5・19 〝歴史に残る大デモを〟  600人で全国総決起集会 広島を核戦争に利用するな

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週刊『前進』04頁(3296号03面01)(2023/05/29)


5・19
 〝歴史に残る大デモを〟
  600人で全国総決起集会
 広島を核戦争に利用するな

(写真 午後のデモ出発前、ボードを高く掲げてシュプレヒコール【5月19日 広島市】)

 5月19日午後1時、午前中のG7首脳平和公園訪問弾劾デモに続いて袋町公園に約600人が結集。改憲・戦争阻止!大行進実行委員会と8・6ヒロシマ大行動実行委員会の共催で全国総決起集会が開催された。冒頭、サミットへのオンライン参加を予定していたウクライナのゼレンスキー大統領が急きょ来日し対面で参加することが報告され、集会参加者は改めて戦争会議への怒りをたぎらせた。
 反戦被爆者の会の中島健さんが被爆2世として訴え(要旨別掲)、続いて自治労広島市労働組合の仲間が「今日の集会とデモは広島の本当の声を代表するもの。歴史に残る大デモをやろう」と呼びかけた。
 8・6ヒロシマ大行動実行委員会の宮原亮事務局長は基調提起で「G7首脳の結論は『ヒロシマ・ナガサキを繰り返させないために核兵器が必要、戦争が必要』ということ。こんな論理で広島を利用することを絶対に粉砕しよう」と、怒りを込めて呼びかけた。
 婦人民主クラブ全国協議会広島支部に続き、改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の森川文人弁護士は「G7粉砕が世界の労働者との最高の連帯の表現だ」とアピール。動労千葉の佐藤正和副委員長は「サミット会場のホテル労働者、機動隊の弁当を作っている労働者がストライキをしたらどうなるか。闘う労働組合をよみがえらせよう」と訴えた。教育労働者、青年労働者、全学連の発言に続いて広島大学学生自治会の森田寛隆さんが行動提起し、意気高くデモへ出発した。
 警察の過剰警備に激しく抗議する人、スマホで写真を撮る人、にこやかにデモを見守る人......デモは広島の人民の怒りと一つになり解放的に闘い抜かれた。
 終了後、前日に不当逮捕された全学連の太田蒼真副委員長が勾留されている中央署に抗議行動。100人規模で権力を圧倒し、太田さんに激励の声を届けた。

全世界の闘いと結び戦争阻止を
 全学連委員長 赤嶺知晃さん

 戦争反対の怒りの声が巻き起こっています。全世界で労働者民衆が自国政府と闘って戦争協力を拒否し、ロシア・ウクライナでも若者が命がけで徴兵から逃れ、戦争を止めるために体を張って闘っています。にもかかわらず、G7の頭目どもはサミットをもってウクライナ戦争のさらなる激化、中国への侵略戦争に向けた世界的陣形の形成すらたくらんでいます。
 昨日の日米首脳会談の真っ最中、学生が1人逮捕された。戦争反対を訴える仲間を逮捕し、労働者民衆を弾圧する。日本に着いた英スナク首相は「歴史の教訓を学ぶために平和記念公園に行く」と語りました。しかしイギリスこそウクライナに劣化ウラン弾を送り、ロシア・ウクライナを核で汚染しようとしています。こんなやつらが恥知らずにも平和公園を蹂躙(じゅうりん)することを絶対に許してはいけない。広島の思いを体現し、戦争絶対反対の声を上げましょう。

スクラムを組み弾圧はね返そう
 全学連副委員長 矢嶋尋さん

 昨日の日米首脳会談でバイデンと岸田は日米同盟の強化を確認し、バイデンは核兵器を含めたあらゆる能力を用いて日本を防衛すると言いました。何が「平和のため」だ。次の世界戦争・核戦争を正当化するためのG7サミットです。
 バイデンは平和公園に「核のボタン」を持ち込もうとしています。地面の下に爆死した人々の骨が埋まっている平和公園に土足で上がり込んで踏みにじる。戦争を止めるために、労働者階級の未来のために、人生をかけて闘いましょう。
 昨日のデモの終盤、警察権力は日米首脳会談の会場前で1人の学生を不当逮捕しました。弾圧は敵の強さの表れではなく、弱さの表れです。デモで引っこ抜かれそうになったら隣の仲間と固くスクラムを組んで、全体の力で今日のデモを打ち抜いていきましょう。

サミットの本質広島の地で暴く
 反戦被爆者の会 中島健さん

 G7サミットが戦争会議だということを、広島の被爆者、市民に明らかにして闘ってきました。元広島市長も数日前「このサミットが戦争を激化させたり、分断をあおることに終わるのであればやめたらいい」と発言した。多くの人たちがそう思い始めている。
 今朝はすごい雨でしたよね。1971年の佐藤来広糾弾闘争の時もそうでした。被爆者が佐藤を傘で突いて平和公園からたたき出す闘いをやりました。被爆者の怒りはいま爆発寸前です。戦争の時には広島と沖縄が問題になる。民衆がとんでもない目にあわされることを知っている地だから、戦争は絶対にいやだと声を上げる。ここをつぶさなかったら日本帝国主義は戦争ができない。被爆者も被爆2世・3世も、みなさんと一緒に死力を尽くして闘っていきます。

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