革共同第30回全国委員会総会を開催 戦時下の革命的反戦闘争爆発させ帝国主義戦争を内乱へ転化しよう

週刊『前進』04頁(3286号02面01)(2023/03/20)


革共同第30回全国委員会総会を開催
 戦時下の革命的反戦闘争爆発させ帝国主義戦争を内乱へ転化しよう


 2月末、革共同は第30回全国委員会総会を開催した。第8回全国大会から1年の闘い、2023年1・1アピール(本紙3275号)での一致、そして2月決戦の地平で、党の新たな出発点をなす総会となった。
 30全総は第一に、ウクライナ戦争の世界戦争・核戦争への拡大と中国侵略戦争との一体化、「第3次世界大戦」の現実化という情勢を内乱・革命に転化する闘いを労働運動、学生運動、あらゆる戦線において具体的に着手することが、革命的共産主義者の党の義務、任務となっていることを確認した。第二に、「バーゼル宣言」の現代的貫徹―戦時下における反戦闘争の宣伝・扇動・組織化の闘いとして、すでに国家権力と右翼、全反革命との内乱的激突点となっている杉並選挙闘争の勝利へ、全国委員会を先頭に全党総決起で闘うことを決定した。第三に、19年26全総への党変革の決定的契機をなした女性解放闘争における3年半の格闘の到達地平と「党内・運動内における女性差別・抑圧の現実的克服のための闘い」の原則的方向性を提起し、女性解放組織委員会(FOB)の中央的・全国的確立の方針を決定した(『共産主義者』第216号に掲載予定)。第四に、三里塚強制執行実力阻止の先頭で闘った学生戦線、女性、青年労働者の同志が全体を牽引(けんいん)し、革共同の新たな指導部建設の前進を示した。第五に、19年26全総後に東北地方委員会に発生した解党派的日和見主義としての「EL5派」との組織的決着をつけた地平で、中央・細胞の一致を不断につくりだす全国単一党建設を決定的に推進するための討論を行った。時代認識、路線・方針、組織的諸課題について徹底討議し、一致し、決定し、執行し、総括し、全党に責任をとる「党中央委員会としての全国委員会」の確立という点で、革共同の新たな出発点となった。
 以下は、30全総で秋月丈志書記長から提起された政治局報告の要旨である。

⑴革命的内乱の端緒開いた2月決戦と30全総の課題

 1・1アピールでうちだした「バーゼル宣言」の現代的貫徹―「帝国主義戦争の内乱への転化」に向かっての闘いは、年頭から、とりわけ2月決戦の爆発と高揚の中で決定的に開始された。三里塚強制執行実力阻止闘争の爆発、国家権力・右翼との内乱的激突にかちぬいて闘われている杉並選挙決戦、動労千葉を先頭に戦時下の階級的労働運動をつくりだす新たな挑戦に踏みだし、日韓連帯の発展も切り開いた2・12国鉄集会、2・18―20沖縄闘争、2・23ウクライナ反戦闘争と軍拡・戦争国会粉砕の闘い。このすべてが「帝国主義戦争の内乱への転化」に向かっての闘いとしてある。この2月決戦の全てに革命的内乱の萌芽がある。
 三里塚芝山連合空港反対同盟・市東孝雄さんの農地強奪は、文字通りの戦時収用であり、反戦の砦(とりで)、革命的内乱の砦としての三里塚闘争破壊のための攻撃として仕掛けられた。反対同盟と革共同、全学連、動労千葉をはじめとする支援の労働者人民は固くスクラムを組み、団結して、不法・不正義・卑劣きわまる「夜盗」「闇討ち」の強制執行を断固として迎え撃ち、「農地死守・実力闘争」を貫いた。日本帝国主義の戦争突入攻撃との最初の内乱的激突の闘いが三里塚から開始された。戦時下に突入する日本階級闘争の新時代を切り開いたのだ。全学連の女性同志は何度も権力のバリケードを突き破り、数百人の機動隊に体当たりで立ち向かい、文字通り「政治と暴力の奪還」を体現して闘いぬいた。21年の五輪開会式粉砕闘争、22年の沖縄復帰50年式典粉砕闘争、日米会談・クアッド粉砕闘争、安倍国葬粉砕闘争と実力闘争の復権への闘いを積み重ねてきた全学連の力が爆発的に発揮された。この隊列が「3桁」になれば日本階級闘争を一変させる力を持つ。
 2・23ウクライナ反戦闘争は、全国から650人の結集でウクライナ戦争1年の国際反戦闘争の先頭に立ち、「戦争を止める力は労働者民衆にある。自国政府打倒の革命で戦争はなくせる」(基調)ことを真っ向から訴え、機動隊・右翼一体となった弾圧・妨害を粉砕し、都心デモを打ち抜いた。翌24日には国会闘争に決起し、洞口朋子区議を先頭に杉並から発せられた軍事費2倍化反対署名4156筆の提出行動も行った。
 4月16日告示の杉並選挙決戦は、国家権力と右翼との街頭における内乱的激突に勝ちぬきながら、洞口同志と西部地区党・都委員会・関東地方委員会を先頭に「杉並から戦争とめよう」と訴えて断固として闘いぬかれている。それは、バーゼル宣言で提起されている「プロレタリアおよび社会主義者の義務」、すなわち「この決定的な時機」に反戦の声をとどろかせ「意志を公示し、議会で堂々と抗議を申し立て、大衆的な大示威運動に結集し、プロレタリアートの組織と力とがもつあらゆる手段を利用せよ」という義務を、今日の日帝のウクライナ戦争―中国侵略戦争突入情勢下で貫徹する闘いである。選挙という最大の合法的領域を駆使しての「帝国主義戦争の内乱への転化」に向けた宣伝・扇動であり、労働者階級人民の組織化の闘いである。だからこそ日帝国家権力、右翼反革命は震え上がり、全力でつぶしにかかっている。だが、対カクマル戦争という内戦に勝利してきた経験をもつ革共同にとっては、これもまた革命的内乱を促進する決定的テコである。このような革命的選挙闘争を、杉並区という首都の一角で実現し全国化していく。それが「杉並から戦争をとめよう」のスローガンと闘争の意味である。3―4月全党総決起で杉並選挙決戦勝利へ闘うことを、本総会の決定としたい。
 関西地方委を先頭に、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部や全国金属機械労組港合同をはじめ闘う労組との共闘のもとに闘われている高槻市議選の意義も確認したい。

