支配階級に銃口を向けるのかで、歴史は決まります。
 日本の若い世代が勇気をもって、アジアの番犬帝国主義・日帝支配階級を打ち倒すプロレタリア革命戦士の道を選択した時、必ず世界戦争に終止符を打つ時代を切り開くことができると確信します。
 すべての人民が核戦争の恐ろしさを自覚しなければなりません。米帝などが保有する数千発を超えるメガトン級の、広島原爆の百倍を超える核爆弾の1発でも投下されれば、何千万人もが死傷し、広大な地域全体が放射能汚染による廃墟と化す。核戦争を絶対に阻止する闘いを、どんな困難があろうと、どんなに厳しい弾圧を受けようと、人生のすべてをかけて、労働者階級と共にやりとげなければなりません。
 それは不可能ではありません。これからの10年は、各国の政府・支配階級自身が噴火山上の生存を強制される。とりわけ日本の帝国主義支配階級は、大恐慌の再激化と経済の破局が進む中、戦後革命期に匹敵する断末魔の危機に直面するにちがいない。
 岸田政権は、中国侵略戦争の準備段階ですでに、敵基地攻撃能力を保持するために43兆円もの大軍拡を決定しました。国家予算のほとんどが軍事費に回され、国家財政は破綻し、戦時インフレで物価は天文学的に高騰し、これまで耐え忍んできた人民の怒りは沸騰点に達するでしょう。
 動労千葉、関西生コン支部、港合同の3労組を先頭にした階級的労働運動の発展が、全労働者の生きるための必死の闘いを呼び起こし、最後は「戦争推進の岸田政権はくたばれ! 大軍拡でぼろもうけする独占ブルジョアジーこそ労働者階級の生存権を脅かす最大の敵だ! 核戦争で人類全体を破滅に導く帝国主義者を全人民の敵として打倒しよう!」との革命的叫びとインターナショナルの団結の歌声が、全国の職場・学園・街頭に響き渡る時が必ず来るに違いありません。
 その日に向かって、この2023年、広島で開催されるG7首脳の戦争会議を粉砕し、帝国主義者を震撼(しんかん)させる闘いを準備し、組織しましょう。いつの時代もどの国でも、若者たちが歴史を変えるひのき舞台に主役として躍り出た時に、革命の火ぶたは切って落とされるのです。勝利は我らの頭上に輝く! 私も獄中戦線でその一翼を担って頑張ります。

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大坂正明さん裁判
 第11回公判 1月10日(火)午前10時開廷
 第12回公判 1月12日(木)午前10時開廷
 東京地裁429号法廷、午後も継続
*傍聴券配布のため、1時間前集合

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