天神峰カフェ 三里塚強制執行阻止を 農地死守へ決意固め合う 15日間決戦の渦中で交流

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週刊『前進』04頁(3280号04面02)(2023/02/06)


天神峰カフェ
 三里塚強制執行阻止を
 農地死守へ決意固め合う
 15日間決戦の渦中で交流

(写真 たき火で暖まりつつ天神峰カフェ【1月29日 成田市天神峰】)


 農地強奪の強制執行攻撃との緊迫した「15日間決戦」の中で1月29日、1月では2度目の天神峰カフェが開かれた。千葉・東京・神奈川などの労働者、座り込み・泊まり込み参加者、現地闘争本部員、全学連現地行動隊、三里塚支援連絡会議など十数人が参加。たき火を囲み熱いコーヒーを飲みながら交流し、終了後には機動隊宿舎周囲の現地踏査も行われた。
 現地常駐の仲間は、この間警察車両の通行が多くなり、27日には市東さん宅から目の前の機動隊宿舎の敷地にプレハブ(コンテナハウス)計8台が搬入されたことを報告。明らかに強制執行準備の動きだ。大木よねさんへの強制代執行(1971年)、岩山大鉄塔破壊(77年)、現地闘争本部封鎖(90年)、団結街道封鎖(2010年)、現地闘争本部破壊(11年)など、国家権力による攻撃は卑劣なだまし討ちの歴史だ。参加者は強制執行を阻止するために自分に何ができるか考え、意見交換した。
 婦人行動隊の木内敦子さんは、「首相官邸前や霞が関に行って抗議やデモもしてきたが、権力が力で押し通す状況は変わらず、希望が持てない気持ちになっていた。しかしここでは闘って強制執行を止めており、ここに希望があることをもっと多くの人に訴えて結集を促したい」と語った。
 決戦本部長の太郎良陽一さんは、反対同盟が25日に行った成田空港会社(NAA)本社に対する抗議・申し入れ行動を報告し、特に市東さんが、NAAが市東家に黙って土地を買収して15年間もその事実を隠していたことを怒りに燃えて糾弾したことを伝えた。
 太郎良さんはさらに、1978年3月の開港阻止決戦で自ら横堀要塞に立てこもり機動隊と戦い抜いた経験を交えながら、熱を込めて訴えた。「強制執行が実際にいつ来るかはわからない。しかし敵の動きとして直前に何らかの予兆が必ずある。SNSでも告知するから、仲間を誘って全力で駆けつけてほしい」
 市東さんの家と畑、開拓組合道路と萩原富夫さんの横川の畑を取り囲む形で、周回道路が造られてきた。この道路を成田空港警備(NAS)の車が日常的に走り、市東さんの家周辺を監視している(図)。1月17日にはこの周回道路と機動隊宿舎をつなぐ「ゲート」が設置された。この道路とゲートを使って準備を整え、機動隊宿舎を「基地」として襲いかかってくることが容易に予想される。農民が祖父の代から血と汗を流して耕してきた農地を、法律に基づく判決の執行という体裁で、力ずくで奪おうとしている。絶対に許すことはできない!
 一同はあらためて、強制執行を実力阻止し、反対同盟とともに市東さんの農地を体を張って守り抜く決意を固め合った。

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