革命的女性解放闘争

 本総会の重要な確認事項として、26全総への党変革の決定的な契機をなした女性解放闘争における3年半の格闘の総括と到達地平について、中央FOBからの提起を受け、とくに「党内における女性差別・抑圧の現実的克服のための闘い」の「組織的指導原則・指針」を確立し、全党に示したい。新自由主義大崩壊と世界戦争に対する女性プロレタリアートの根底的怒りの爆発こそ、反帝・反スターリン主義世界革命の巨大な推進力である。3・8国際婦人デー闘争を突破口に、ロシア2月革命から10月革命を牽引したロシアの女性労働者、ボリシェビキ女性党員の闘いを今こそ復権し、革命的女性解放闘争の発展をかちとろう。
 8回大会決定に従うことを拒否し、党から脱落したEL5派は、世界戦争突入情勢=革命的情勢の本格的到来を前にしてわが党内から発生した解党派的日和見主義だった。彼らは、帝国主義支配階級と共にウクライナ戦争を「ロシアの侵略戦争・ウクライナの防衛戦争」と規定し、「ウクライナ国旗・カラー」をシンボルとして掲げる社会排外主義にまで純化した。
 われわれはEL5派との党内外での闘争の決着をつけた地平で、地区党建設を基軸に中央・細胞の一体性を不断につくりあげ、プロレタリア革命の勝利に向かって労働者階級を組織することができる全国単一党建設を決定的に前進させる。1・1アピール第Ⅴ章を党建設の基本的方向性として確認する。

時代認識の深化を

 本総会の最大の課題は、8回大会―29全総―23年1・1アピールでの提起や認識もさらに大きく超えて進んでいるウクライナ戦争の世界戦争・核戦争への拡大情勢、ウクライナ戦争と中国侵略戦争の一体化、帝国主義と残存スターリン主義・旧スターリン主義の全部を巻き込んだ「第3次世界大戦」の現実化という情勢に、党が全力で追いつき、時代認識の中身を「転換的」に深化し武装するということである。時代の巨大な転換が党と階級に求める飛躍をかちとり、革命的大衆的反戦闘争の爆発―帝国主義戦争の革命的内乱への転化を実現しよう。

