小泉成田市長を証人採用 三里塚団結街道裁判で重要な勝利 ビデオリンク許さぬ攻防に

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週刊『前進』04頁(3304号02面04)(2023/07/24)


小泉成田市長を証人採用
 三里塚団結街道裁判で重要な勝利
 ビデオリンク許さぬ攻防に


 千葉地裁民事第3部(岡山忠広裁判長)で7月14日、団結街道裁判が開かれ、今回ついに成田市長・小泉一成の証人採用が決定された。三里塚芝山連合空港反対同盟、顧問弁護団、支援の労働者・学生の粘り強い闘いによってかちとられた重大な勝利だ。
 団結街道(成田市道・天神峰―十余三線)は、市東孝雄さんの自宅と南台の耕作地を直線で結ぶ日々の農作業に不可欠の道路であり、市東さんだけでなく多くの人が利用する道でもあった。ところが成田市は2010年6月、夜陰に乗じて団結街道を暴力的に封鎖し、土地を格安で成田空港会社(NAA)に売り飛ばした。その違法性を追及し廃道処分の取り消しを求めるのが団結街道裁判だ。
 18年に成田市の元土木部長・中村壽孝が証言したが、「知らない、わからない」を繰り返す体たらくだった。以来、弁護団は廃道決定の最高責任者である小泉成田市長の証人尋問を一貫して求めてきたが、被告の市とNAAが反対し、裁判所は判断を5年も先送りし続けてきた。
 弁護団は開廷早々、その経緯を振り返り、「直ちに採用を決定すべき」と語気鋭く迫った。そしてついに、前回からこの裁判を引き継いだ岡山裁判長は「小泉市長を証人として採用する」と明言したのだ。
 加えて岡山裁判長は、団結街道の廃道に伴う「機能補償道路」の完成時期について、中村証言では明確にならなかったことを踏まえて、適切な別の証人を出すよう被告側に求めた。
 被告・市の代理人は市長の証人尋問について、平静を装いながら「承知」の意を表したが、「法廷の静粛性が担保されるか懸念される。裁判所外での証言も検討してほしい」と述べた。つまり、ビデオリンクでの尋問を考えてくれというのだ。とたんに「静粛」を打ち破って傍聴席から怒りの声が上がった。
 岡山裁判長は気おされながら「今みたいに傍聴席からの声が発せられると、記録が取れなくなる」と述べたが、弁護団は、「法廷外での尋問は認められない。これまでの三里塚関連の裁判でも、喧騒(けんそう)を極めて記録も取れなかったようなことは一度もなかった」と主張した。
 次回期日を11月10日、次々回を3月1日として閉廷した。小泉市長が実際いつ証言台に立つのかについては、今後決まる。
 付近の会場で報告集会が開かれ、弁護団は、今回の証人決定は傍聴者の厳しい監視と支援の力があっての勝利と確認。しかし、ビデオリンクでは尋問の効果が減殺されると説明し、絶対に法廷での尋問を実現する決意を語った。
 支援の労働者が連帯発言を行い、最後に伊藤信晴さんが7・24耕作権裁判&デモへの結集を呼びかけて、闘うことを誓い合った。
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