反戦貫き杉並選挙決戦勝利へ 三里塚3学生を奪還 岸田打倒の3月大攻勢を

週刊『前進』04頁(3285号01面01)(2023/03/15)


反戦貫き杉並選挙決戦勝利へ
 三里塚3学生を奪還
 岸田打倒の3月大攻勢を

(写真 奪還された三里塚弾圧3学生が全学連の仲間と再会。右から飯田駿介さん、長江光斗さん、今井治郎さん【3月8日】)

 3月8日、三里塚強制執行で不当逮捕された3学生を奪還した(記事4面)。大勝利だ。日本帝国主義・国家権力は、強制執行実力阻止闘争の爆発、市東孝雄さんを先頭とする三里塚反対同盟の不屈の決起、3学生の完黙非転向の闘いに根底的に打ちのめされ、三里塚闘争の正義性と強制執行のあまりの不正義が全人民的に明らかにされることに恐怖して、起訴することもできなかったのだ。戦争突入を前に日帝はガタガタだ。この大勝利に続き、岸田政権打倒の3月大攻勢に打って出よう! 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部も、湯川裕司委員長への実刑判決に直ちに反撃を開始した。放射能汚染水海洋放出を狙う岸田政権と対決する3・11反原発福島行動に続き、戦時下の内乱的激闘をさらに推進し、洞口朋子杉並区議の再選勝利へ総決起しよう。

米日韓軍事同盟粉砕せよ

 北朝鮮への全面侵略・占領を想定した米韓の大規模合同軍事演習「フリーダム・シールド」が3月13~23日まで実施される。訓練では、米韓両軍が野外実動訓練を5年ぶりに復活させ、上陸作戦や特殊作戦などを展開する。米軍の原子力空母ニミッツや原子力潜水艦が参加し、日本海では米日韓の共同訓練も行われる予定だ。これに先立ち2日には、キムジョンウンら北朝鮮指導部を暗殺する「斬首作戦」の合同訓練が公開された。公開は異例のことだ。3日には米軍の戦略爆撃機B1B、6日には核兵器搭載可能な戦略爆撃機B52が朝鮮半島上空に展開した。一連の合同演習は北朝鮮や中国へのすさまじい戦争挑発にほかならない。
 こうした中、韓国のユンソンニョル政権は6日、「徴用工」裁判をめぐって、韓国大法院で敗訴した日本企業の賠償を韓国政府傘下の財団が肩代わりする方針を発表した(記事3面)。日帝と日本企業の賠償責任を免罪するものである。断じて許せない。
 岸田は「日韓関係を健全な関係に戻すためのもの」と歓迎し、米帝バイデンも「日韓両国の協力とパートナーシップの画期的な新章だ」「自由で開かれたインド太平洋という共通の目標の強化と前進につながる」と絶賛した。日本の半導体輸出規制の解除、韓国の世界貿易機関(WTO)への提訴取り下げ、ユン大統領の3月訪日・4月訪米、5月主要7カ国(G7)広島サミットへのオブザーバー出席など、事態は急速に動き出している。
 背景にあるのは米帝による中国侵略戦争の準備だ。米帝は米日韓の軍事同盟形成を急いでいる。そこで米政府はユン政権の「解決策」発表に強い歓迎を表明した上で、日韓両政府に「核の傘」についての米日韓の協議体の創設を打診した。半導体についても、中国と結びつきの強い韓国を引きはがそうとしている。米帝は北朝鮮の反人民的な軍事対抗を口実に、米日韓の対中国包囲網、核軍事同盟の形成へ動いているのだ。これと一体で岸田政権も歴史的な大軍拡に踏み出した。戦争犯罪を居直り再び侵略戦争に突き進む日帝・岸田政権を打倒しよう。
 韓国国内ではユン政権に激しい怒りが爆発している。元徴用工の原告3人が「謝罪が先だ」と「寄付金」の受け取りを拒否している。韓国の世論調査では「肩代わり案」反対は63・7%だ。民主労総は戦時下の労組弾圧を打ち破り、「韓米日軍事同盟構築阻止」を掲げて闘っている。日本でも2・12国鉄集会で「日本の大軍拡に反対する日韓鉄道労働者の決議」が発せられた。今こそ労働者国際連帯を発展させよう。

