石垣自衛隊基地開設阻止・ミサイル搬入阻止の闘い 〈ルポ〉 黒島善輝

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週刊『前進』04頁(3288号04面05)(2023/04/03)


石垣自衛隊基地開設阻止・ミサイル搬入阻止の闘い
 〈ルポ〉 黒島善輝

(写真 18日、ミサイル車両に抗議する退職教員たち)

 自衛隊は3月5日にミサイル発射台を含む車両約200台を陸上げし、威圧的に基地内に運び込んだ。反対派住民は、200人が港近くの公園で集会。体を張って抗議の声を上げた。防衛省は3月7日になって、陸上自衛隊石垣駐屯地を3月16日に開設すると発表した。こういうやり方そのものが許せない。
 政府・防衛省は、「最後の空白を埋める」と称して年度内の強行開設をはかった。石垣駐屯地は陸自の八重山警備隊と対艦・対空の二つのミサイル部隊、総勢570人からなる。自衛隊は、現在のミサイルを改良し射程1600㌔にまで伸ばし、それを近々石垣や宮古に配備すると公言している。南西諸島は攻撃拠点として整備されつつあるのだ。住民を守ることとは正反対の侵略戦争準備が現実のものとなりつつある。
 16日午前8時、駐屯地ゲート前に駆けつける。その日の朝刊には、「午前0時に開設された」と報道されていた。時々、耳障りなラッパの音が鳴る。宮古島と同様、国防・軍事の論理を振りかざし、住民の意思など頭から無視して建設を強行したのがこの基地だ。正門ゲートに立つ隊員は銃口こそ下に向けてはいるが、その雰囲気は嘉手納や読谷の米軍基地ゲート前と全く同じだ。隣接地集落・開南の嶺井さんは、「戦後沖縄本島で土地を奪われ石垣に移住して現在までやってきた。自衛隊は農業を破壊し環境を破壊する。戦争は絶対反対」と怒りを表明した。

ミサイル搬入阻止行動/18日早朝に

 18日明け方、石垣港「南の浜(はいのはま)大型クルーズ船用埠頭」にミサイルを運ぶ輸送艦が接岸するという。ここは、石垣港の通常の領域とは別にサザンゲートを通って行くだだっ広い埋立地の先端にある。もともと軍事的目的で造成されたと思われる構造をなしている。
 午前6時過ぎ、反対の決意も固く岸壁のゲート前に結集した人々の前に、輸送艦「おおすみ」が姿を現す。巨体を横付けし、コンテナを積載した車両をエレベーターで甲板から下に降ろす。その車両が艦の後方の岸壁に整列する。それが9時過ぎにゲート前に向かって進みだした。
 「歩道にあがって道を空けて下さい」と県警機動隊ががなり出す。人々は、「この道はミサイルのための道ではない」「ミサイル持って帰れ!」「搬入許さない」「体をはって止めよう」と口々に叫んでいる。全学連の赤嶺知晃委員長を先頭にした学生、辺野古で闘っている活動家も見える。学生はトラメガで、「沖縄を戦場にするな、石垣を戦場にするな」と声を上げている。沖縄民権の会の旗もみえる。機動隊の装甲車が後方で一本道を塞いで人々を威嚇する。ゲートの脇に鉄骨が置かれ即席の囲いがつくられた。そのとき突如機動隊が襲い掛かってきた。
 機動隊は赤嶺委員長を先頭にした学生らを狙い撃ちにしてくるが、かなりの人たちが実力で抵抗する。なんと機動隊は85歳の山里節子さん(命と暮らしを守るオバーたちの会)をも強引に囲いに閉じこめてしまった。赤嶺委員長らは怒りを爆発させ何度も機動隊に突撃して闘い抜いた。
 侵略戦争絶対反対の闘いがここから始まる。支配階級を脅かす反戦反基地・反軍の闘いが沖縄全島で切り開かれなければならない。それは全国的な「戦争を内乱へ」の闘いを呼び起こす総反乱の始まりとなるであろう。
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