⑵ウクライナ戦争・中国侵略戦争―世界戦争の本格的爆発

 ウクライナ戦争は、事実上、米帝を主力とする北大西洋条約機構(NATO)とロシアとの戦争として激化し、それと米帝の中国侵略戦争への突入過程がますます一体となって進んでいる。正確に言えば「ウクライナ戦争をその一部とする帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争」が、ますます本格的な爆発に向かって進む過程にある。それはウクライナをどこまでも地獄の戦場にしながら、欧州と東アジア―インド太平洋を丸ごと戦場化する第3次世界大戦の現実的切迫という、恐るべき事態のなかに世界をたたきこんでいる。
 この2カ月の間にも、現実の情勢はもっと激烈に加速度的に進行し、ウクライナ戦争は今まさに第3次世界大戦の直接的な導火線となっている。この1年の間に、ヨーロッパにおける大戦争=対ロシア戦争と、東アジアにおける大戦争=台湾を焦点とする中国侵略戦争が、同時一体的に帝国主義によって推進される構図がつくりだされた。このままでは核戦争にまで行き着くしかない世界戦争が進行しているのである。
 この「事実」を本当にとらえきらなければならない。「すでに戦争は始まっている」「革命情勢だ」という時代認識の「これまでどおりの一般的確認」ではなくて、すでに実際に始まり激しく進行している世界戦争・核戦争の過程を内乱・革命に転化する闘いをあらゆる戦線において〈具体的に〉着手することが、革命的共産主義者の党の義務、任務となっていることを、一切のあいまいさなく確認しなければならない。

米帝主導の対ロ戦争

 2月20日、米大統領バイデンはウクライナ首都キーウを「電撃訪問」し、「ロシアを敗北させる」まで戦争をやることをゼレンスキーと確認した。翌21日にはロシア大統領プーチンが年次教書演説を行い、「西側」による戦車供与などの軍事支援を第2次大戦中のナチス・ドイツのソ連侵攻になぞらえて「祖国防衛戦争」への全国民的結束を訴え、米ロ間の新戦略兵器削減条約(STARTⅡ)の履行停止も宣言した。これに応じる形でキーウからポーランドに戻ったバイデンがワルシャワで演説し、「ロシアが勝利することは決してない」と強調した。バイデン自身が前面に立ち、米帝の戦争、米帝対プーチン・ロシアの戦争という構図をむき出しにさせたのだ。
 米帝は「気球撃墜」で中国との軍事的対決も同時にエスカレートさせる中で、ウクライナ戦争で敗北すること、あるいは中途半端で終わらせることは絶対にできない。中国スターリン主義の側も、「体制の存亡」をかけてウクライナ戦争とロシアを対米対決の「カード」として使うことに踏み切った。外交担当トップの王毅政治局員をモスクワに送り、プーチンと会談して中国・ロシアの連携を確認し、習近平のロシア訪問の準備を進めている。これに対し米帝は「中国がロシア軍事支援を検討している」との情報を流し、支援を実行した場合には「深刻な結果をもたらす」(ブリンケン国務長官)と警告。ゼレンスキーも「中国がロシアを支援すれば世界大戦が起きる」と牽制(けんせい)した。
 米帝バイデンは、来年の大統領選過程に入っていく中で、国内支配の危機からもウクライナ戦争を激化させる方向に追い立てられている。ウクライナで「失敗」したら米帝の権威は完全に失墜し、「世界の民主主義のリーダー」というアメリカを国家として「統合」する最後の看板を失って、体制崩壊的危機に直面する。労働者階級人民の不満と怒りは全世界でもますます高まり、インフレに対するストライキに続いて「反NATO」を掲げた反戦闘争の新たな波が始まり広がりつつある。NATO各国の「結束」も肝心のドイツをはじめいつまでもつか危ういのだ。だからこそバイデンは「米軍が駐留していない戦時中の国の首都を米大統領が訪れる」という「前代未聞」の行動にまで出て国内外にアピールせざるをえなかったのである。

