動労千葉定期委 JR大再編と対決し11月へ 戦争協力拒否を再確認

週刊『前進』04頁(3302号02面01)(2023/07/10)


動労千葉定期委
 JR大再編と対決し11月へ
 戦争協力拒否を再確認

(写真 関委員長が、戦時下で闘う労働運動を再生させる11・19労働者集会の意義を強調し、総力結集を訴えた【7月1日 千葉市】)

 動労千葉は7月1日、第88回定期委員会をDC会館で開いた。
 この日、JR千葉支社は鴨川運輸区と銚子運輸区を廃止し、それぞれを鴨川統括センターと成田統括センターに組み込んだ。また、統括センター化されていない千葉、習志野、蘇我、佐倉運輸区の運転士や車掌には、近隣の営業統括センター・統括センターとの兼務を発令した。統括センターとは、広大な範囲に存在する駅や運輸区を一つの事業所として扱うもので、労働者に運転士や車掌、駅の業務などを掛け持ちさせるために設置された。営業統括センターも複数の駅を一つの事業所として扱うもので、労働者に日ごと、時間ごとに異なる勤務地を指定することを可能にした。その営業統括センター・統括センターへの兼務発令で、千葉支社管内の運転士や車掌は全員、運転業務のかたわら駅業務を担わされることになる。労働者をあらゆる仕事に使い回す攻撃だ。
 6月22日には幕張と京葉の車両センターが千葉支社から切り離されて首都圏本部に組み込まれた。JR東日本の深澤祐二社長は4月26日付日経新聞で「鉄道を持つIT企業になる」と表明し、JRを巨大金融会社・不動産会社に再編しようと必死になっている。
 今回の定期委で動労千葉は、「業務融合化」などのJRの攻撃に総力で反撃する方針を確立した。
 あいさつに立った関道利委員長は、G7広島サミットと6月21日までの通常国会で世界核戦争の危機は急速に高まったと指摘し、昨年6月の定期委員会で発した新・戦争協力拒否宣言を再確認して、労働組合の最重要の任務として反戦闘争に立つと宣言した。また、今年3月のストライキに続いてJR大再編の攻撃と全力で闘い、久留里線の廃線を住民と連帯して必ず阻むと表明した。さらに、戦時インフレ下で非正規職には賃上げゼロが強いられ、連合の崩壊が一段と進んだ23春闘を総括し、階級的労働運動の再生は動労千葉にとって死活的課題だと強調して、11・19労働者集会に総力を挙げる方針を打ち出した。そして、戦争をめぐってもJRをめぐってもこの数年が決戦だと声を強め、「70歳まで現役組合員」の組織体制を次期大会で打ち立てようと呼びかけた。
 運動方針を提案した渡辺剛史書記長は、JRの「鉄道を持つIT企業化」方針は鉄道部門をないがしろにし、鉄道の各業務の専門性を否定して安全を切り捨てるものだと弾劾し、「鉄道労働者の誇りにかけて闘おう」と訴えた。また「動労千葉の運動と組織を次世代に引き継ぐためにいま一度の奮起を」と呼び掛け、組織拡大の闘いを力説した。
 討論では、職場代表選を闘った手ごたえや久留里線廃止阻止の決意、頻発する列車と動物との衝突にまともな対策もとらず、安全無視の経費削減を進めるJRへの怒りなどが示された。
 総括答弁で関委員長は、組織拡大と11月労働者集会への結集を改めて訴えた。
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