米・中ロ激突の世界戦争に

 ウクライナ戦争は、帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争・核戦争の危機を加速度的に進行させている。
 東部ドネツク州の要衝バフムトでは激戦が繰り広げられている。ロシア軍は、米・北大西洋条約機構(NATO)の主力戦車や長距離ロケット砲の投入の前にバフムト制圧を狙い、すさまじい数の犠牲者を伴いながら包囲戦をしかけている。ウクライナ軍も徹底抗戦し、1日数万発の砲弾が飛び交う激しい消耗戦が展開されている。
 米バイデン政権は3月3日、ウクライナに4億㌦(約540億円)の追加軍事支援を発表した。NATOのストルテンベルグ事務総長も「消耗戦とは補給をめぐる戦争だ」と述べ、軍需産業と協力して砲弾・弾薬の増産体制を強化することを表明。欧米帝国主義は弾薬生産を戦時態勢に移行させ、戦争を泥沼化させている。
 米帝は、2月17~19日にドイツで開かれたミュンヘン安全保障会議に約50人もの代表団を送り込み、「ロシアが敗北するまで支援を緩めない」と宣言した。世界支配・国内支配の危機ゆえに、米中対立を非和解化させるしかなく、戦争を中途半端に終わらせることは絶対にできない。ウクライナをどこまでも地獄の戦場にし、欧州と東アジア―インド・太平洋を丸ごと戦場化する第3次世界大戦・核戦争へと世界を引きずり込んでいく以外にないのだ。
 帝国主義もロシア、中国スターリン主義も戦争を終わらせることはできない。それができるのは、全世界の労働者人民の反戦闘争、反帝・反スターリン主義世界革命のみだ。1年に及ぶ戦争は食糧、燃料費などの物価高騰を引き起こし、世界中の労働者が反戦デモやストライキに立ち上がっている。労働者人民がまともに生きられない中で、武器・弾薬を増産し、労働者同士を殺し合わせて空前の利益をむさぼる軍需産業や石油巨大資本。労働者の命を消耗品のごとく扱い、おびただしい血と犠牲の上に延命をはかる帝国主義を国際反戦闘争の爆発で打倒しよう。この帝国主義強盗どもが集まる5月広島サミットを粉砕しよう。

危機を深める日帝を倒せ

 4月16日の告示日まで約1カ月と迫った杉並選挙戦は、日帝・岸田政権を打倒し帝国主義戦争を内乱に転化する大決戦だ。
 岸田政権は、G7議長国として世界戦争を推進し、大軍拡予算と戦争に向けた反動立法を通そうとしている。3月7日には一度廃案になった入管法改悪案を閣議決定した。さらに、「アイアン・フィスト23」など日米共同訓練を沖縄―全国で展開しながら、基地強化を進めている。沖縄の石垣島では、ミサイル部隊を中心とする陸上自衛隊石垣駐屯地を16日に開設しようとしている。
 だが岸田政権はボロボロだ。経済安保担当相・高市早苗が、安倍政権時に総務大臣として安保戦争法に批判的なマスコミに圧力をかけ弾圧していたことが暴露され、窮地に追い込まれている。また、日帝の宇宙政策・安保戦略の飛躍をかけたH3ロケットの打ち上げも無残に失敗した。
 戦争に突進する岸田政権に対する怒りは地に満ちている。石垣島では駐屯地開設に反対する住民が5日、陸自車両200台の搬入に徹底抗議した。三里塚の実力闘争、戦時下でストライキを構える動労千葉の闘いなどの革命的行動を巨大な奔流にするために、杉並選挙戦に絶対勝利しよう。
 洞口区議は「反戦の声をとどろかせ、意志を公示し、議会で堂々と抗議を申し立てる」(バーゼル宣言)唯一の議員だ。杉並から革命的反戦闘争をまきおこし全国に拡大させるならば、総翼賛化した大軍拡・戦争国会を粉砕し、岸田政権を打倒できる。洞口区議を先頭に杉並で闘われた国際婦人デーのデモには、鈴なりの注目、声援が送られ、右翼の襲撃や機動隊の規制を突破して住民が合流した。杉並から反戦のうねりをまきおこし、洞口区議の再選をかちとろう。青年・学生・女性を先頭に新しい労働者党をつくろう。全党・全人民の力で洞口勝利をかちとろう。

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