動労千葉 スト構えダイ改粉砕―春闘へ 定期委員会で方針確立

週刊『前進』04頁(3283号02面01)(2023/02/28)


動労千葉
 スト構えダイ改粉砕―春闘へ
 定期委員会で方針確立

(写真 渡辺剛史書記長がストを構えて闘う方針を提起した【2月19日 DC会館】)

 動労千葉は2月19日、第87回定期委員会をDC会館で開いた。3月のJRダイヤ改定と春闘を焦点に、戦時下でストライキを構えて闘う方針を確立した。また11月労働者集会へ、1年をかけた組織化の闘いに入ることを改めて確認した。
 あいさつに立った関道利委員長は、市東孝雄さんの農地を奪う三里塚での強制執行を怒りを込めて弾劾した。動労千葉の組合員も多数、現地に駆け付けて攻防を担った。関委員長は、闘いはまだ終わっていないと強調し、反対同盟と共に闘うことを呼びかけた。
 世界は戦争にのみ込まれ、岸田政権は中国への侵略戦争を構えて大軍拡に突き進んでいる。今年は世界戦争阻止をかけた決戦になると関委員長は声を強め、崩壊する連合を打倒し、自国政府の戦争政策と闘う階級的労働運動を甦(よみがえ)らせようと力説した。
 JR東日本は3月ダイヤ改定で、運転士や車掌の行路に「その他時間」を設け、乗務員に企画業務や車両清掃、駅の券売機の案内業務、駅内無人コンビニの品出し業務など、あらゆる仕事をさせようとしている。昨年のダイヤ改定では全職名が廃止され、運転士や車掌が所属する運輸区と複数の駅を統合した「統括センター」が設置された。労働者を勤務指定一つであらゆる業務に使い回すための攻撃だ。各職種の専門的な技術や経験は必要ないとして、労働者から誇りを奪うことがその狙いだ。
 この攻撃には何の合理性もない。経費削減や人員削減にもならない。なのにJRがそこに突進しているのは、いったん始めた新自由主義攻撃を自分で止めることができないからだ。無謀な攻撃は破綻し、職場の怒りは必ず噴出する。こう指摘した関委員長は、「団結して闘うことを職場で真剣に訴えよう」と述べ、総力での組織拡大を訴えた。
 関委員長はまた「70歳まで原則組合員」という組織体制の確立を提案した。動労千葉の組織と運動を次世代に残すため、65歳以上の雇用延長を求めて闘うと共に、退職後も組合員として踏ん張ろうということだ。JR東日本の経営計画「グループ経営ビジョン『変革2027』」は5年後までのプランであり、日米帝国主義は5年以内に中国への侵略戦争を仕掛けようとしている。その5年に動労千葉は勝負をかけるとして、この方針を全組合員の討議に付し、秋の定期大会で決定したいと発言した。
 さらに、国際連帯が始まって20年となる今年の11月労働者集会に向け、日本の運動を本格的に発展させるため、1年かけた組織戦に改めて挑もうと訴えた。
 当面する取り組みを渡辺剛史書記長が提案し、①春闘集中回答日の3月15日を山場に大幅賃上げ獲得へ闘う、②ダイヤ改定当日の3月18日午後1時から、動労千葉春闘総決起集会をDC会館で開催する、③CTS(千葉鉄道サービス)の賃金回答が予想される4月上旬に春闘第3波闘争を設定する、④この過程でいつでもストライキに入れる態勢を確立する――などの具体的方針を打ち出した。
 討論では、乗務員に乗務以外のことをさせて安全を破壊する業務融合化への怒りが語られた。JRを退職する青年労働者が激増する中、青年の意識にどうかみ合って闘いを組織するのかを巡り議論が交わされた。久留里線廃線阻止へ住民と共に闘う決意や、組織拡大を展望して職場代表戦に挑戦する意思も示された。
 運動方針を採択し、動労千葉は歴史の分岐点での大決戦に乗り出した。
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