反帝反スタ世界革命

 米帝もロシアも、そして中国も、ウクライナ戦争をめぐってもはや引き返せないところに立ち、世界戦争にまで突き進む以外にない。リーマン・ショック=08年大恐慌以来の恐慌対策の総破産、恐慌の「再爆発」も迫っている。戦争によってしか延命できない帝国主義も、この帝国主義打倒の世界革命を放棄し、帝国主義に根本的なところで屈服して反プロレタリア的な軍事的対抗にひた走るスターリン主義も、決して戦争を終わらせることはできない。この戦争を終わらせることができるのは、全世界の労働者階級人民の反戦闘争、革命的行動のみであり、帝国主義とスターリン主義を打倒するプロレタリア世界革命のみである。
 ウクライナ戦争は、没落し危機に立つ帝国主義の延命のための戦争であり、さらに破滅的な世界戦争・核戦争に導いていく戦争であること、「ウクライナをロシアの侵略から守るための戦争」「独裁から自由と民主主義を守るための戦争」などという米帝バイデンや日帝岸田ら帝国主義者が毎日毎時間、幾億ものカネを使ってあらゆる手段で広めている宣伝が、百パーセントのうそであり、欺瞞(ぎまん)であることを暴き出さなければならない。帝国主義ブルジョアジーの言う「民主主義」とは、ブルジョアジーの独裁であり、資本による労働者階級に対する専制支配であり、労働者を永久に賃金奴隷の鎖に縛り付け、帝国主義ブルジョアジーの支配のための戦争に引きずり込むものでしかないのだ。
 5月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)を挟む3月末から夏にかけて、米欧の帝国主義から送り込まれるレオパルト2などの主力戦車、長距離ロケット砲弾などで武装したウクライナ軍と、「国家存亡」をかけた総力戦を挑むプーチン・ロシア軍とが激突し、重大な局面に入っていくのは必至である。この3―5月、以下のスローガンのもとにウクライナ反戦闘争に総決起しよう。
 ★ウクライナをこれ以上戦場にするな! 米帝・NATOとプーチン・ロシアはウクライナからただちに手を引け!
 ★戦争を長期化・激化させる米帝・全帝国主義の軍事支援・参戦反対!——米帝・NATOの武器供与、軍事支援が実際にもたらしているものは、ウクライナ戦争の激烈化と泥沼化であり、米帝をはじめとする軍需産業の巨額の利潤である。
 ★米欧帝国主義―ゼレンスキー政権とプーチン・ロシアの戦争に労働者階級の立場から反対し、真の解放をめざすウクライナ労働者人民の闘争に連帯しよう!
 ★ロシアの労働者人民、兵士と家族の反戦決起に連帯と支持を!
 ★ウクライナ、ロシア、全世界の労働者階級人民は、ウクライナ戦争と中国侵略戦争―世界戦争に反対し、反帝・反スターリン主義世界革命に向かって団結しよう!——すべての戦争を終わらせ、永久になくす道はこれ以外にないし、労働者階級は必ずこの方向に向かって進む。

広島サミット粉砕を

 日本帝国主義は、ウクライナ戦争、中国侵略戦争―世界戦争情勢にのみこまれ、安保3文書閣議決定に踏み込んだが、今日まで改憲を果たせず、実際に戦争そのものに突入するということはものすごい飛躍がいる。広島・長崎闘争、沖縄闘争・全国反基地闘争、三里塚闘争、福島闘争、これらの闘いを先頭とする労働者階級人民の反戦反核の意志と闘いが依然として立ちはだかっている。「G7議長国」でありながらG7で唯一ウクライナを訪問できず、ゼレンスキーとの対面会談も軍事支援もできていない。この帝国主義の「最弱の環」である日帝を打倒する闘いこそ、ウクライナ戦争―中国侵略戦争・世界戦争・核戦争を阻止する最大の決戦だ。5・19G7広島サミット粉砕決戦に全国から総結集し、バイデン、岸田らを直撃する怒りの反戦デモをたたきつけよう。

