九州・沖縄を戦争拠点にさせない 世界戦争・核戦争の切迫と対決し、体を張って反戦闘争を闘い抜こう 全学連委員長(沖縄大学)赤嶺知晃

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週刊『前進』04頁(3308号02面02)(2023/08/28)


九州・沖縄を戦争拠点にさせない
 世界戦争・核戦争の切迫と対決し、体を張って反戦闘争を闘い抜こう
 全学連委員長(沖縄大学)赤嶺知晃


 ウクライナ戦争が激化し中国侵略戦争が差し迫る今、沖縄闘争は歴史を決する重大な位置にある。その意義を明らかにした8・9長崎反戦反核集会での全学連の赤嶺知晃委員長の発言の要旨を紹介します。(編集局)

 台風が迫る中での8・9長崎闘争となりましたが、雨の中の集会にもたくさんの飛び入りがありました。石垣島から来られた女性も8・6広島に続いて長崎闘争に参加してくれました。今日の集会とデモは、まさに全国の労働者民衆の怒りを体現する行動になったと思います。
 5月G7広島サミットを経てウクライナ戦争が一気に激化しています。日本の新聞は「ロシアのクラスター弾で民間人が死傷」と大きな見出しを付けて報じながら、その記事の最後の2行くらいで「なおウクライナ軍もクラスター弾を使用」と書くようなことをやっている。ひたすらロシアを非難する一方で、ウクライナ側の劣化ウラン弾やクラスター弾の使用はほとんど問題にしない。それは今、日本が戦争当事国の一方の側に立って参戦しようとしているからです。
 ここで本当に戦争絶対反対で声を上げることが求められているし、われわれの反戦行動が決定的な位置を占めています。

オスプレイ配備許すな

 今、世界戦争・核戦争が切迫する中で、九州が中国侵略戦争の一大出撃拠点に位置づけられています。
 街頭で「中国侵略戦争」と言うと、よく「攻めようとしているのは中国ではないのか」と言われます。しかし、実際に起きていることはまったく逆です。戦後世界体制の盟主であるアメリカが大没落し、その世界支配が崩壊に向かっていること、これが世界戦争・核戦争の最大の根源です。バイデンは昨年10月の国家安保戦略で「ロシアを抑え込み、中国を打ち負かす」と明記しました。そして1970年代以来の中国との合意、つまり「台湾は中国の一部である」という合意を一方的に覆し、軍事支援を強めて「台湾独立」を促すようなことをバンバンやっている。こうして中国との戦争を激しくあおっているのです。
 6月12日には、オスプレイ配備に向けた佐賀空港西側の陸上自衛隊駐屯地の工事が着工されました。佐賀空港へのオスプレイ配備は、日本版海兵隊と言われる陸自水陸機動団を沖縄および台湾周辺に展開させるためのものです。中国侵略戦争に向けた決定的な踏み込みとして、三里塚と同様の強制執行が九州でも開始されています。
 大分県の陸自日出生台(ひじゅうだい)演習場では琉球石灰岩地層の爆破実験が行われ、沖縄でも掘削方法の検証が始まっています。戦前、沖縄に配備された日本軍第32軍は、米軍の攻撃に備えて硬い琉球石灰岩層の下に司令部壕(ごう)をつくった。まさに今、自衛隊が同じことをやっているのです。
 宮古島では、「基地敷地外訓練はしない」と住民説明会で沖縄防衛局が明言したにもかかわらず、台風の中で陸自隊員の徒歩行進訓練が強行されました。これは岸田政権の安保3文書に基づく、沖縄の戦場化に向けた地ならしのための訓練です。

反帝・反スタ貫き闘う

 今こそ世界戦争・核戦争を止めるために九州・沖縄から、さらなる連帯を強め、反戦闘争をつくっていこうではありませんか。
 私たちの5月G7広島サミット粉砕の闘いは全世界にとどろいています。沖縄の辺野古新基地建設反対の闘いも26年以上、基地建設を阻んでいます。自国政府と体を張って闘う反戦闘争、それが戦争を止める力になる。今日は世界各地から多くの仲間が来てくれていますが、こういう闘いこそ、全世界の労働者民衆の心をつかむ闘いです。
 中国共産党スターリン主義は、アメリカの侵略戦争の動向に対して、反人民的に軍事演習を繰り返して対抗しようとしています。こんなものに世界戦争を止める力はない。反帝国主義・反スターリン主義の闘い、戦争絶対反対の闘いを今こそ貫き、国際的な反戦闘争をつくっていきましょう。沖縄からも全力で連帯します。共に闘って、戦争を止める巨大な運動をつくりましょう。

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