⑶戦争突入=革命的情勢下での党と階級の飛躍の課題

 世界戦争への突入が始まり、革命的情勢の革命への転化がますます実践的課題となる中で、反戦闘争の中身も、反戦闘争を軸とする階級的労働運動も、新たな時代に対応していく必要がある。戦時における反戦闘争、戦時における階級的労働運動をつくりだすということである。
 動労千葉は2月19日の第87回定期委員会で、「世界は戦争にのみこまれ、岸田政権は中国への侵略戦争を構えて大軍拡に突き進んでいる。ことしは世界戦争阻止をかけた決戦になる。崩壊する連合を打倒し、自国政府の戦争と闘う階級的労働運動を甦(よみがえ)らせよう」(関道利委員長)と訴えている。すべての労働運動、労働組合で、このような構えをもって闘うことが求められている。まさに「資本主義にNO!と言える労働運動」「帝国主義と対決して戦争を止める労働運動」「資本家階級の権力をうち倒して、労働者の社会をつくることをめざす労働運動」でなければ、もはや労働運動としての労働運動は一切成り立たないところに完全に立っているのだ。
 「帝国主義の基本矛盾が世界恐慌と世界戦争として爆発していく時代に、『資本家階級の権力をうち倒して、労働者の社会をつくろう』という立場に立たない労働運動はどうなっていくか」(中野洋『甦る労働組合』)。それは自民党の「友好団体」「連携相手」に成り下がった今日の連合の姿にはっきりと示されている。戦争突入情勢で連合は「社会排外主義としてブルジョア政治と完全に融合するにいたった」(レーニン『帝国主義論』)。
 だが連合の「ブルジョア政治との融合」の「完成」は「労働運動の一般的で根本的な利益との非和解的対立を強めずにはおかない」(同)。連合は憎むべき日帝ブルジョアジーの手先として労働者階級全体に認識され、労働組合のナショナルセンターとしての求心力を失い、崩壊を早めている。この情勢は、国鉄闘争を軸に新自由主義と戦争の攻撃に対して営々と闘い続けてきた3労組陣形、11月集会の階級的労働運動勢力の存在によって、階級的労働運動を再生させる決定的なチャンスに転じる可能性を生んでいる。
 1905年のロシアで小さな印刷工場の小さなストライキが巨大な大衆的政治的ストに発展し、ゼネスト、蜂起にまで燃え上がったように、そして1917年2月革命が国際婦人デーのデモに立ち上がった女性労働者の決起から始まったように、何かひとつのきっかけとなる闘争、ストライキが、燎原(りょうげん)の火となる現実性がある。だが1905年も17年も「たまたまそうなった」わけではない。ボリシェビキ党のねばり強い意識的な働きかけ、「専制政治打倒」「帝国主義戦争の内乱への転化」に向けた宣伝・扇動・組織化の闘いがあったのだ。
 いま党に求められていることは何か。第一に、反戦闘争を「戦時における反戦闘争」として「革命的行動への移行」「帝国主義戦争の内乱への転化」に向かって、国家権力との激突=内乱を意識的につくりだしていくことである。「内乱は、あらゆる階級社会で、階級闘争の自然な、ある事情のもとでは不可避的な継続であり、発展であり、激化である」(レーニン「プロレタリア革命の軍事綱領」)。自国政府が戦争に突入するときにこれを阻止する反戦闘争を、大衆的なデモやストライキを組織し、拡大していくならば、それは不可避に国家権力や反革命の弾圧、襲撃との激突になり、内乱へと発展していく。すでにこの間の都心、杉並での反戦デモはそのようになっている。国家権力と右翼反革命の弾圧・襲撃は、労働者人民の側がこれを断固として実力で跳ね返して闘うならば、革命的内乱をいっそう促進するものとなる。三里塚、沖縄、広島・長崎、福島、横須賀・横田などの全国の反基地闘争、G7広島サミット粉砕闘争、すべての闘争を帝国主義戦争の革命的内乱への転化を促進する闘争として闘おう。学生戦線はその先頭に立つ。
 第二に、すべての産別・職場における具体的攻防を、戦時における階級闘争の絶滅攻撃、帝国主義戦争への労働者の動員攻撃としてとらえ、「世界戦争阻止をかけた決戦」として構えて、資本・国家権力との激突をつくりだす闘いに、そして大衆的政治的ストライキに発展させる方向に意識的に導いていくことである。
 第三に、戦時においてこそ階級闘争を激化させ、内乱と革命にまで導くことができる党へのさらなる変革と飛躍をかちとっていくために、レーニンの『何をなすべきか』―『左翼空論主義』、そして『甦る労働組合』を貫くテーマである「労働運動においてマルクス主義(労働者階級の自己解放=反スターリン主義)を貫く」という意識性を党の指導と組織建設の核心にすえて闘いぬくことである。革命的情勢はますます成熟し、革命は可能である。一切は革命の主体としての労働者階級の意識性と組織化、それを保障する中央委員会(全国委員会)・細胞の不断の単一党的一致と団結にかかっている。地区党建設こそその要をなす。
 さらに女性解放闘争をはじめ、帝国主義のあらゆる階級分断と差別・抑圧の攻撃を打ち破り、すべての被抑圧人民の決起と闘いを帝国主義打倒のプロレタリア革命の旗の下に団結させ勝利に導くことができる地区党の指導性を強化しよう。
 星野国賠闘争勝利、大坂裁判勝利=大坂同志奪還へ総決起し、戦時下のあらゆる弾圧を粉砕して闘える組織を建設しよう。
 機関紙拡大こそ党組織建設・拡大の基軸である。そして帝国主義戦争の内乱への転化に向かって徹底的に闘いを爆発させることこそ機関紙拡大と党組織拡大の道だ。(了)
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